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気づいたら死んで山の中でした



草と……土の匂い……

身体も…重い…、もう少し寝たい…、けど起きないと…


ぼやける視界と思考を振り切って気合いで身体を起こす。


ここ…、どこ?……とりあえず現状…確認…


周りには背の高い木が乱立している、少し傾斜もあるので多分山だと推察する。上を見上げれば木々のすき間からうっすらと太陽も見えた。


次いで自分の状態を確認する。


記憶にあるよりもずっと縮んだ身体、カーテンみたいに視界にかかる前髪、後ろも伸びきってて腰より長くなってる、服装はダボダボゆるゆるな貫頭衣とサイズの大きすぎる古い感じのするデザインの革靴、そして下半身の息子の家出疑惑!?


貫頭衣の裾をちょこっとめくって確認してみる。決していやらしい意味はありませんよ?



・・・・・えー、ご報告です、息子の家出が確定しましたというかパンツ履いてませんでしたぁ!?

つまりはのーぱん幼女ですはい。

変態かな?でも私の意思じゃありませんからぁぁ!



とりあえず心の中で叫びまくって荒くなった息を落ち着けて、それから自分が覚えている直前までの記憶を掘り返してみた。



えーと、お仕事の帰り道でー、スマホしながら歩いててー、最後は確か……飛んだ?


何かにぶつかられた様な気がするしなんかめっちゃ悲鳴とかも聞こえてた気がする。


あぁ…、もしかせずとも轢かれたのかな?、そしてそのままさよなら人生……ってこと……かな?そっかぁ…、死んじゃったのかぁ……、ふぅ……


そういう事なんだろうと自覚した瞬間寂しさと一緒に湧き上がってきた涙を我慢して気持ちを落ち着けようと深呼吸をする。


大丈夫…大丈夫、ゆっくりと…、落ち着いて…、大丈夫……だから……


自分に言い聞かせるように、ゆっくりと深く息を吸って吐くを繰り返し、最後に深く深く深呼吸をして涙を拭う。


…ん、少しはマシになった。にしても転生モノの主人公ってなんであんな強いんだろうね…?

チート能力あっても自分には無理かなぁ…、独りは寂しいし……。



「ふー……、よし!とりあえずの覚悟完了!まずは下山、そして人を探す!このままここにいてもしょうがないし最悪餓死パターンで2回目?の死亡とか嫌ですし!」


うん、大丈夫大丈夫、きっと何とかなる!…はず!

今までの人生もなんやかんや大丈夫だったし!

野生動物とかいませんように(合掌ぉぉ!!)



あととりあえずパンツください神様!!



ーーーーーーーーーーーー


下山を初めてからそれなりに時間が経ち日が傾いてきた頃


リーン…ゴーン…


その場で足を止めて耳を澄ます


リーン…ゴーン… リーン…ゴーン…


「鐘の…音?」

しばらく耳を澄ましていたがすぐに音は止んでしまった。


「鐘の音……、確かに鳴った……、鳴ってた!

ふふふ、つまりきっとそっちに誰かがいる証拠!

あぁ……よかった、……誰かいるんだね、独りじゃないんだね……。んっ!方角は覚えたからね!待ってろ知らない人ぉぉぉ!!」


また浮かんできた涙を拭い、変なテンションの叫びが山にこだました。



下山二日目、空腹で目を覚ました。

夜もそこまで冷えることなくて貫頭衣の中で丸まれば十分寝る事ができた、けど食べるものがない。

更にサイズが合わない靴での下山は余計に体力を削っていったけどそれでも歩いた。

それから朝、昼、夕と3回鐘の音が聞こえた。

少しずつ聞こえる音が大きくなっていって嬉しかった、……でもお腹空いた。



下山三日目、今日も空腹で目が覚めた。

空腹過ぎてお腹に痛みを感じる。

そして昼の鐘が聞こえた頃に川を見つけた、澄み切った川とは言えないけども飲めない事はなかった。

たくさん飲んで……少しだけ吐いた。一気に飲み過ぎた。でも今日は少しだけ楽に寝ることができた。



下山四日目、起きたら頭痛がひどかった。

昨日飲んだ水が原因かも知れない。

今日は少しゆっくり歩く事にした。

歩いているとどこからかいい匂いが漂ってきた。匂いに誘われて歩いてるとリンゴみたいな物が浮かんでいた、1歩近づく度に匂いが強くなっていった

頭の痛みを我慢してリンゴに近づいてるとやたら刺々しい角をした鹿?が出てきてリンゴに齧り付いた。

食べられた…、と思った瞬間に地面から何かが飛び出してきて鹿が食べられていた、まるでハエトリグサの様にバクんと、そしていい匂いも無くなってしまった。

もし鹿がいなかったら自分がああなってたと思うとすごく怖くなった。

鹿に一礼をしてその場から逃げた。



下山五日目、頭痛と空腹感でまともに寝れなかった。

多分熱も出てると思う、でも歩くのはやめない

大きな鐘の音がもうすぐだと教えてくれてるから……。ただめっちゃ頭に響くからもう少し音量下げてとも思った。




下山…、えーと……、たぶん8か…9日目、ついに山を下りきった。

それから少ししてそれなりに整備された道と矢印の書かれた立て札を見つけた。

少しだけのつもりで立て札を背もたれに休憩してると矢印の指す方から鐘の音が聞こえて来て目が覚めた。いつの間にか寝てたみたい。

もう既に日も落ちかけていたけどあと少しあと少しと自分に言い聞かせて1歩ずつ足を踏み出した。

月明かりを頼りに歩いてると遠くに大きな城壁みたいなのが見えた。私は最後の力を振り絞って走った。

そして壁に着いた時には城門らしき所は閉まっていた。上の方には松明の明かりが見えるから人がいるのは分かった。ただもう声を出して人を呼ぶ元気もない……。

それでもたどり着いたという達成感の中城門に背を預けて目を閉じる。朝になったら中に入れてもらおう。


ふふふ……やっと……人に…あ……える……ふふふ…


―――――――――――――――――――――


ザワザワと音が聞こえる、バタバタと駆ける足音が聞こえる


確か…、そうだ…着いたんだった……、起きないと…


薄らと目を開くとたくさんの人と目があった。

状況が分からずキョトンとしてると周りから歓声が上がった。

その中の誰かの手を借りながらなんとか身体を起こしてゆっくり見回してるとふくよかな体型のおばちゃんがコップを持ってきて渡してくれた。


おばちゃんを見上げたらどうぞって感じのジェスチャーをしてくれたので1度頭を下げてコップに口をつけた。


……あったかくて、あまい…、おいしい…


ホットミルクにおそらくははちみつが入った飲み物をゆっくりちびちびと飲み干してふぅ…と一息つく。


それからコップを返そうと差し出したらそのままふらっと前のめりになって今まで寝かされていた長椅子から落下しかけた。

周りの人達が一斉に手を伸ばして助けてくれたから床に顔面ダイブは避けられた。ありがとうございます。


今度は落ちないようにと支えられて座り直すと周りの人達がまたザワザワしだした。

どうしたんだろう?と見てると一人の金髪のいかにもイケメンなお兄さんが私の前に来た。


「ーーーーーー」


え…と、すみませんもう一度お願いします


「ーーーーーー」


日本語でお願いします


「ーーー!!」


転生モノなのに自動翻訳無いのかな?


そんな事を考えてると何だか怒ってるお兄さんに担ぎ上げられてそのままスタスタ歩き出してしまった。


何処に連れていかれるんだろ……?




ここまで読んでいただきありがとうございます

思いついたら続き書きます

適当に構って頂けたら嬉しい限りです

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