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俺は裏でサポートしきれない!!

 夏休み初日、俺達は今、斎藤達が来る予定のパーティー会場の一室を借り受け、密かに設置したカメラからの映像を見ている。


「圭人がパーティーに行くって言ったときはどうやって正気に戻そうかと思ったよ」


「そ~だね~。殴って戻らなかったときは残念だけど……て思ったけど、こう言うことならちゃんと言ってくれればいいんだよ」


「ちゃんと説明しないから圭人に決して人に使ってはいけない液体だったり機械だったりを使っちゃう決意を無駄にしちゃったじゃない」


「そうだよ、圭人君。危うく衛星からのレーザー攻撃を始めるとこだったわよ」


「ははっ、みんなせっかちなんだから♪」


「「「「「あはははは♪」」」」」






 あっぶねぇぇぇぇ!!!!


 危うく小さな親切が大きなお怪我になる所だったぜ……まっ、まぁ、何とかなったからいいでしょう!!


「みんな、分かってると思うけど、絶対に斎藤達の邪魔をしちゃだめだよ?色々と履き違えてるけど、一生懸命なんだから」


「分かってるわ、圭人。私は空気が読める女よ?」


「まっかせて♪ちゃんと分かってるから♪」


「大丈夫、分かってる分かってる♪」


「圭人君の考えてることはちゃんと分かってるよ♪」


「よかった、ちゃんと分かってくれてるんだね」


「「「「それは振りって奴でしょう?」」」」


「違うよ!!『押すなよ、絶対押すなよ!!』とかじゃないから!!とにかく、勝手なことしないで俺の指示に従ってね!!」


 顔を膨らませながら不満そうな顔で俺を睨む雪達と愛理ちゃん。可愛いからなんでも許してしまいそうになるが、グッと自制しモニターに集中する。


 どうやら、男から先に会場入りして同じ番号の女性が来たら同じ席に着くようだ。


 さてさて、斎藤達の相手はどんな人なのやら……






■□■□■□■□■


「き、緊張するな……」


「そ、そうだな。散々、ギャルゲーで慣らしたつもりだったがやはり実戦は違うな……」


「だ、大丈夫だろ。俺達は何人もの女を落としてきた歴戦の猛者なんだから……」


「それでは、女性の方々の入場を開始致しますので同じ番号の方は上手くエスコートして下さい」


「三山、伊東、お前ら何番?」


「俺は15番だ」


「俺は28番」


「そうか、俺は7番だ……おっ、どうやら一番の人が来たよう……っんな!!」


「あっ、あれは……」


「おっ、大物だな……」






■□■□■□■□■


「ウー○ー・ゴール○バーグ!?」


「いや、あれはマ○コ・デラ○クスよ、圭人」


「ヒ○子にも似てると思うよ」


「○ーストバ○ターズであんな感じのオバケがいたわね」


「ビバ○ダム君も真っ青ね」


 一発目からモノスゴい奴が出てきたな……斎藤達のSAN値はガリガリ下がってるようだし。


「圭人、あの人イス二つ使ってるよ」


「バスとかに乗るとき隣に座りたくないタイプだね」


「圧迫感がハンパないわ」


「指の一本一本がボンレスハムみたいだよ、圭人君」


 いつもならみんなの発言を多少注意している所だが、事実過ぎて何も言えない。


 斎藤達のくじ運に期待しよう……






■□■□■□■□■


「……おい、そろそろ斎藤の番だぞ……」


「……わかってるから静かにしていてくれ。今神様にお祈りをしているんだ……」


「お前ら落ち着け。あんな大当たり、そうそう起きる筈……」


「次の方、どうぞ」



「「「……」」」






■□■□■□■□■


「あれは……女性……?」 


「そんな訳ないでしょ?あからさまに男だよ」


「うん、あれは男だよ。」


「女装して女側に参加とかアリなんだね」


「圭人君、さっき瞳お姉ちゃんが参加者のリスト持ってきたんだけど、あの人本当に女らしいよ。それと入場の時にスタッフの人が本当に女性か確認をしてたって言ってたわ」


 あんなゴツい顔のマッチョメンが女とか本当なのか?宇宙人に息子をキャトルミューティレーションされた哀れな被害者とかじゃないのか?


