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SIG SAUER P230

SIG SAUER P230


 ワルサーPPKを彷彿させる外見をした小型の自動オートマチック拳銃です。日本警察で採用されているのは32ACP弾仕様のモデルになります。Wikipediaには奈良県警が使用しているとされる画像が添付されており、ランヤードリングの追加など通常モデルにはないカスタマイズが見受けられます。外見上はSIGらしくない拳銃と言うイメージが先行しますが、デコッキングレバーの配置やマガジンキャッチ等を見るとほぼ同年代に開発されたP220との関連性が窺えます。至極主観的な話ではありますが、スライドストップしている状態の方が見栄えが良いと言う謎の印象を感じています。


 同社に留まらず各社の有名な拳銃の陰に隠れてどうにも知名度が低いように思えますが、メディアへの露出は意外と幅広い上、特に日本を舞台にした作品ではSPやSPEC等のドラマで活躍の場に恵まれているようです。恐らくですが一目で分かるその特徴的な外見から、ニューナンブやチーフのようにしっかり見ないと分からない銃と違って印象に残りやすい事、警察が使っている『自動拳銃』として周知されている事が起用される理由になっているのではないでしょうか。また演出としても装弾数の少ないリボルバーより派手に何発も撃てて、弾切れの描写を伝えやすい事も関係しているように思えます。


 前述を踏まえると、この銃が活躍出来そうな世界観はドラマ等でほぼ使い尽くされたように感じます。特徴的なビジュアルである事から、小説よりもやはり映像作品の方が栄えると思います。女性刑事や女スパイが主人公であるとした設定であれば使い所はありそうです。男性の場合はクセが強くて描きやすい主人公に使わせないと、ストーリーに飲まれて活躍の場が消えていきそうな使い所の難しい銃かも知れません。どちらかと言うと「日常」に即した世界観の方が似合いそうです。

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