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夏の暑さは精霊魔法で凌ぐらしい

ちょっと魔法描写をいれ始めました、これから少しずつ増える予定です。

新緑か深緑へと色を変え、太陽の陽射しがより一層強くなる季節となった。


つまり夏到来。


もちろん夏は初めてだ。

僕、第2王子ユアン=ソル=シュレイデルは家族の愛と乳母の育児のもと0歳3月になった。


僕とレティは今、兄様と一緒に遊戯室で過ごしている。首が座ったばかりの僕らは、まだ専用の広いベッドの上で横になって過ごしているが、起きている時間が増えたため日中は専らこの遊戯室で過ごしている。


兄様はこの深緑の季節に5歳を迎えらるため、以前の帝王学や剣術のお勉強に加え、いくつかのカリキュラムが増えたらしく一緒に遊戯室で過ごす時間は存外短い。


でも兄様も母様や父様同様に僕たちに無償の愛をくれる。


「あぁー。今日も僕の妹と弟はとっても可愛い!ちゅーーー」


兄様はレティや僕の頬に惜しみなく交互にキスの嵐を巻き起こす。


あっ本当に口はダメだよ。兄様。


兄様、第1王子であるリアン=ソル=シュレイデルは父様によく似た外見で母様みたいな動きをする、将来シス・ブラコン真っしぐらになりそうな自慢の兄である。


金髪の髪に、紫色の瞳を持つ兄様とはまさに父様と同じ。兄様の持つ紫色の瞳はおそらく僕と一緒なのだろう。


それにしても、暑い。

初めて経験するので驚きである。春とは比べこんなに暑いとは。

それでも部屋の中は外に比べれば涼しいらしい。

外には出たことがないが、この前メイドが空気の入れ替えに窓を開けた時な凄まじい熱気が入ってきたのだ。


では何故この部屋が涼しいのか。


それは魔法を使っている、らしい。

魔法にもいくつか種類があるらしいが、この部屋では精霊魔法を使っていると思う。

魔法使いが自分の魔力と引き換えに精霊と契約してその力を具現化する、だったかな。

王宮の魔導師だか詠唱士だかが施してくれている。


詳しいことはまだ僕にはわからないけど、精霊が見えるのでおそらくそうなんだと思う。

それに精霊魔法は少ない魔力でも規模によっては長時間効果が継続するメリットがあるので使われやすい。


僕に今見えているのは水と風の精霊だ。氷の精霊もいるのかも知れないがおそらく召喚はされていない。


水と風の精霊がこの部屋の空気を冷やし、涼しくしてくれている。

うん、ありがたい、ありがたい。



時々僕の側にきて頬や鼻をつついてくるのは風の精霊。水の精霊は遠くから眺めている。


レティにも見えているようで風の精霊が頬をつつくと手で掴もうとする。


あっ危ない、レティが掴んだら潰しそうだよ。


精霊を見ることが出来る人間はどうやら触ることも出来るようだ。


「あぁ!レティがウーちゃんとシーちゃん捕まえようとしてるよー!」


もちろん兄様にも見えるようだ。

貴族や王族は比較的魔力が強い者が多いのかな。魔力を持たない人間もいるようだが、どちらが珍しいのかはよくわからない。


ただメイドもリリーも見えている様子だ。

レティを抱き上げ、


「レティ様、精霊に触ってはダメですよ。彼らも強く握ると苦しいですよ。」


優しくレティに諭すリリー。離された先の精霊達に目をやり手を振っている。


リリーも魔法は使えるのだろうか。

見たことはないけど、嗜みみたいな感じで習うのかな。

まぁもうちょっと大きくなったらわかるでしょう。


魔法にはお世話になっているが、今のところ興味はない。

どちらかというと魔力を使った召喚や契約、事象の具現化がある以上、それらを使った暗殺みたいなものがあるんじゃないかなと意識している。

何だったっけかな、呪い、だったかな。

前にメイドが話していたよ。


呪いは目に見えないし、痕跡を辿るのは呪術師じゃないと困難とか、なんとか。

内密に相手をどうにかしたい時にはそんな方法もあるらしい。


勿論、この部屋にはその呪い返しの結界が張ってあるようだ。王子である以上に忌子である僕にはたくさんの敵対者がいるらしいから、母様やリリー達が毎日念入りにチェックしている。


僕だけじゃなく、レティや兄様にもそうした敵対者がいるらしいので、この部屋はより強力な結界なのだそうだ。


父様曰く、世界一安全な部屋だと豪語していたよ。


僕には見えてもまだそう言った力は使えないけど、勉強するようになったら興味が出てくるのかな。

まぁ、そうなった時にまた考えよう。

どちらにしろ僕は今はなにも出来ない赤ん坊。


今日も家族の力と愛に守られて、頬が涎で濡れつつ過ごしている。






◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆




「すでに3月(みつき)か」


「未だ彼の王子に近づくことは困難。こちらの送った呪法も一切届かずかすりもしない。時間はかかろう。」



「致し方ない。だが災いを運びし鬼子だ。今後も彼の王子に繋がるよう呪法は送り続けるしかあるまい。」



「くれぐれも見つからぬように、な。」



「急いては事を仕損じる、と申します。ゆっくり、慌てずに進めていきましょう。そう、時間は…」



「時間はまだある…、まだまだ、な。」







ウーちゃん→ウンディーネ:水の精霊

シーちゃん→シルフ:風の精霊

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