「斎藤は危機一髪だったな。なんとか普通の子が当たればいいんだが……」



■□■□■□■□■


「斎藤、大丈夫、大丈夫だ……」


「お前の時はきっと普通の……至って普通の子が来るって!!」


「……ダメだ、お前らも見ろ。1番と6番の奴、完全にあのモンスター達に狙われてるだろ?舌なめずりまでしてるし……俺もあれの仲間入りになるんだ……」


「次の方、どうぞ」


「ヒィィィィ!!森の終わりだぁぁぁぁ!!」


「落ち着け、もの○け姫の猩○みたいになってるぞ!!」


「ちゃんと見ろ!!至って普通だぞ!!」


「……えっ?マジで!!今行く、今行く!!」






■□■□■□■□■


「いや、普通っちゃ普通だけども……」


「あの髪型はすごいわね。盛り過ぎて最早どっちが本体かわからないわ」


「あっ、髪の中からリスが顔出してる!!可愛いねぇ、圭人♪」


「アイツ等、今までのインパクトが強すぎて感覚が麻痺してるみたいね」


「どう考えても普通じゃないけど、2つの前例を見ちゃうとどうしたって普通に見えちゃうわね」


「まぁ、見た目の奇抜さを抜きにすれば普通の女の子なんだし、これはこれでいい経験だろう。後は三山と伊東か……」






■□■□■□■□■


「斎藤は当たりを引けてよかったが、俺達も人事じゃないんだよな……」


「いや、この地域にもうあのレベルの怪物が生息しているはずがない!!もう打ち止めだ!!」


「次の方、どうぞ」






■□■□■□■□■


「ところがどっこい、まだ潜んでいたようだな」


「中川タイプのモンスターが来たわね」


「ゲームで言うと闇属性の悪魔系モンスターだよね、あれは」


「あれだけの化け物が街にいたら噂になる筈だけど……一体どこに潜伏していたのかしら?」


「どうやらあのモンスター達は他県から来ているようだよ、圭人君」


「わざわざ他県から来ているとか恐ろしく肉食系な奴らだな……」


 三山と伊東はまだまだ安心できそうにないな……






■□■□■□■□■


「「……」」


「次の方、どうぞ」


「……頼む、伊東。俺の代わりに確認してくれないか?」


「……これはもはや運命としか言えないかもしれないな……」


「いっ、一体どんなモンスターが来たんだ!?仮面を取ったプレ○ターか、それともフランケンシュタインの親戚か!?」


「三山、お前もよく知っている奴だよ……」


「まっ、まさか……!!」






□■□■□■□■□


「そう言えば、中川の奴もヒリアに入ってたんだったね。奴がいてもおかしくはないな」


「て言うか何あの自信満々な顔?鏡で自分の顔見たことあるのかしら?」


「なんか、私にどんどん言い寄ってきなさい!!って感じがウザいよね」


「仕方ないのよ。自分の引き立て役にしようと校内の女子の7割があのキモンスターを訪ねて来て自分が人気者だと勘違いしちゃってるんだから」


「少しはおかしいとか思わないのかしら?普通、先生まで合コンに誘ってきたら絶対に変だと思うわよね?」


「何て言ってやればいいかわからないけど、三山……」


「「「「「生きてるだけでいいんだよ?」」」」」






■□■□■□■□■


「三山は逝ってしまわれたか……斎藤の奴は楽しそうに話してるし……妬ましや……」


「次の方、どうぞ」


「さて、俺も向き合うか……現実と……」






■□■□■□■□■


「う~ん……判断がつかんな~」

「体型は普通だけど前髪が長すぎて顔が見えないね」


「ここで伊東が『やってる?』て言って暖簾を潜るように前髪を開ければ面白いのに」


「流石にそれをする勇気はないでしょうね。何が出てくるか分からないんだもの」


「藪をつついて蛇が出て来ればまだいいけど、それ以上にヤバいのが出て来たら洒落にならないんだから慎重にならざるを得ないのよ」


「斎藤と伊東は置いておいて、三山の方をなんとかしなくちゃな。これはあまりにも可哀想だ」


「どうするの、圭人?」


「そうだなぁ……愛理ちゃん。このパーティーのこの後の進行ってどうなってるか分かる?」


「えっとね……あった。これに書いてあるよ」


「どれどれ……みんな、顔が近すぎだよ。てか、頬と額が密着してるよ」


「なるほどね。番号のペアと一緒にいるのは最初の方だけで途中でフリートークの時間になるのか」


「三山が逃げるのはそのタイミングだね」


「雪、雷華、俺の両頬をギューと押し潰さないで。チミ達にサンドイッチされて俺は人肉サンドになっているんだけど」


「問題は鞍馬天狗よりも天狗になってる中川・E・稚児がそう簡単に三山を逃がしそうにないって事ね」


