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俺は夏休みでも休めない!!~雷華とお出掛け その2~



 ちゅ~やらコリコリやらをしていたらお昼頃になりお腹が空いたので昼飯を取ることにした。その際、雷華の顔が余所様にはお見せできない顔をしていたので元に戻すのが大変だった。


「あぁ……ちゅ~もコリコリもレロレロもヌメヌメも最高だったよ……それにしても、圭人の愛でお腹もお胸も一杯なのにお腹が減っちゃうのはこれ如何にだよ!!」


「物理的に考えて気持ちだけじゃ腹は膨れないからね。それにヌメヌメなんてしてないぞ。てか、ヌメヌメってなに?」

「いつか、愛を喰らうだけでもお腹が一杯になる物を作ってみせるよ!!」


「それは素晴らしい事だと思うけど、今はちゃんとご飯食べようね、雷華」


 ヌメヌメが何なのか非常に気になるが、今はメニューだ。


 アイアンマン・アスレチックスの中にあるレストランのメニューはアスリートや某サ○ケなどに出ている人達もよく利用する事からカロリー計算や栄養まで考えられているらしい。


「カロリーやら栄養とか言われるとなんか質素なメニューかと思いきや、案外旨そうだよね」


「圭人、私豆腐ハンバーグセットにする♪」


「俺もそれにするかな。料理取ってくるから雷華は席取っててくれない?」


「分かったよ」


 食券を買って豆腐ハンバーグセットを2つ受け取り雷華を探して見つけたはいいが、雷華の前に知らない男が座っていた。どうやら絡まれているらしい。


「ねぇ、いいじゃん。飯おごってあげるからさ」


「いい加減にして下さい。恋人がいるのであなたに構っている暇はありません。早くどこかに行って下さい」


「ハァ~?彼氏なんていいじゃん。それに、その彼氏なんかより俺の方がすごいと思うぜ?なんてったってオリン……」


「雷華、お待たせ」


「圭人、待ってたよ♪さぁ、早く食べよ♪」


「そうだね」


 俺は手に持っているお盆をテーブルに置き、雷華の隣に座りご飯を食べ始める。


「あんたが彼氏か?」


「薄味かと思ったらしっかりと味が着いてて美味しいね、圭人♪」


「豆腐ハンバーグなんて安っぽいってイメージがあったけどなかなか侮れないね。今度作ってみてくれない?」


「いいよ♪圭人が唸るような奴作ってあげる♪」


「おい、シカトしてんじゃ「はい、圭人。ア~ンして♪」」


「いや、同じメニューだから意味ないし」


「シカトし「違うよ~これは私の愛が入ってるから圭人が食べてるのよりも美味しいんだよ♪」」


「仕方ないなぁ……うん、旨し」


「いい加減にしろっ!!」


 男はテーブルを叩き何か叫んでいる。彼は政治家か何かなのか?


