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心握術師は今日も電波を拾う  作者: 三谷 景色
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エセ名探偵は今日も犯人を指でさす

テンプレキャラが腹黒かったりとんでもない変態だったりしたら面白いかな、とか思って書き始めました。

初投稿なので至らない所が多々あるだろうと思いますが、その都度厳しく指摘してくださると本当に助かります。


「犯人はあなたです」



そんなカビの生えたような台詞を言いながら、オレは部屋の片隅で立っている一人の初老の男を指さした。



「・・・フッ、何を言い出すかと思えば。矢塚君、君はそんな冗談を言うためにわざわざみんなを集めたのかい?」



大人の男性の色香ただよう笑みを浮かべながら落ち着いた低い声でそう答えたのは、被害者の弟で今回の殺人事件の犯人である山本雅彦さんだった。



「・・・まったく、犯人が分かったから居間に集まってくれと言われた時は、今世間を騒がしている名探偵の推理を生で聞けると不謹慎にも心が踊ってしまったと言うのに・・・。君も所詮はただの高校生だったということか・・・」



いかにもがっかりだと言うように、雅彦さんは肩をすくめながらため息をついた。


さすが、世の奥様方を虜にしてきた名俳優だ。

そのダンディーなバリトンボイスからは、たった今、一発で犯人だと言い当てられた動揺は微塵も感じられない。



だがその見事な隙のない名演技を見たオレは、この人が犯人だという考えをさらに確実なものにした。




なぜなら、持ち前の演技力をみんなの目の前で如何なく披露したその男は・・・












(なんで!!!なんで分かったのよ!!!ヤダもう大正解なんですけど!!!なんなのこの子マジなんなのこの子!!!ありえないマジありえないわ!!!・・・いや、落ち着くのよ!!当てずっぽうで言ったという可能性もなきにしもあらず!!・・・そうよ!!そうに決まってるわ!!わたしの犯行は完璧だったはずよ!!落ち着け!!落ち着きなさい!!わたし!!Take it easy please now!!・・ってバカ!!私のバカ!!何でEnglishなのよ!!あー、ヤバすヤバすマジヤバす!!)



心の中では超キョドっていたからだ。



そう、数々の難事件を解き明かし今世間を騒がしている高校生探偵「矢塚翔太」は、実は名探偵でもなんでもない、ただの超能力者だったのだ。











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