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ノーマン(ヴァンパイア)の告白。

作者: なおき

宜しくお願いします。

 僕はヴァンパイアだ。名をノーマンという。僕の主食は、皆様が想像している通り、血液だ。一番よく吸うのは人間の血だ。でも、どうしても人間じゃないといけない、なんてことはない。猫の血を吸うこともあれば、犬の血を吸うこともある。時には、ニワトリだって。人間の血が一番美味しいだろうって? そこは、残念だが、どれも同じ味だ。僕には、君達のような、美味しい、なんて感覚はない。生きるために養分を補給している、それだけだ。だから、一番近い存在なのは蚊かな。姿・形はとても君達とよく似ているが、中身は全く違う。まあ、僕は蚊の様にヤワじゃないけど。彼等は一発叩かれたら、それでお終い、みたいなところがあるけど。僕は君達と同じくらいには頑丈だ。そして、一見して、僕をヴァンパイアと見分けれる人間などほとんどいないだろう。見分けることが出来る人間なんて言うのは、聖職者の中の極一部の本物だけだろう。笑ってしまうかもしれないけど、僕は本当に十字架が大の苦手なんだ。あれを僕に向かって突きつけられたら、何だか頭がおかしくなりそうになるんだ。一度ね、牧場に忍び込んで、牛の血を全部吸ってやったことがあるんだ。さすがにあれはきつかったな。満腹なんてもんじゃなかったよ。でもね、僕が何を言いたいかって言うと、僕はやろうと思えば、それくらいのことは出来るんだぞってことさ。人間はキャトルミューティレイションだなんて騒いでたけど。こっそりとあれは僕の仕業だぞって言ってやりたいよ。血だ!血だ!血だ!血だ!血だ!血だ!血だ!血こそ全てだ。人間の血を吸う時はね、やっぱり、一人の人間を狙うよ。狭い路地を一人で歩く女なんて最高さ。後から近づいていってガバッと首筋に噛み付いてやるんだ。キャー、なんて言うよ。15秒くらいは吸わせてもらうよ。本当に怖いんだろうね。人間って本当に恐ろしい目に遭うとそれを記憶の一番奥の方へ押し込めてしまうって言うけど、僕もそれと同じで、まともに後ろから噛み付いて、血を吸ったりしているのに、中々僕の存在が知られないんだ。僕と正面から向き合える人間なんて、やっぱりほとんど0にちかいのかもね。さっき、美味しい、なんて感覚はないって言ったけど、そんなもんじゃないんだ。エクスタシーが体中を駆け巡るんだ。一種の興奮状態さ。普通の感覚は一気に吹っ飛んで、その時だけ違う生き物になってる気分さ。だから、やっぱり、血は最高だね。血しかないね。僕には。血を吸うには大踊りから狭い路地にさしかかるところなんか最高だね。大勢から一人になったところを狙うんだ。多い時には2〜30人はいくよ。隅にいる色白のやさ男が、まさか、こんなことするなんて思わないんだろうね。キャー、なんて言うよ。女の人の場合はね。これはさっきも言ったね。要するに、僕は、血が大好きだ、ってことを言いたいんだ。血は最高さ。何度も言ってるね。路地裏なんか最高さ。男の血はめったに吸わないね。僕は。どちらでもいいんなら、女性を選ぶよ。僕は。生き死にに関わらないとこではね。血だね。やっぱり。血が好きなんだ。血しかないよ。僕には。これも、さっき言ったね。要するに血が大好きだって言いたいんだ。これも何度も言ってるね。とにかく血だよ。これしかない! 血なしで何がある? あるのか? あるんなら言ってくれよ。血、血、血、血、血、血、血、血、血、血、血、血。血だ、血だ、血だ、血だ、血だ、血だ、血だ、血だ、血だ、血だ、血だ、血だ、血だ、血だ、血だ、血だ、血だ。

血―――――――――――――――――――――――!!!!!!



「ノーマン、何やってるんだ? 早く行こうぜ」

「わかった。すまない。トム」




とにかく、今から、また、血を吸いに行ってくるよ。





 おわり


読んで頂きありがとうございました。

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― 新着の感想 ―
[一言] 拝読させていただきました。 演出なのはわかるが、はっきりと言って目が痛い。 それほど長くないのに、途中で3度は読むのをやめようかと思った。 読者に読んでもらえないのでは意味がないと思うので…
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