シングルマザー
夫に愛人がいて、別れてから、私はシングルマザーとなった、養育費はもらっているが、夫との事や、子供の行動にヤキモキする日々、苛立つ事も増え、もう抑えきれなくなっている
いつか手が出てしまうかも…手は出なくとも、言葉の暴力は出てしまうことがある、2人だけの世界、今も震える体を布団で隠し、衝動を抑えている
くまをつくり、バサバサの伸び放題の髪
お洒落なんていつからしていないのだろう
「もう、疲れた」
カフェが目にはいった
「のんびりとコーヒー飲みたいなぁ
でも、この子いるし...一言聞いてだめならしかたないかぁ」
カラン
「すみません、小さい子供がいるんですけど、入ってもよろしいですか?」
マスターに目を向けると
『あ〜ちょっとまっててもらえるかなぁ』
なんか意外な言葉
「あっはい!」
裏に入って行くマスター
しばらくすると
『お待たせしました、じゃあ隣りにドアがもう一つあったでしょ、そっちから入ってもらっていいかな』
「はい」
ドアを閉め、隣を見ると2メートル先にドアがあった、
「あれ?さっきあったかなあ?
気が付かなかっただけかなぁ?」
ドアを開けると、年配の女性と、若い青年がいて、『今カフェを利用されるお客様にサービスで託児をしてるんですよ』と声をかけられた、『無料でやってますのでどうですか?』
「無料なんて、いいんですか? ご迷惑じゃないでしょうか」
『いいんですよ〜
子供達と遊ぶのが何よりの楽しみなのよ』
『あと、もしよかったらなんですが、私は美容の学校に行ってまして、よろしければ髪のお手入れと、お化粧させていただけませんか?』
「えっ?」
『あっ料金はかかりませんのでご安心下さい、まだ、料金をいただくほどの技術はありませんので、いかがですか?』
「お願いしてもいいのでしょうか?」
『私達は歓迎しますよ』