1-31 質問タイム
「機械だったのね……」
「ある意味創造の力ともいえますね」
「じゃあ、やっぱりお姉さんは死んでいるの?」
三者三様の発言がそれに続いた。
「一応生きているわ、機械に繋がれてね……」
「私も能力者で、能力は幻覚。本当はハルにしか使えないのだけど、機械の力と相性が良くて、他の人にも使えるようになっていたわ。刀を使って飛ぶ斬撃を出すようにね」
「ではハルさんの心の中を見ていたのはそれも機械の力でしょうか?」
相手の心の感情が分かるさとりが質問を続けた。
「それなんだけど、ハルの本当の能力は予知ではなくて私に心を伝える能力なの。
神無月家によって、小さい頃に私達は機械の部品となる為の実験体にされてしまった。私が先に実験され、離れ離れになったハルは私に言葉を伝えたかった。そして私はずっとハルの傍に居たかった。だからこういう能力が鍛えられたんだと思うわ。
機械に繋がれた私は膨大な情報を得ることができる。それによって未来を予知、というより予測ができたのよ。
本当はハルはとても弱いの。それを隠して力を持っているように見せかける為に能力を予知ということにしたの」
そしてまた一つの疑問。
「隠す理由は何かな?」
そしてまた当然の質問がされる。
「機械への適合は私しか成功していない。ほかに成功する確率が高いとしたら肉親であるハルという答えになるわ。
ただ肉親だからといって成功する確立は低い、それならばAランクの能力者を実験に使うのは惜しいと考えるわ。
神無月家は私の行動に薄々気づいてもいる。しかしハルに何かあった時、私が何かするかもと恐れてもいる。
以上のことからハルを神無月家にとって重要な者、時期党首候補とまで思わせれるところまで来たわ。
でも順調にいきすぎたのかしら、また別の不安要素がでてきたわ」
「もしかして……神代家?」
瑠璃が思い当たることがあるのか新たな質問を投げかける。
「ハルに部屋へ戻らないように言った日にハルを拉致しようとした者がいたわ。当然だけど追い払ったわ。それが神代家によるものだったわ。
能力至上主義のこの国で機械による変革を恐れたのかもね。神代帝が手を引かなかった理由もその辺でしょうね。まぁ、理由があったとしてもハルを傷つけた代償は払ってもらったけどね」
皆が深く考え、これまでのことを思い返しているようだ。




