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俺の王子様-3lover-【新エピソード&加筆修正版】  作者: 三愛 紫月


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12/13

大丈夫や、気にすんな

 下を向いている俺の顔を秋帆君は自分の方に向ける。


「恥ずかしいんか?」

 

 秋帆君の言葉にゆっくりと頷いた。


「大丈夫や、気にすんな」


 秋帆君が柔らかい笑顔で笑ってくれる。


「何か、こんな声、今まででたことないから」


 ドキドキしながら秋帆君に話す。


「今まで、付き合ってきても、出たことなかったんか?」

「うん」

「へーー。そんなん聞いたら。なんか、嬉しいな」


 秋帆君は、照れ臭そうに頭を掻く。


「ずるいよ。次は、僕の番」

「ごめん、ごめん。せやな」

「うん」


 秋帆君は、心春君の方に俺を向けると、背中をくっつけて座る。


「いくよ、緊張しないでね」


 心春君の言葉に頷く。

 ゆっくり優しく唇を重ねてくる。


「ふぅんーー」


 俺は、また鼻息がもれてしまった。

 心春君に唇を離されて、俺は下を向く。

 恥ずかしい。

 恥ずかしすぎる。



「恥ずかしいの?」


 心春君の問いかけに、首を上下に動かした。


「顔をあげてごらん」


 俺は、心春君に顔をあげさせられる。

 たぶん、今の俺は顔が真っ赤な気がする。

 だって、何か顔が暑いから。


「もうちょっとしてみる?」


 その問いかけに、俺はゆっくりと頷く。


 俺が頷くのを見た心春君は、またゆっくりと唇を重ねてくれる。

 だけど、さっきより深くキスをされていく。



「ハァーー」


 次は、息がもれてしまった。

 もう、恥ずかしいのは通りすぎた気がする。


「可愛いね」


 心春君は、笑いながら俺のことを見つめる。

 さっきから繰り返される優しいキスに、俺の頭の中はとろけていた。


 我慢出来なくなったのか?


 背中をくっつけていた秋帆君が、俺をくるりと自分の方に向ける。


「ごめん、俺ももう少しさせてくれんか?」


 俺は、秋帆君の言葉にゆっくり頷く。

 心春君は、さっきと違って背中にくっついていた。


 秋帆君が、ゆっくり唇を重ねてきてさっきよりキスを深くされる。


「ハァ……」また、息がもれてしまう。


 秋帆君は、心春君とは違い強いキスをしてくるから。

 頭の中がジーンとしてくる。


 急に恥ずかしくなってきて、俺は下を向いた。


「にんにくが、勝ってるでしょ。アハハハ」


 心春君は、俺と秋帆君を見ながら笑っている。


「初めてのキスは、にんにく味やな」


 秋帆君も、笑っている。

 俺は、顔を上げて2人を交互に見た。


「嫌やったのに、ごめんな」

「ううん、こんな気持ち初めてやから何かようわからへん」

「ゆっくり、気づいていけばいいよ」


 心春君は、俺の頭を優しく撫でてくれる。



「ありがとう」


 笑った俺を2人は優しく強く抱き締めてくれる。

 トクン、トクンと自分の胸の音が聞こえてくる。

 まだこの気持ちが、なんなのかわからない。

 だけど、2人から離れたくない。


「俺、もっと美月君の事知りたなったわ」

「僕もだよ」


 2人は、俺を見ながら優しい眼差しを向けて笑ってくれる。


「あんな、俺も二人の事知りたい。後もう、君読みはやめへん?なんか、そのな」


 言いづらく話す俺の顔を心春君は、ジッーと覗き込んでから


「僕たちと付き合ってみたいの?」って聞いてきた。


「うん、やってみたいねん。男、女関係なしに、俺は2人と生きてみたいねん」

「ハハハ、俺は、ええよ。美月が嫌やないなら」

「僕もいいよ。でも、付き合うならあの頃みたいに傍に居たい。もう、離れるのはいやだから」


 心春君が泣いてくれる。

 その姿を見るだけで、俺も何だか泣けてきた。


「俺も、もう2人と離れるんはいやや。俺な、今、姉ちゃんが姫路におって、おかんとお隣さんに住んでる」

「お隣さんってなんや?」

「隣の市にいるって事じゃないの?」

「そや、お隣さんや!何でそう呼んでるかって言うと、おかんが姉ちゃんに住んでる場所言うてへんねん」

「何で、言わんのや?」

「近くに来んな言われてんのに、俺の為に引っ越してきたはずやから……」

「そうなんだね。じゃあ、僕達もそのお隣さんってところに住めばいいんだね」

「いやいや、田舎やで。ここに比べたら……。それでも、ええの?」

「別にええで、ここより空気うまそうやし」

「僕もいいよ。ネオンのキラキラには飽きてきたから」


 2人は、キラキラした笑顔を向けて笑ってくれる。

 あの、占い師のおばさんは当たっていたのがわかる。

 俺の人生は、これから幸せになる予感しかない。

 だって、隣には……2人がおるんやもん。


「もし、このまま一緒におるなら。美月のおかんも一緒に住もか?」

「それ、いいね」

「ホンマに、ええの?」

「このまま、ずっとおるならな」


 秋帆君は、くしゃくしゃって頭を撫でてくれる。

 美月って言われて何だか照れ臭くて嬉しくて、自然と笑みがこぼれた。


「僕と秋帆は、二人で歌うたってるって知ってる?」

「えっ!そんなんしらんかった」


 心春君の唐突な言葉に俺は少し驚いた声を出した。


「僕たち、22歳から、32歳までの10年間は結構活躍してたんだよ。TVや映画やモデルとしても出てたんだけどね」

「そうやったな。でも、残念やったよな」

「なんで?」

「だって、心春は美月に見つけてもらうために俺と歌うたってたんやから」

「心春の話、聞かせてくれん?俺との出会いから」


 俺の言葉に心春が話し出す。

 懐かしそうに、目を細目ながら。      



 ゆっくり思い出しながら……。

 話していく。




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