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偽りの力で真実を  作者: pinfu
ファントムブラッド(嘘)
15/77

1-15 計画通り





 そして俺達はご飯を食べに……ではなくて調理器具を買いに来ていた。


「ハル君の部屋にあったの全部子供用で使いにくかったんだよ!」


 俺は小さい頃からずっと同じ物を使っていた。捨てようと思ってもなぜか捨てられない。誰しもそういうものがあるはずだ。あるよね?


「とにかく早くご飯を食べよう」

「美味しいご飯を作る為だよ! あー、これもいいね。迷っちゃうよ!」


 中々決まらずかなりの時間が経った。


「ハル、女の子の買い物は時間が掛かる物よ」


 姉さんの言葉通り、買い物は長時間かかった。

 結局途中にも何も食べさせてもらえなかった。


「じゃあ、私はここまでね。ハル上手くやるのよ」


 姉さんはそういってどこかへ行ってしまった。


 昼食どころか夕食の時間も過ぎ、足早に俺の部屋に帰る。

 部屋についてすぐ楓の手によって料理ができあがった。


「本当に何から何まで有難う、でももう自分で食べれるから大丈夫だ!」


 楓がまたしても右手を怪我していた俺に食べさせようとする。


「本当に大丈夫? 僕は受けた恩は必ず返したいんだよ!」


 結局、押し切られた俺はそのまま食べさせてもらった。


「ふふーん。素直でよろしい!」


 何が楽しいのかとても嬉しそうだった。


「ここまでされたら俺も何か楓にしてあげないとな」

「別に良いよ! 僕はしたい事をしてるだけなんだから!」


 そういう楓を無理矢理持ち上げ、お姫様抱っこの様な形になる。


「わわ、何?ちょ、ちょっとはずかしいよ!」


 恥ずかしがる楓、でも抵抗は無かった。

 そのままベッドまで楓を運んだ。


「こ、こういうのはまだ早いと思うんだ……」


 楓の顔を見つめながらそっと囁いた。


「今度は俺が恩を返す番だ。楓は何もしなくて良いよ。俺に任せて……」

「うん……」


 楓は小さく頷き承諾した。


 そのまま夜は更けていき、楓が帰ったのは真夜中のことだった。


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