「ふぅ、御馳走様でした。圭人、デザートにさっき売店で売ってたアイアンマンアイスクリーム食べに行こうよ♪」


「どんなアイスなの、雷華?」


「マッチョの人の形したアイスだよ」


「へぇ、マッチョの形……マッチョ……ガチムチ……青ツナギ……」


「あっ……ごめんね、圭人。怖いこと思い出させちゃったね。あんなアイスじゃなくて普通のソフトクリームにしようね。大丈夫だよ~よしよし」


「人をシカトしてイチャついてんじゃねぇ!!」


「「どうしましたか!?」」


 男が一人大声で騒いでいたせいか、どうやら警備員の人達がやってきたようだ。彼らはとても筋骨隆々なマッチョで……


「ヒィィィッ、マッチョメン!!」


「どうしたんですか、そんなに取り乱して!!」


「この人、私にしつこく付きまとってきたんです。私の恋人が来てもしつこく付きまとってきてしかも恫喝までしてきたんです」


「そうだったのか。おい、お前。ちょっと来てもらおうか?」


「関係ねぇ、奴が出しゃばって……痛ぇ!!痛いって、離せ、離せって、離して下さいお願いします!!」


「大人しく着いてこい!!」


 男は警備員の人達に両腕の関節をキメられた状態で連行されていった。


「マッチョ怖いよ……ガチムチ嫌だよぉぉ……」


「よしよし、あっちの木陰で少し休もうね、圭人♪」






☆★☆★☆★☆★☆


 1時を少し回った頃、俺は外の木陰で雷華に頭を撫でられながら膝枕をされていた。涼しい風と相まってとても気持ちがいい。


「落ち着いた、圭人?」


「大分落ち着いたよ、雷華。ありがとう」


「どう致しまして♪それにしても、美波はズルいね。いつもこの状態の圭人を独り占めにしてるんだから。……今度やってたら美波をサンドバックにしてやる……」


 聞こえない。かなり不穏なセリフを聞いたような気がするが聞こえない。きっと風に揺れる草の音がそう聞こえただけさ!!


「俺も落ち着いたし、中級コースの方に行こうか」


「そうだね。次は負けないよ、圭人!!」


「俺もだよ、雷華。でも、さっきの勝負は俺の勝ちだったんだからちゃんと付き合ってもらうよ」


「わかってる、ちゃんと突き合うよ♪」


「分かってない!?」


 雷華が分かるように再度説明をしながら中級コースまでの道を歩く。腕が汗で濡れていないせいか、雷華は俺の手をつないでいる。手を揉んでくるのでテンションが高いのは変わらないが。


「っと、着いたようだね。流石に中級コースはふざけてやってたら怪我するからマジメにやろうか」


「わかったよ♪それと、次こそは勝ってヌメヌメやらニョリニョリまでしてもらうんだからね!!」


「どんどん謎な単語が増えて理解が追いつかなくなってきてるけど、あまりいい意味の単語じゃ無いことは分かるよ、雷華。じゃあ、俺が勝ったらハーケンクロイツの新作をガロン単位で買ってきてもらうよ。」




「そんなのでいいの?もっと私にしてほしいことあるんじゃないの、圭人?ほらほら♪」


 雷華はチラッ、チラッとスカートをめくって中を見せてくるが、中はスパッツだ。色仕掛けをしようとしても無駄だ。

 そう、スパッツによって形がくっきり出ていてそれでいて小ぶりなお尻がなんともエロチックだがそれでも無駄だ。全く目が離せなくなっているがそれでも無駄だ。ジョニーが今にも出撃するためにカタパルトから射出されるのを今か今かと待っているがそれでも無駄だ。


『スタート!!』


「お先、圭人♪」


「なっ、汚いぞ雷華!!」


 いつの間にかスタートが切られ、出遅れてしまった。雷華め、やってくれる。


 出遅れながらも引き離されないように走っているとアップダウンの激しい道が出て来た。


「雷華、この道って通称六甲おろしって呼ばれてるらしいよ」


「六甲おろしって確かナンパした女の子とかを車で山に連れてって『ヤらせないとここで降ろすぞ!!』て言ってムチャな2択を迫るって奴だよね?」


「そんな訳あるか!!どんな鬼畜だよ、そんなマネするやつ!!」


「私は良い手だと思うんだけどね。周りを硫酸の海にした所に圭人を立たせて私とヤるか硫酸の海を泳ぐかヤられながら硫酸をかけられるかを迫れば圭人も素直になると思うんだ」


