みそっかすに異世界召喚は無理ゲーだと思います
「偉大なる三人の勇者たちよ、よくぞ我らが召喚に応じてくだされた。そしてその類いまれなる力によって、どうか魔王の脅威に曝され嘆き苦しむこの世界の全ての民をどうかどうか救ってほしい」
玉座にふんぞり返った小太りな王と体のあちこちにきらびやかな宝石の装束品をちりばめたド派手衣装を身に纏う王妃、更には召喚者の中にひとりだけヘボ職業が居ると分かった途端に、部屋の中にいた召喚者以外の全ての奴等がアタシ対してコイツらはアタシに対して見下した態度をとった。
そもそも、召喚されたのは四人であり、男二人に女二人そして男二人のウチひとりは職業勇者で私の兄の琢磨、もうひとりは聖魔導師なる職業を持つ弟の勇人、更には今年六才になる妹の職業は稀なる聖女であり、アタシだけが巻き込まれただけのみそっかすな下級調合師だったりする。
みそっかすにされた理由はただヒトツ、アタシだけが ヘボ職業だったからである。イシタル王国は魔術史上主義国家である。そして勇者三人とは兄と弟と妹の三人の事だったりするのだった。
そしてアタシ対してのあからさまな下げずみの視線は召喚者のアタシ達が四人兄弟であると判明するまで続くのであった。
本当コイツらマジむかつく!!