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「ナイ村」の温泉に入ろう!

「ん?あそこになんかあるぞ!」



先頭を歩いていたドクンが何か見つける



地面になかなか立派な太い木の棒が指してあってその上には旗がある

その旗にはマークがある。丸い形の上に三本の線がクネっている



「あ!このマーク!」シーコが何か知ってるようだ



「これ温泉のマークじゃないの」



「お、ん、せ、んってなんだ?」



「温泉っていうのはあったかいお風呂よ!ヤッター!」

シーコが飛び上がり喜ぶ



「なんだ風呂のことか」ドクンが納得する



「お前も入るのか?」

ドクンが空中に浮いているクーポンに目線を向ける



「入るわ!オレは綺麗好きなんだ!」




先ほどまで疲れていたシーコだが温泉に入れると分かって元気がいい

歩く速度も早くなって「フフ~ン♪」と鼻歌も歌っている

しかし歩いても歩いてもたどり着けない

先ほどの旗があった所からもう一時間以上歩いているのに




「ちょっとどうなってんの!温泉はまだなの!」

シーコは不満爆発だ



「もう通りすぎたんじゃねえか」



「そんな・・・」しょんぼりとするシーコ




「ん?なんか変な匂いがするぞ」

ドクンの鼻がなにやら独特の匂いを感じる



「え?全然しないけど」


「オレもわかんねー」



「向こうのほうからするぞ」



歩いているところより少し左のほうを指さすドクン




「あ!硫黄いおうの匂い。これ温泉の匂いだ!」

少し歩くとシーコが嬉しそうに言う




「それにしてもよくあそこでこの匂いが分かるよな…」

クーポンも匂いに気付いたようだ




「ハハ」少年らしい笑顔のドクン




しばらく歩くと村があった

温泉に入りに来てるのだろうか、前に寄った「レティ村」よりも人出が多く

繁盛していて賑やかだ

村の入口から見た感じだと村の住人の家の形も大きさもレティ村と変わらない

しかし温泉目当ての人が多いのだろう

やっぱり人が多いと活気がある



「じゃあ今日はこの村に泊まろう」



「ちょっと待て君たち!」


村に入ろうとすると入口にいた男2人に止められる

見た感じ年齢は20歳くらいと30歳くらいだ

手には木で作られた槍を持っている

村の警備の人かな



ドクン、シーコ、クーポンの3人は止まる



「なんだ?」ドクンが言う



「悪く思わないでくれ。村に入る者の確認をしてるだけだ」



もう一人の警備の人も口を開く



「ナイ村に温泉が出てから町から村にくる人も増えて嬉しいんだが、前によからぬことを考えていた者もいてな。少し騒ぎになったんだ」



人が増えれば犯罪も増える

村から温泉が出ることを聞いた悪者が温泉と村を乗っ取ろうとしたのか。

盗賊が村人や温泉客を襲ったのか。なにがあったかは分からないが何かあったようだ。



「君たちは問題なさそうだな。通ってもいいだろう」




「魔物だけどこいつもいいのか」

ドクンが浮いている悪魔のクーポンを指さす




「悪さをしなければ問題ない。魔物を連れた冒険者はたまにいるしな。町から来た温泉客で小型の魔物をペットにしてる者もいるくらいだ」


犬や猫みたいな可愛い魔物もいるしペットにするのも頷ける



「とりあえず宿行こ!」



顔を動かし周りをキョロキョロ見るドクン

「俺こんな大勢の人見るの初めてだ」



「温泉のおかげでしょうね、でも町はこの何倍も人が多いからね」




「ヒェーー」驚くドクン



宿らしいところに着く



「いらっしゃいー」

女性の声で迎えられる



「泊まれますか?」


「申し訳ありません。今は満員でして・・・」


温泉効果で宿屋は満員だった


「じゃあどっか他の宿屋ありませんか?」


「宿屋ならまだたくさんありますよ。ここの隣とまた隣も宿屋。それに向かいもそうです」


何もない村だった「ナイ村」に温泉が湧き出してから宿屋が増えた

自分の家を宿屋に改築したりする者までいた

ドクン達は隣のまた隣の宿屋に泊まることになった

ドクン、シーコ、クーポンはベッド二つの同じ部屋に決める

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