「ブスなのに積極的とか厄介の一言に尽きるね」


「美波、愛理ちゃん、俺のおでこをゴリゴリしないで。そんなにゴリってたら角が生えてきそうだよ」


 そう言ってもやめてくれないのはいつもの事な訳で。


 俺はそんなギューゴリな状態のまま考え中……


 ギュゥゥゥゥ


 考え中……


 ゴリゴリ、ゴリゴリ


 考え中……


 ギューゴリ、ギューゴリ、ギューゴリリ……


「ギューゴリしすぎ!!」


 流石に耐えられなくなり少しだけ距離を開ける。ほんっっっっっっのちょっとだけ。


「「「「圭人(君)!!!!」」」」


「いや、怒らないでよ!!」






■□■□■□■□■


~斎藤の場合~




 いや~、当たりだよ!大当たりだよ!!


 エンカウントしてしまった一番と六番の人達には悪いけど、俺は勝ち組だね!!少し髪のボリュームが多いだけの普通の子と巡り会えた事を神様に感謝しないと!!


「顔の傷を隠す為にメイクアップアーティストを目指してるんですか。スゴいですね、顔の傷なんて全然分かりませんよ!!」


「斎藤さん、私の顔はもっと下です」


「おおっと、失礼しました!!いや~、僕も何か目指すものを見つけたいものですよ!!」


「斎藤さん、まだ下です」


「あぁ!!、重ね重ねすみません!!僕こういうの初めてで緊張しちゃって!!」


「普通に話してくれればいいですよ。歳もそんなに離れてないですし。それと、もう少し下です」


 俺は、勝ち組だぁぁぁぁ!!!






■□■□■□■□■


~三山の場合~




 エンカウントしちまったァァァァァ!!


 どうして寄りによってこいつなんだよ!!真新しさの無いブスとか微妙すぎだろうに!!


「三山、あんたラッキーね。この私、今赤丸急上昇中のこの私!!中川苺と同じ番号になるなんてね!!」


 ウッゼェェェェェ!!!!


 ウザ過ぎるにも程があるだろうが!!何だあの自信は、鏡に写らないから自分の顔面具合が分からないのか!?


「私はあんたの事分からないから自己紹介はちゃんとしてよね。かっ、勘違いしないでよね!!あんたの事なんて全然興味ないけどそう言う流れだから仕方なく聞いてあげるんだからね!!」


 キター!!ブスのツンデレキター!!


 ここまで不快な気分になるとかこれはもう天賦の才能と言わざるを得ないな!!神は二物を与えずとは言うけど悪いことに関しては二物以上に与えると言ういい例だ!!


「かっ、勘違いしないでよね!!あんたの事なんて大っ嫌いなんだからね!!」


「森の終わりだぁぁぁぁ!!!」 






■□■□■□■□■


~伊東の場合~



「……」


「……」


「……」


「……」


 気まじぃ……


 何か話したいけど顔が見えないから積極的にいけないし、どうしたらいいものか……


「……あ、あのっ!!……」


「は、はいっ!!何ですか!!」


 こ、声は可愛らしいがまだ油断できん!!ここで油断して化け物だと分かった瞬間ショックで心肺停止してしまう!!

 それにしても、声が小さいせいかしらないけど、誰かの声に似ている気がするな?


「……い、井上です……よろしくお願いします……」


「あ、はい。僕は伊東と言います。よろしくお願いします」


 普通……だな。ただ引っ込み思案なだけな子なのかな?……いや、まだそうと決まった訳じゃない!!もしかしたら、ここからものすごいキャラクターが出て来るかもだし!!


「えっと……伊東さんは……高校生、かな?」 


「はい、流雲高校の一年です。えっと、井上さんは……?」


 顔が見えないから何なのか全く判断つかんな……


「私は……19歳の社会人です……」


「そうなんですか?何の仕事を?」


「…………ゆう……」


「えっ?」


「……声優です…」


 ……まさか、な?……


「えっと、間違えてたらすみません。もしかして、井上アルエさん、ですか……?」


「!!……はい、そうです……」


「マジですか!!アニソルのゴーリ役で有名になったあの新人声優の!!」


「……は、はい…」


「あの名曲を数々生み出しているアニソン界の父、パラダイス梅田さんがその歌声に発狂して1ヶ月で15曲も作ってそれを提供してその全てがランキング上位に入ったあの!!」


「……そっ、そうです……」


「白いブラウスが似合う女の子だと専らの噂のあの井上アルエさんですか!!確かにブラウスが似合っていますね!!」


「……あっ、ありがとうございます……」


 これはもう彼女が欲しいとかどうでもいいな!!この人……、いや、このお方に聞けることを全て聞かなくては!!






