第28話 決戦の龍穴! 響け、星脈の歌、届け、絆の力!
戦の朝が来た。聖域『龍穴』は、昇る朝日に照らされ、神々しいまでの輝きを放っていた。しかし、その美しさとは裏腹に、空気は張り詰め、決戦の時が近いことを告げている。俺たちは最後の準備を整え、互いの顔を見合わせ、無言で頷き合った。覚悟は、できている。
日が沈み、瑠璃色の空に満月が昇り始める。湖面は月光を映して銀色に輝き、周囲の巨石や祭壇が幻想的な光を帯びる。満月が空の頂点に近づくにつれて、龍穴のエネルギーはさらに高まり、空気がビリビリと震えるのを感じた。儀式を行うには、今しかない!
……だが、敵もまた、その時を待っていた。
湖畔の静寂を破り、禍々しいまでの魔力と共に、そいつは現れた。
ローブを目深にかぶり、その顔は影になって窺い知れない。しかし、全身から放たれる圧倒的なプレッシャーと、底知れない闇の魔力は、これまでの追手とは比較にならない。こいつが……『角』級! ヴァルガス宰相の懐刀か!
「……時間切れのようですね」
シズクが冷静に呟く。
「望むところです!」
リコがトンファーを構える。
「来るなら来い! 妾たちの邪魔はさせん!」
キャリーバッグの中で、ルナも決意の声を上げる。
「リコ、シズク、頼む! 俺とルナは祭壇へ!」
俺はルナ(猫)を抱きしめ、湖の中央に浮かぶ古代遺跡のような祭壇へと駆け出した! 背後で、激しい戦闘が始まる気配を感じながら!
「ハァァァッ!」
リコが先陣を切る! 健太から贈られたトンファーが、月光を浴びて鈍く輝く! パワーアップした彼女のスピードとパワーは、以前とは比べ物にならない!
「防御結界、展開! 言霊・護!」
シズクも即座に防御魔術を展開し、リコを援護! 触媒のお守りが淡い光を放つ!
だが、『角』級の敵は桁違いだった!
「フン、小虫が」
ローブの敵は片手を振るうだけで、リコの渾身の打撃をいなし、衝撃波で吹き飛ばす! シズクの結界も、強力な闇の魔術の一撃で容易く打ち砕かれる!
「ぐっ……!」「きゃっ!」
リコもシズクも、為す術なく地面に叩きつけられる! 強すぎる! これが『角』級……!
祭壇にたどり着いた俺は、焦る気持ちを抑え、シズクに教わった通り儀式を開始した! ルナ(猫)を祭壇の中央に寝かせ、その小さな体に両手をかざす!
「頼む! ルナを、皆を……守らせてくれぇぇぇっ!!」
俺は心の底から叫び、自分の生命力…想いの力の全てをルナへと注ぎ込む! 俺の体から、温かい光が溢れ出し、ルナの体を包み込んでいく!
「儀式か……無駄なことを!」
『角』級の敵は儀式に気づき、その矛先を俺とルナへと向けた! 巨大な闇のエネルギー弾が、俺たちに向かって放たれる!
「行かせません!!」
「健太殿とルナ様は、わたくしたちが守ります!!」
ボロボロになりながらも、リコとシズクが再び立ち上がり、俺たちの前に立ちはだかった! リコはその身を盾にし、シズクは最後の力を振り絞って防御壁を展開する!
ドゴォォォン!!!
凄まじい爆発音! 二人の体は木の葉のように吹き飛ばされ、祭壇の下へと落下していく!
「リコォォォッ! シズクゥゥゥッ!!」
俺の悲痛な叫び! もうダメなのか!?
その時だった。
俺の手のひらから注がれる光と、仲間たちの想い、そして龍穴のエネルギーが一つになったかのように、祭壇の上のルナ(猫)の体から、目も眩むほどの眩い光が迸った!
カシャァァァン!
何かが砕け散るような、甲高い音! 『星脈封じの呪印』が、ついに破壊されたのだ!
光が収まった時、祭壇の上にいたのは、小さな黒猫ではなかった。
艶やかな黒髪を月光に輝かせ、星々を宿したような神秘的な瞳を持つ、息を呑むほど美しい少女。白いドレスのような衣服を身に纏い、もちろん、愛らしい黒い猫耳と尻尾は健在だ。完全な人型の姿を取り戻した、ルナ・フェリシア!
「……待たせたな、健太。そして、リコ、シズク」
覚醒したルナの声は、凛としていて、それでいてどこか優しかった。その身からは、龍穴のエネルギーと共鳴した、強大で清浄な魔力が溢れ出している! これが…『星脈感応』の力!
「な…馬鹿な! 呪印を破っただと!?」
『角』級の敵が驚愕の声を上げる。
「さあ、反撃の時じゃ!」
ルナは手をかざし、龍穴のエネルギーを操る! 湖畔に倒れていたリコとシズクの体が光に包まれ、傷が癒え、力が漲っていく!
「力が…みなぎる!」「ありがとうございます、ルナ様!」
二人は力強く立ち上がる!
「敵の魔力の流れ、弱点はそこじゃ!」
ルナが『星脈感応』で敵の弱点を看破し、的確な指示を飛ばす!
「応っ!」
俺も叫ぶ! 今こそ、俺たちの全てをぶつける時だ!
「リコ! シズク! ルナ! 行くぞぉぉぉっ!!」
俺の号令一下、四人の力が一つになる!
リコが渾身の力で「わんわんラッシュ!!」を叩き込む!
シズクが習得した最大の攻撃術「狐火流星群!!」を放つ!
そしてルナが、龍穴のエネルギーを凝縮した聖なる光の奔流「星脈砲!!」を発射!
俺も、残った全ての想いの力を、仲間たちへの支援として送り込む!
四つの力が合わさり、虹色の巨大な光の奔流となって『角』級の敵へと突き進む!
「ぐ…お、おのれぇぇぇーーーっ!!」
最強の追手は、俺たちの絆の力の前に、断末魔の叫びと共に光の中へと消滅した…!
「……はぁ、はぁ……」
激しい戦いが終わり、龍穴には再び静寂が戻った。
東の空が白み始め、朝日が昇ってくる。
俺たちは、ボロボロになりながらも、互いの顔を見合わせ、そして笑った。
「やった! やったぞぉぉぉ!」
リコが叫び、俺に飛びついてくる!
シズクも、静かに涙を流しながら微笑んでいる。
そして、初めて見る人型の姿のルナが、少し照れたように、でも最高の笑顔で言った。
「……ただいま、健太」
「……おかえり、ルナ」
朝日が、勝利と、新しい始まりを迎えた俺たちを、優しく照らしていた。
(続く)
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