第13話
サライナ...そういう名前の場所。
人界は円形になっていてそこの中心から中中間層というところか。
そんな場所になぜ?傷は誰が?
考えれば考えるほど疑問が浮かぶ。
「私の体にあったはずの傷は、誰が治したのですか?」
「俺が治した。方法は言えないが、まぁ術式を使ったとだけ言っておこう。」
なんで?
「なぜ私がここにいるのですか?」
「俺が連れてきたからだ。」
なんで?
「どうして、連れてきたのですか?」
「...」
ここにきて初めて彼の口が止まった。
「どうして、答えないんですか?なんでも答えるんですよね?早く答えてください。」
「...まだここで殺していい物じゃない。そう感じたからだ。」
どういうことだ?
「お前はまだ子供だ。少し大人びているがまだ子供すぎる。だからだ。」
何を言っているんだ
「あの、そういう多少心に響くこと言っておけばすぐに懐くと思わないでください。子供の私でもそう易々と自分を瀕死にまで追いやった人物を信用しませんよ?」
彼はまたしても黙った。
「彼女が、頼んできたからだ。」
彼女?まさか、リミア?頼んできた?
またなんとも言えない感情と共に、視界がぼやけた。
まだ私は...
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5分ほど私が泣きじゃくっているのを見た後、彼の口が開いた。
「そう言えばまだ言っていなかったな。俺の名はアルタ。お前は...」
「う..セナ...」
嗚咽混じりの声でそう答えた。
「そうか、これからよろしくな。」
その「そうか」という言葉はかつて聞いたあの息が苦しくなるような言葉ではなく、優しく、落ち着く声だった。
そこから私は一時間、泣き続けた。その間、彼は料理を作り、毛布を羽織らせ、最低限の世話をしてくれた。
その時の私には、彼が本当に優しく見えた。
これからもよろしくお願いします。




