異次元から現れた老人
「このままじゃやべえ」 大男アオリツの突進に避ける力も残っていないドクン
ドクンはアオリツの突進は一人なら難なくかわしていた
しかしシーコなど仲間がいたことで一人だけかわすことをためらった
シーコの防御魔法が発動して防げると思って気が緩んでしまって
大ダメージを受けてしまった
ドドドオッドオドドド! 迫る大男アオリツ 「俺、死ぬのか・・・・」
そこへ突然 バチバチイイ! ドクンと大男アオリツが接触する瞬間に二人の間に雷が落ちる
「うわあああ」 激しい雷の衝撃にドクンが吹き飛ぶ
「!?」 突進していた大男アオリツも突然の雷に動きが止まる
周囲が暗くなってヒューと冷たい空気が流れる 雷の落ちた上に異空間ができた
異次元につながる穴が開いた
人間が通れるくらいの大きさの穴になり ガシ! 穴を掴むように人間らしい手が出て来た
肩ほどの長さの白髪に白いヒゲの法衣を着た老人が現れた その老人は空中に浮いている
雷が落ちた空中上に出てスウーっと地上に降りた
「シュコーシュコー」 大男アオリツがその男を睨みつける
「ヴォオオアアア」そして攻撃を仕掛けようと大男アオリツが右腕を振り上げた時「やめておけ 死にたいのか」その老人はしゃべった
魔法なのか、その老人の特技なのか、特殊能力なのか、分からないが大男アオリツの体がピタッと停止した
「!?」大男アオリツもなぜ自分の体が止まったのか分からない 感じたのはその老人の圧倒的な闘気によって空気が重くなり恐怖で体が強制的に停止させられたこと
「これは!?いったいなにが・・」ダンディな男リクエイタがその状況を少し離れたところで見ていた
「!!!」一緒にいた細身の男ユウマソウも異様な空気を感じて戸惑う
「あれは・・大僧正か・・・!?」ダンディな男リクエイタはその男の服装などを見てそう判断した
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ 法衣を着た老人の闘気、威圧感がすさまじい
完全にその場にいる者達を支配している
「これはヤバイですね、レベルが違いすぎる」ダンディな男リクエイタもかなりの猛者だが法衣を着た老人の段違いな闘気を目の当たりにして勝てないと悟る
「・・・」一緒にいて冷や汗をかく細身の男ユウマソウ
「アオリツさんを回収して撤退しましょう」ダンディな男リクエイタがそう言い終わった瞬間、法衣を着た老人が背後にいたことに気付く
「!!!」ダンディな男リクエイタと細身の男ユウマソウが驚く
二人との距離は30mほどあった この距離を二人に気付かれることなく一瞬で移動した
「一人も逃がさんぞ」
そしてまた空中に異空間ができた ブワワワワワワワ 異次元につながる穴が開いた
同じ服装で頭が坊主の修行僧のような男が3人出てきた 3人とも空中に浮いている
「フェックル様!」そのうちの一人が法衣を着た老人に呼びかける
その3人の坊主は法衣を着た老人を見つけてその場に シュっ と一瞬で移動する
壮北「あなた様がわざわざ下界に降りることはないでしょう」
水格「このような奴らなど我らでも十分すぎます」
土門「うむ」
同じような顔で同じような服装の坊主3人ではあるがそれぞれ名前がある
彼らはフェックルの元で日々修行に励んでいる数多くいる弟子の3人
「うるさいのう、お前らがトロトロしとるからわしが孫娘を助けたんじゃろ」