「そんな事考えてたの!?どんだけだよ!ドン引きだよ!!Don't be lateだよ!!!」


「また変な三段活用して。しかも、遅れてるのは圭人じゃん」


「まだ序盤だからね、余裕で追いつくさ」 


 距離があるので大声で会話する俺達を周りの人はゼハゼハ言いながら見ている。きっと喘息が出てしまったいるのだろう、可愛そうに。


 六甲おろしを越えると大きい池に着いた。池の中から足場が出たり入ったりして素直に通してくれなさそうだ。


「よっ、ほっ、やっと。流石に中級コースは面白い仕掛けがあるね、圭人♪」


「ほい、ほい、ほいっと。そんな余裕見せてていいのかな?油断してたら跳んだ先の足場が消えてたりするよ?」


「そんな事あるわけ無い……よぉぉぉ!!」


 跳んだ先の足場が沈みだし雷華は体制を崩しながらも無理やり隣の足場に方向修正してギリギリ着地した。


「ほら、油断するから。俺は先に行かせ……てぇぇぇい!!」


「油断大敵だよ、圭人♪」


「くっ……」


 油断してたつもりはないのに……まさか、運営の人達が足場が沈むテンポ変えたんじゃないのか?


「圭人、今回は私の勝ちだよ♪」


「まだまだぁぁぁ!!」






☆★☆★☆★☆★☆


 その後、障害物を避けながら綱を登ったり、ハンドルを回して橋を降ろしたり(なぜか橋が降りきったと同時にハンドルの横にある取り出し口みたいな所から出来立てのポップコーンが出て来た)傘を使ってメ○ーポピ○ズのように滑空したりと一進一退の攻防の末、雷華が先にゴールした。


「私の勝ちだよ、圭人♪さぁ、約束の履行を……」


「待って、今すぐは無理だよ!!」


「ダメ、絶対」


「そんな違法薬物を取り締まる為のポスターのセリフみたいに言わないでよ!!ちゃんと約束は守るから!!ほら、ポップコーンどうぞ!!」


「残念、私ってポップコーンはキャラメル派なの。そんな事より、ちゃんとヌメヌメしてくれるの、圭人?」


「ヌメヌメが何なのか分からないけど出来るだけやってみるから!!」


「ニョリニョリは?」


「それもよく分からないけどするから!!」


「ハメ……」


「それは約束に含まれてなかったよね、雷華?」


「ちぇ~、いいもん!!後でミョルミョルとかミョプミョプしてって言ってもしてあげないんだからね!!」


「雷華は俺に何をしようとしてるの!?」


 ニョリニョリとかの単語が謎すぎる。俺は一体どうなってしまうんだろう……


「それにしても、中級コースも楽勝だったね。面白いんだけど、こんなんじゃ上級コースもたかがしれてるよ。圭人、次は手を繋ぎながらゴールまで行ってみようよ♪」


「まぁ、確かに面白いけど物足りないのは否めないね。もし手を繋ぎながら上級コースを制覇したら何か賞品くらいだしてほしいね」


「だよね~♪」


 雷華と手を繋ぎ、次はどんなコースなのか楽しく話しながら上級コースの方へ歩いて行く。


 上級と言う事もあり上級コースにいるのはかなり身体の出来上がっている人間ばかりだ。きっと何かしらのプロかプロ志望の人達なんだろう。


「圭人、私の身体もかなり出来上がっちゃってるから……ね?」


「ね?じゃないよ。そんな物欲しそうな目で見つめてもダメだよ」


「ほらほら♪」


「ふん、二度も同じ手に乗るか」


「とは言いつつも圭人ガン見してるじゃん。圭人の視線が私の大事な所を貫いて奥の奥まで見ようとしていて……あぁ、これが視姦ってやつなんだね♪」


「いや、確かに目が離せないけどそんな奥まで見ようとはしてないからね!!」


 雷華とじゃれ合っていると俺達の番が来た。こうしてプロっぽい人達の中に混ざると俺達もプロになったような気がしてくる。


「ようやく会えたな、お前たち……」


「私達の初めての協同作業だね、圭人♪」


「手を繋いで走るのが協同作業になるのかな?それに、協同作業するの初めてじゃないじゃん」


「無・視・す・ん・なっ!!」



『スタート!!』


「あっ、待てやこら!!」


 さっきからテンションが異常に高い奴が1人で騒いでいるがきっと気合いを入れるための何かなのだろう。スタートが切られたので今はこっちに集中だ。


 最初に見えてきたのは初級コースにもあった平均台。だが、ただの平均台じゃない。迷路のように入り組んでいて道を間違えると戻らないといけないのでかなり精神力が試されそうだ。