□■□■□■□■□


 雪達と愛理ちゃんを宥めていたせいで少し時間が過ぎてしまったな……


「だけど、大体の状況はわかったな。斎藤と伊東はもう放置しても問題なさそうだし」


「斎藤は浮かれてるのと緊張のせいか本人じゃなくて髪に話しかけてるわね」


「ねぇねぇ、圭人。あのリス、親子がいるみたいだよ♪子リスちっちゃくてかわいいね♪」


「伊東の方はいきなり積極的に話しかけるようになったけどどうしたのかしら?ヤケクソ?」


「逆に積極的に行って相手を引かせる作戦じゃないかしら?あの婚活をするトンカツとかには逆効果でしょうけどああいう暗そうな人には効果的かもね」


「三山は……あれはもうダメだ。完全にロックオンされてるな。どうにか奴から引き剥がさないと大変な事になるな」


「それはそれで面白そうだけどね♪」


「雷華、そう言う事言うと今日は自分の家で寝てもらうよ?」


「ごめんなさい、圭人!!もうそんな事言わないから!!」


「反省した?」


「……うん……ごめんなさい……」


「分かればいいよ」


 俺は雷華の頭撫でつつ笑いかける。こういうのはアメとムチが大切なのだ。


「えへへ~♪圭人大好き~♪」


「三山なんてあのドブス天狗と付き合えばいいのよ!!」


「無理やりキスさせてあいつもその気にさせてやる!!」


「あいつも北野君みたいに結婚までいけばいいのよ!!」


「いきなりどうしたの!?急に三山をディスるなんて!!」


「圭人、みんなあんな事言ってるから今日どころか金輪際、家にあげないようにしないといけないよ!!悪い奴を許しちゃいけないんだよ!!」


「「「アンタは黙ってなさい!!」」」






■□■□■□■□■


「それではこれからフリートークになります。みなさま自由に会話を楽しんで下さい」






~斎藤の場合~




「斎藤君はもっと女の子に対して積極的になるべきだよ。第一、女の子とコミュニケーションを取る練習にギャルゲーをやるなんて何を履き違えちゃったの?」


「いや、友達と話し合った際、それが一番良い手だと思ってしまって……」


 なんで俺は説教をされているんだろうか?何がキッカケでこの人のスイッチを入れてしまったのかわからん……


「いい?ゲームの中の女の子は男の理想で出来ているんだからそれを見本にしてもリアルの女の子に対応出来ないに決まってるじゃない。そんな勘違いしてるといざって時に……」


 はぁ……これも経験かぁ……


「わかった!?」


「はい……」


「じゃあ、これメアドね」


「はい……えっ?メアド?」


「そうよ、メアド交換する言ったじゃない。ちゃんと聞いてた?」


「え~と……」


「はっきり言いなさい!!」


「はい、喜んで!!」


 よくわからんけど、とりあえず女の子と初めてメアドを交換しましたナウ。






■□■□■□■□■


「それではこれからフリートークになります。みなさま自由に会話を楽しんで下さい」





~三山の場合~




 今だ!!今しかない!!


「あっ!!前、中川の事を(引き立て役としては)最上級に良いって言ってた奴がいる!!」


「何ですって!!今右肩上がりの超有望株、中川苺が行ってあげるわ!!」


 ふ~、やっとキングボ○ビーを擦り付けられた……


 もう、帰ろうかな……


「ねぇ、君。私のこと呼んだ?」


「えっ……いいえ!!僕は呼んでいません!!」


「そう?変ね、私に用があるってあの人が言ってたんだけど……まさか……ニ゛ィィガァズゥゥガア゛ア゛ア゛!!」


 あの一番のクソ野郎、マシュマ○マンを俺に押し付けて逃げようとしやがったな!!次会ったら容赦しねぇ!!


 ん?と言うことは……マズい!!奴が戻ってくる確率が高い!!


 誰でもいいから一人でいる子に話し掛けなくては!!


「どこだ、どこだ、どこ……いた!!」


 丁度、一人でいるみたいだし、後ろ姿しか見えないが少なくともあのモンスターオールスターズとは身体的情報が合わない以上、普通の子の筈!!


