1-11 またまた戦闘考察
覚悟を決め、中に入る。
二人いた。男と女一人ずつ。
男の顔は変な仮面をつけておりわからない。身長は俺より少し高いな。
もう一人は背は小さく小学生みたいな女の子。髪は長い。
女の子の顔は……姉さん以外は同じに見えるのでどうでもいいか。
目立った武器等所持品は無し。
あ、女の子はジュース飲んでるLサイズ海外規格の。俺も喉が渇いてきたな。
「……」
「……」
会話も無し。
とりあえず相手のプロフィールを見る。
表示されるのが分かってるんだけどビクッとしてしまう。
後ろから姉さんの笑い声が聞こえるが気にせず試合に集中だ!
――名前・美濃さとり(みの さとり) 能力・傀儡 ランク・DDEBD――
「とても能力に詳しいようね、賢さBだし。傀儡は自分で作ってるわ。傀儡の操作に特化していて集中する為に自分自身はあまり動けないのかも」
狙うなら能力者本人ってことか。
「ハルを分析し、こちらの能力についても何らかの対策がありそうね。行動パターンが読まれたら厳しいわ。楓とフレンド登録してたらまずいかもね」
実はさっき初めて俺にメッセージが届いたんだ、もちろん楓からだ。とても嬉しかったよ。
「次の対戦相手のさとりちゃんは僕の知り合いだからあんまり苛めないでね!」
嬉しくて涙が出てきた。
「最後に特殊な能力で、相手の感情がわかるそうよ。実戦ではあまり意味がないかもだけど、お得意のハッタリをするときは自身を持ってやるのよ!」
俺の姉さんへの思いは本物だということを相手がわかるのか。
知られてマイナスになることはない。
むしろ見せ付けてあげよう。
「ハル、気持ちは嬉しいけど真面目にやりましょうね」
相手もこっちの確認が終わったようだ。
女の子がだっこされながら見ていたのを下ろされたので分かった。
低く表示してあげろよ。やはり機械という物は融通が利かないな。
お決まりの機械っぽい声が聞こえる。
姉さんはいつものように壁際に控えている。
「マモナクシアイヲハジメマス」
「カイシセンマデ、サガッテクダサイ」
ジュースを飲みきったのか容器を折りたたんでポケットにしまう。
ポイ捨てしない、結構きちんとした子だな。
「ショウブ……ハジメ!」




