十四年式拳銃
十四年式拳銃
今回はこちら、旧日本軍で使用されていた十四年式拳銃を取り上げていこうと思います。また突拍子もないチョイスですが、宜しければお付き合い下さい。
よく南部十四年式と言われる事がありますが、正式名称は十四年式拳銃だそうです。弾薬は日本軍独自の8mm南部弾。弱装弾らしく威力は低かったそうですが、当時の思想で考えると拳銃にそこまでの殺傷力は必要なさそうですので、何とも言えない所です。装弾数は8+1発の計9発。シングルカラムの弾倉ですが、極少数でダブルカラムも存在したそうです。作動方式はショートリコイルと言う極一般的な自動拳銃となります。
粗悪だ何だと言われる事もある日本軍の銃器ですが、本銃は特筆して大きな問題もなく運用され続けたらしく、戦後も大陸や東南アジア諸国での独立戦争、及び内戦で使用されたそうです。Wikipediaには最大射程が1600mとの記載があり、思わず「え?」と声が漏れました。一応、それなりの情報に基づいた記載のようですが、正直怪しいものを感じます。そして何とこの拳銃、催涙弾が撃てるそうです。正直8mm弾の催涙ガスがどれだけの効果を発揮するか微妙ですが、これは本銃にとって大きな特徴と言えるでしょう。
欠点としましては、撃ち切った後にマガジンを抜くとオープン状態のボルトが戻ってしまうため、再装填した際に再びボルトを引かないといけない事ですかね。後は安全装置がどうやっても片手では操作出来ない所も、状況によっては弱い部分だと思います。しかしこれは見方を変えれば安全面に配慮した可能性もあるため、一概には言えないと考えられます。
動画で見る限りでは取り扱いが難しそうな印象は受けませんでしたが、トリガーがかなり沈み込まないと撃発しないらしく、国外在住のある方は「何所まで引いたら撃てるかよく分からない」と仰っていました。こちら九四式と映像を見比べると分かりやすいかと思いますので、もし興味のある方は調べられては如何でしょうか。
そして話は続きますが、調べている内にとんでもない画像を発見しました。十四年式には【試製拳銃付軍刀】と言う、正しく珍銃とも呼ぶべきタイプが存在しています。こちらネットに画像が転がっておりますので、気になる方は1度ご覧下さい。自分は開いた口が塞がりませんでした。
と言う所で本銃が活躍出来そうな状況を考えていきたいと思います。かの大戦を舞台とするのであれば、当然の如く使われる事でしょう。これが現代となってしまうと難しいでしょうが、使い所は沢山あると思うんですよね。例えばクリーチャーと化して甦った旧軍兵士が所持していて襲い掛かって来たり、霊力的なパワーを持っていて悪霊を撃つ事が出来るとか、呪われた拳銃になっていて不幸に見舞われたり、守護霊が宿って渋い声で喋る等のある種コミカルな使い方も出来るのではないでしょうか。
メディアにはやはり戦争映画や当時を舞台にしたドラマ、ゲームで数多く登場しており、その知名度は言わずもがなです。マイナー所では【ミカドロイド】なんて作品にも強化兵士が所持する銃として登場しています。有名(?)な話しでは宇宙戦艦ヤマトに登場するコスモガンのモデルとなったらしく、後世の創作における影響はそこそこ大きいと思います。




