1-10 準備万端?
そして朝を迎えた。ほとんど眠れなかったが仕方が無い。
多少の怪我? では試合を棄権できないらしく試合の準備をした。
一応右腕の包帯は取れ動かすこともできる。
また朝一番に楓が訪れ、美味しい料理を作ってくれた。ふとどこかで食べたことがあるような味だと思った。だがあまりの美味しさにすぐに食べ尽くし、眠気も疲れも全部吹き飛んでしまった。
試合の時間が近づき、俺は部屋を出ることにした。
「お掃除とかしとくね! 行ってらっしゃーい!」
何から何まで至れり尽くせりだ。俺は楓の顔を見つめながら感謝していた。
「行ってきます」
部屋の扉を閉め、俺は二回戦の試合が行われる訓練室に向かった。
「あの子なかなか良いわね。ハル、優しくしてあげるのよ」
姉さんの言葉が聞こえた。
朝食をしっかり取ったが、いつもの様に登校中にお菓子を食べようとした。しかし困ったことに手持ちは何も無かった。
お菓子を補充する為、寄り道をする。
とても食べきれないと思える量をを購入してしまった。俺なら食べきれるが。
「ハルは本当に食いしん坊ね……一度にそんなに食べたら駄目よ」
姉さんの言いつけを守り、全部は食べず残りは試合後のご褒美ということにした。
無事このお菓子が食べれることを祈ろう。
寄り道をしていたら遅くなってしまったが訓練室に着いた。
対戦相手はもう中にいるだろう。
そういえば相手のことを何も調べていないし、体も本調子じゃない。
苦戦を強いられそうだな。
「大丈夫よ、ハル。私がついているわ!」
姉さんを信じていれば問題ない。
準備も姉さんの言葉通りにしてきてある。
不安なんて消し飛んでしまった。