 そんな中、俺達は……


「何でみんな迂回してるんだろうね?真っ直ぐ行けば早いのに」


 ひたすら真っ直ぐに進んでいた。


 真っ直ぐに行ったとしても道が途絶えてしまうのだが、その先に別の道が見えており、俺達はそこに飛び移っているのだ。


「これがホントの八艘飛びだよ、圭人♪」


「いや、八艘も無いから。よくて二艘だよ」


「二艘飛びとかなんかショボいね」


「おい、何卑怯なやり方してんだ!!ちゃんとやれ!!」


 どうやらズルしているやつがいるようだ。どんなズルをしているんだろう?サーカス団みたいに棒でも持ってるのかな?


「秘技、二艘飛び☆っと……着いたから先に行こ、圭人」


 ぴょんぴょん飛び回りながら平均台をクリアして先に向かう。


「次は……ジャングルジム?」


 しかも、超巨大だ。外側を渡っていこうにも次の道は中からじゃないと通れないっぽい。


「どこから出れるか分からないんだし、どうせなら天辺まで登ってそこから中に入ろうか?」


「いいよ、さっきの平均台より面白そう♪」


 早速ジャングルジムの外周から天辺まで登って中に入る。


「なかなか近付けないね」


「仕方ないよ、すぐクリア出来たら面白くないし」


 とは言ってもなかなか次の道に行けない。


 そうこうしていると他の人達もジャングルジムに着いたようだ。


「うん、天辺から来たのは正解だったね。下からだとかなり手間取ってるもん」


「キャッ!!」


「どうしたの、雷華?」


 振り向くと、雷華の足を掴む男がいた。


「ハァ、ハァ、ようやく追いついたぜ!!」


 しかも、ハアハアしてる!!


「死ね、変質者!!」


 手を思いっきり蹴り雷華の足から手が外れたのを確認して変態野郎を落とすためひたすら蹴りまくる。


「何やってのお前?死にたいの?何雷華の足に触ってんの?汚れるじゃん、穢れるじゃん、有り得ないじゃん!!」


「ちょ、止めっ!!」


「何私の足に触ってるの?殺すよ?いや、殺すから。この足は圭人の足なの、分かる?十把一絡げで一山いくらの売れ残り野菜みたいなお前が触っていいものじゃないだよ?」


 雷華も加わり変態を落としにかかる。


「落ちる!!落ちぶっ!!」


「ちっ、下にセーフティーマットがあって助かりやがったか。運のいい奴だ」


「圭人、どうしよう。足が汚れちゃったよ」


「このコースをクリアしたら近くに温泉があった筈だからそこで体を洗ってから帰ろう」


「圭人が洗ってくれるの?」


「公衆浴場でそんな事は出来ません」


「じゃあ、今日はそこに泊まろうよ♪それなら部屋のお風呂で洗いっこが出来るよ♪」


「う~ん、でもなぁ……」


「夏休みなんだからいいでしょ?ねぇ~お願い♪」


「……仕方ないなぁ」


「やった♪圭人、今すぐ行くよ!!」


「ここをクリアしてからじゃダメ?」


「ダ~メ♪ほら、行くよ圭人♪」


 雷華に引っ張られジャングルジムから飛び降りる。


「イタタ……クソッ!!あの野郎共、タダじゃおかブッ!!」


 何か踏んだような気がするが気のせいだろう。


「すいませ~ん。リタイアしま~す」


 近くにいたスタッフにリタイアを言うと観覧席からブーイングの嵐が巻き起こるが無視して出口に向かった。







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