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VS紫黒の光竜


 これからライト君と戦いになるが、その前に仕込みをしておく。

 僕は空を飛びながら真分裂を使い、皆の背中に分裂体をおいた。


「これは?」


 ヒエール君が聞いてくる。


「僕の分裂体だよ。そこからスキルも使えるんだ。便利だから待ってて」

「なるほど。了解した」

「あ、でもあんまり強い攻撃は防げないからね。それよりも……」


 僕は目の前でクネクネしながら飛ぶエリスを見た。


「なぁエリス。なんで変な踊りしながら飛んでるんだ? 勝利を祈願する舞い?」

「違うわよっ! ねぇ私はこれいらないから早く回収して! 背中がくすぐったい!」

「エリスちゃん、背中に何かを乗せるのが嫌みたいなの。特に生き物はダメだね」


 リンリンさんが教えてくれる。

 そういえばメイドドラゴンのクルルさんがエリスは背中が弱いと言っていたな。


「わかったよ」


 僕はエリスに近づいて回収する。


「はぁ〜、ようやく落ち着いたわ」



 そして五匹で紫黒のオーラを放つ光竜ライト君のところまで辿り着いた。


「やあ、来たね。やっぱり僕の邪魔をするのは君たちなんだね」

「ライト! こんな事はやめろ!」

「そうよ! やめるのよ!」

「親も殺したそうじゃないか。昔の君はそんなドラゴンじゃなかった。苦しんでいるのなら、なぜ僕らに言わなかったんだ?」

「私にも謝りなさい!」

「エリスちゃん、ちょっと黙ってよう? ね?」


 何やら所々でエリスの文句が混ざったが、ゴウエン君とヒエール君が舌戦をする。

 ライト君はリンリンさんに宥められているエリスを一瞥したが、ゴウエン君たちに向き直っていた。


「こんな事とは言うけれど、これは自然の摂理だよ。弱肉強食って言うじゃないか。それにヒエール。君にそんなドラゴンじゃなかったなんて言われたくないね。昔は僕と同じ純血種である自分に酔っていただろぉ!」


 ヒエール君に向けて紫黒のブレスが放たれる。ヒエール君は不意を突かれて反応できそうにない。

 僕は真捕食を使ってヒエール君をガードした。


「ご馳走様」

「そういえば君がいたね。エリスが外から連れて来た野良ドラゴン」

「スイだよ。忘れたのか?」

「忘れてないさ。ただ、死にゆくドラゴンの名前なんて、覚える価値もない!」


 ライト君が鉤爪を上から振り下ろしてきた。

 ――はやっ!? まずい、透過を……くっ、間に合わないか!?


「グアアッ! 俺のこと忘れるなよ! 肉弾戦ならどんなドラゴンよりも強えぞ!」

「ゴウエン……!」


 間一髪。ゴウエン君が割って入ってくれたので距離を取る。


「いいわよゴウエン! そのまま抑えてなさい!」


 そしてエリスが尻尾を剣に変化させて貫こうとしていた。

 ……人形態の時のあいつの剣って尻尾だったのか。


「僕をあまり舐めない方がいい!」

「ぐおっ!?」

「きゃあっ!」


 ライト君はビームのような魔法を何発も乱射して強引にエリスとゴウエン君を振り払った。

 魔法が直撃した二人は体勢を崩して地面に落下する。

 僕はリンリンさんとヒエール君を守る為に真捕食で相殺した。


「エリスちゃん!」

「ゴウエン!」

「次は君たちだ! 君のその技も大質量の魔法は相殺できないんだろ?」


 ライト君は僕ら三人を飲み込むほどの巨大な魔法を上空に作っていた。

 あかん。これはヤバい。

 と、その時……


「――がっ!?」


 ライト君の顔面に大きな岩が直撃した。

 魔法もキャンセルされて大きな魔力の塊が消える。

 地上を見るとランランさんが指でVサインを作っていた。


「ランランちゃん!」

「間一髪だった」


 ほんとナイスタイミングだ。


「くっ……翼も無く地を這うことしかできない混血のドベが……」

「君が見下すそのドラゴンに負けたんだよ?」

「くっ……」

「まだ見せてなかったよね。僕の魔法」


 雷魔法と火魔法、強溶解液と強腐食液を混ぜた僕の最強の攻撃手段。


「黒雷砲・溶焔(マグマ)!」

「ライトシールド!」


 無駄だ。その魔法は何でも溶かす防御不可能の魔力砲弾。

 相殺したけりゃガードよりも高密度の魔力をぶつける選択を取るべきだ。

 僕の黒雷砲はライト君のシールドを貫き、直撃する。


「リンリンさん! ヒエール君!」

「ウィンドブレス!」

「アイスバレット!」

「ギュラァアアアアアアアアアッ!?」


 ドゴーンッ!

 二人の魔法も直撃し、ライト君は言葉にならない悲鳴を上げて地面に落下する。


「スイー! リンリンー!」

「悪りぃ、回復に時間かかった」


 エリスとゴウエン君が戻ってきた。


「遅いですよ。もう終わりました」


 ヒエール君がそう言うが、ダメだ! そのセリフは……

 直後、下からライト君が猛スピードで飛び上がってきた。

 顔の半分は溶けて無くなっており、身体もボロボロだ。

 溶けているのは僕の魔法だが、身体の傷はリンリンさんとヒエール君だろう。


「ああ……うん……今のは効いたな……」

「なっ!?」

「嘘……まだ動けるなんて……」


 リンリンさんとヒエール君が驚く。

 だが僕は驚かない。

 そう、いつだって……


「もう知らない。何もかも、全てを壊してあげるよ!」


 ライト君の紫黒のオーラが強くなる。

 竜の身体も、まるで悪魔と融合したかのように変態していく。


「ライト、落ちる所まで落ちたわね」

「くそっ!」

「これ、勝てるの……?」

「やるしかない。そうしなければ死ぬのは僕らだ」


 そう、いつだってボス戦は、第二形態まで勝負がある!



お読みいただきありがとうございます。

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