シーコ「今日からわたしの下僕ね!光栄に思いなさい!」
朝早くレティ村から出発し今は真っ昼間
歩くドクンとシーコと一匹の姿があった
ジャングルから少し抜けて辺りは平原
地面は緑色の草の部分もあるし茶色い土の部分もある
先が見えずどこまでも続いている
「ねーなんでアンタもついてきてるのよ?」
歩きながら腕組をし不満そうにシーコが言う
「うるせえ。そんなのオレの勝手だ」
悪魔のインプ名前はクーポンは羽があり飛べるらしく空中を浮いている
シーコに反論する
「ほんと、生意気ね!低位悪魔のくせに!もういいわ、今日からわたしの下僕ね!」
「誰が下僕になるか!」クーポンが怒る
「わたしは魔法使いなの。わたしの下僕になれることを光栄に思いなさいよ!」
シーコがドヤ顔で言う
「はん?魔法使いと言ってもろくに魔法も使えないレベルの低い小物だろ。それならオレのほうが魔法は得意だ」
「ウウウウウゥゥ」シーコとクーポンはにらみ合っている
「それよりさあ、なんで村には結界があるのにクーポンは入ってこれたんだ?」
ドクンはなんでだろうと気になった
「ん?ああ、それはこれを持ってるからな」
シーコとにらみ合っていたクーポンがドクンの言葉に反応する
クーポンの腕には銀色のブレスレットがあった
「オレこれのおかげで結界がある村にも入れるんだ」
「これで村に入って悪さしてたのね。ちょっと見せなさいよ。どうしたのこれ~?」
シーコがクーポンのブレスレットに興味を持つ
「どうでもいいだろ」
「ふ~ん?どっかから盗んだんでしょ~」
「ぐ・・・・」
図星のようだ
「それよりお前はなんであそこにオレがいたってわかったんだよ」
クーポンはドクンに捕まえられた
なんであの時自分の居場所が分かったのかドクンに聞く
「俺はドクンだ。匂いだよ、村の中に一人だけ匂いの違うやつがいたんだ」
「犬か!」クーポン
低級悪魔のインプのクーポンが仲間?になり賑やかになった
「はぁ~つかれたー」シーコが歩き疲れて不満
今は平原を歩いていて散歩するのにはちょうどよい温度
ジャングルの時ほど蒸し暑くもないし適温だ
しかし朝からずっと歩き続けるとさすがにしんどい
もう6時間は歩いている
体力に自信がないシーコには堪える
「ねえ、ちょっとドクン」
「なんだ?」
前を歩いていたドクンが後ろを歩いていたシーコに振り向く
「またあの鳥呼んでよ。足が痛いの」
「無理だよ」平然と言う
「なんでよー?」額に手をやり汗を拭いながら疲れたように言う
「あの山の中で呼ばないと来ないんだ」
「はぁ?なによそれーー・・・・」
落ち込むシーコ
「なんだ鳥って?」クーポンが聞く
クーポンには羽があり飛べる
浮いているせいかそんなに疲れた様子はない
「この子こーーーん大きな鳥呼べんのよ」シーコが手を広げて説明する
「わたしたちそれに乗って町まで向かってたんだけど煙が見えたからあの村に寄ったの」
「あーあの煙かー(棒読み」
「まさかアンタの仕業?」
少しギクッ!とするクーポン
「だってあの村だーれもこねーんだもん。ボヤでも起こせば人が寄ってくると思ってさ」
ボカッ!シーコに殴られる




