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偽りの力で真実を  作者: pinfu
ファントムブラッド(嘘)
18/77

1-18 勝負に勝って試合に負け……る?


 開口一番対戦相手の瑠璃から提案があった。


「カードで勝負しない?」


 俺は快く承諾した。


「ディーラーはこれ、美濃さとりが作ったものよ。もう知ってるわね?」


 俺のことはやはり調べられているようだった。


「ああ知っている」

「じゃあ、特に疑わないわね? カードの勝負内容は貴方が決めて」


 相手は油断とも思える余裕の発言をしてきた。


「なら、勝負内容は……」


 結果はすぐにでた。


「まさか私の順番が回ってくる前に全て取ってしまうなんて……」

「皇帝側が圧倒的有利なのにどうして?」

「手札が見えるのかしら。毎回私より強いときにしか勝負しないのね!」


 連戦連勝、すべて俺の勝ち。まぁ当然の結果だ。

 手を変え品を変え相手もいろいろしてきたが、俺と姉さんの敵ではなかった。


「まだするか? 俺はまったく負ける気がしないが」

「もう降参よ、貴方とはカードで賭け事はしないほうがいいみたいね」

「じゃあ悪いが拘束させてもらう」


 さとりに貰った手錠を出そうとしたが……。


「嫌よ」

「えっ?」


 俺は情けない声を上げてしまった。


「そんな口約束守る訳ないじゃない。今のはただ貴方の予知能力を確認しただけ」


 俺はまんまと乗せられたって事か。


「ああ、馬鹿の確認もできたかも」


 俺は少し前の自分に言いたい。人を信用するなと。


「でも、姉さん、姉さん言ってるただの変態かと思っていたけど中々の能力ね」

「この試合が終わったら、私の奴隷にしてあげてもいいわ」


 俺は姉さん以外に従うつもりは無い。


「いいだろう。ただし、この試合にお前が勝ったらだ」

「そして俺が勝ったら……」

「貴方が勝ったら?」

「フレンド登録して下さい!」

「嫌よ」


 即答だった。俺の心からの願いをなんて奴だ。


「そうね、私が万が一負けたら簡単なお願いを一つくらいなら聞いてあげる」


 さとり作の傀儡ディーラーがテーブルを体にしまい、隅に移動する。

 便利だな、今度俺も作ってもらおうかな。おいしいご飯作ってくれるのがいいな。

 あー、お腹空いた。早めに終わらそう。なんてことは言えない。

 ご飯を食べる為に死なないよう頑張ろう。


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