「すみません、一人ですか!?」


「えっ……あ、はい。今の所一人でいますが……」


「是非僕とお話ししましょう!ええ、それがいいと思います!!そうして下さい、お願いします!!!僕を助けて下さい!!!!」


「わっ、分かりました!!分かりましたから土下座してまで懇願しないで下さい!!」


「うぅ、ありがとうございます……ありがとうございます……」


 これで……これで奴を遠ざけることが出来る……


「えっと、そんなに私と話したかったんですか……?」


「えぇ……あなたは僕が探し求めた人ですぅぅ……」


「えっ……そんなに私がいいんですか……?」


「あなたがいいんです!!他の誰でもない、あなたじゃなきゃダメです!!」


「わっ、私、こんな積極的に来られたの初めてです……」


「なりふり構っていたらいつ何が起きるか分かりませんからっ!!」


 それこそ、北野先輩のような事が起こってはならないしな!!


「……わかりました。私もこう言うイベントに参加した身ですから男性とお付き合いするのには興味があります。あなたの申し出を受けさせてもらいます」


「ありがとうございますぅぅ……感謝いたしますぅぅ……」


「手を合わせながら泣かなくて良いですよ。……私は橘、橘早苗です」


「僕は三山ですぅぅ……ありがとうございますぅぅ……」


「三山君、これからよろしくね」


「よろしくお願いいたしますぅぅ……ありがとうございますぅぅ……」






■□■□■□■□■


「それではこれからフリートークになります。みなさま自由に会話を楽しんで下さい」




~斎藤の場合~




「あなたがいたからこそアニソルはあれだけ売れたのです!!」


「あっ、ありがとう……」


「そもそも、最近の新人は質が落ち過ぎなのです!!演技は大根だし、歌は微妙だし、有名どころの声優さんの劣化版みたいな声だし!!アニソル一期に出てた敵女幹部の声やってた新人なんてうちの演劇部の先輩がやった方がまだマシじゃね?てレベルだったしな!!それに比べて井上さんはスゴいです!!完璧です!!ブリリアントゥーです!!」


「うぅ……そんなに誉められなれてないから恥ずかしいよ……」

「はい、頂きました!!アニソル一期、第一話のゴーリがマラベアーに誉められた時のセリフですね、分かります!!」


「うぅ……あんまり誉めないでぇ……」


「モヒェェェェェェ!!!萌えすぎですよ!!流石、お耳の恋人、井上アルエさんですね!!ボイスレコーダーを持ってきていないのが悔やまれます!!」


「そ、そんなに……私の声……聞きたい?」


「もちろんですとも!!あぁ、もちろん!!」


「じゃ、じゃあ……アドレス交換……する……?」


「是非に!!それとサインも下さい!!是非に!!」


「わかった……アドレス入ったよ……サインはどこにする……?」


「スマホの裏にお願いします!!それとサインペンです!!」


「よ、用意がいいね……はい、出来たよ」


「ありがとうございます!!俺は携帯が壊れても永遠にこれを手放しません!!」


「い、いいよ……また……書いてあげるから……」


「本当ですか!!……いや、手当たり次第にサインを書いてもらったらありがたみが減るか……いや、書いてもらった方がプレミア並の価値がでるか……だがしかし、それだと……」


「……ありがとう、伊東君……」






■□■□■□■□■


「結局、斎藤達のサポートが出来なかったな……どうなったかもわからないし……」


「圭人、そんな事より今日は夏休みの初日なんだから朝まで私と励むわよ♪」


「カレンダーによると今日は私と圭人の子作り記念日になってるからがんばらないとね♪」


「朝までと言わず、昼過ぎまで……いや、夏休み中、圭人の部屋に籠もってオールナイトフィーバーよ♪」


「圭人君……優しく、激しく、イヤラシくしてね♪」


「雪達も愛理ちゃんも全く……ん?メール?斎藤達からか……ほう……」


「何て書いてるの?」


「やっぱ失敗?」


「三山だけある意味成功したんじゃない?」


「北野君ルート、突入?」


「いや、三人ともメアドゲットだってさ。三山に至っては、ミュータントE稚児を退けて尚且つ普通の子のアドレスをゲットしたってさ」


「「「「えぇー!!!」」」」


「驚くのは無理無いね。何てったってギャルゲーを教科書にしてた位なのにこんな成果を残すんだからな……」


 でも、まだ彼女になった訳では無いからこれからが大切だろうな。


 ガンバレ、三人とも!!















「まっ、待たなくたっていいんだからね~!!私の事最上級に良いって言ってるかって私があんたを好きになんかならないんだから!!」


「ヒィィィィ!!お助けぇぇぇぇぇ!!!」

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