俺は騙してなんかない!!
ステージは成功したが本来の目的であるプールに入るのを忘れていたので入ろうとしたら、人が集まり過ぎてまともに遊ぶ事が出来ないので古館さんに相談すると、清掃の為の休みの時に貸切で遊ばせてくれると約束してくれた。
代わりに月に1度、サンパークに来てステージに上がって欲しいとお願いされたので学校が休みの日で、いきなり参加みたいになってもいいならと言う条件でOKした。
古館さんは大喜びして年間フリーパスを人数分+10枚くれた。
気前の良い人だ。後で母さん達に連絡してスポンサーになってくれるよう頼んでみよう。
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「「「才雅、勉強教えてくれ!!」」」
「いきなりどうしたんだ?勉強教えてくれだなんて気でも触れてしまったのか?」
「違う!!テストだよ、テ・ス・ト!!」
「あ~、そんなのもあったな。」
「お前テスト大丈夫なのか、才雅?」
「赤点取ると夏休みは補習の上、留年対象に入れられるらしいぞ。」
「別に問題ないよ。教科書も資料集も全部読んだしテストに出る所もノートに書いてあるから。」
「「「そのノート、コピーさせて下さい!!」」」
「いいよ。学校終わったらうちに寄ってコピーしたノート持って行きな。」
「「「ありがとうございます、才雅神様!!!」」」
「そんなことより、圭人、テスト明けの休みの時にどこか遠出したいんだけどいい?」
「もちろん、OKだよ。梅雨も明けたし、海でも行こうか?」
「いいね、いいね♪バーベキューとかもしたいし、花火も買い込んで夜を昼間のように明るくしたいよ♪」
「夜は圭人としっぽりと…」
「才雅、俺も行きたいんだがいいか?」
「俺もだ。」
「同じく。」
「いいけど、斎藤達はまず、赤点を取らないようにテストまで勉強だな。文系な俺達はほぼ暗記だからな、詰め込みまくんないと。」
「でも、暗記するのは難しいからな…」
「…そうだ!テレビでやってた暗記法を試してみるか!!」
「才雅、どんなやつだ?」
「試しにうち来た時にやってみよう。多分、上手く行くぞ。」
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放課後、俺の家に集まったみんなをテーブルに座らせ、俺はホワイトボードの前に立ち説明した。
「雪達と愛理ちゃんはしなくていいんじゃないかな?」
「いいのよ、圭人の講義を聞きたいだけだし。」
「勉強の邪魔はしないから安心して♪」
「テレビなんかでやってた内容がどこまで通用するか見てみたいし。」
「圭人君、面白そうな事には愛理を混ぜてくれないと♪それと、遠出するなら愛理の別荘あるからそこを使いましょう。必要な物も用意させとくから♪」
「才雅、早く始めてくれ!!」
「急かすな、三山。一番成績が悪いであろうお前が焦るのは分かるが落ち着かないと覚えれる物も覚えられないぞ。はい、全員深呼吸~」
斎藤達は言われるがままに深呼吸をしている。
「…落ち着いたようだね。じゃあ、始めよう。暗記する時は『何か』と刷り込みながら覚えた方が思い出し易いらしい。」
「…どう言うことだ?」
「まぁ、待て。まず、今回の歴史の出題範囲で試してみよう。使うのはこの消しゴムだ。」
「才雅、これバナナの匂いがするぞ。」
「それを嗅ぎながら暗記していってくれ。やり方は書き取りでもいいし、俺のノートのコピーを見るでもいい。好きにやって。あと、やってる最中はフリラビの『餓えてるサセコ』を流しとくから。じゃあ、始めて。」
斎藤達は不思議そうな顔をしながらも、素直に消しゴムを嗅ぎながら暗記を始めた。
~30分後~
「止めていいよ。」
「え、早くね?」
「暗記中に集中が切れたら意味ないからな。…さて、斎藤達が暗記してる間に雪達と愛理ちゃんとで作った小テストがあるからやってみてくれ。」
「…あまり期待するなよ。」
「大丈夫、やってみな。あっ、わかんなくなったら消しゴム嗅ぐか餓えてるサセコを頭の中で再生してみて。制限時間は15分ね、スタート。」
斎藤達はカリカリ書きながらわかんない所があったのか消しゴムを嗅いだり、小さい声で鼻歌を歌ったり、嗅ぎながら鼻歌をしたりしながら書き進める。
「終了!!採点するね。」
雪達に答案用紙を渡して採点してもらう。
「斎藤70点、三山65点、伊東73点。なかなかだね。」
「おぉ!!案外合ってた!!」
「学校の小テストだと25点だったのに!!」
「70点台は初めてだ!!」
「これがさっき言ってた『何か』と刷り込みながら覚えるやり方らしいよ。これを他の教科にも試してみよう。次は英語で、使うのはメロンの匂い付き消しゴムとフリラビの『お買い得セット』を聞きながらやってみよう。」
「これならイケる!!」
「簡単に覚えられるぞ!!」
「お買い得セット~今なら2点お付けして~♪」
斎藤達はやる気が出てきたのかかなり集中して暗記に取りかかっている。
すると、愛理ちゃんが小声で俺に聞いてきた。
「圭人君、これ本当に効果あるんだね。」
「いや、殆どデタラメだよ。」
「えっ、でも実際点数取れてるじゃない。」
「プラシーボ効果って知ってる?」
「…単純な子達なのね…」
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あれから数日が経ち、テスト週間に入った。
「わかる…わかるぞ…俺にも問題がわかるぞ…」
「次は倫理だからバラの匂い付き消しゴムだな…ふふふ、答えが透けて見える…」
「デブりすぎ~ピチブタ♪」
…近寄りがたい雰囲気を終始出していた斎藤達がテスト中に奇行に走らないか心配だったが、ギリギリのラインを攻めて見事テストを終えていた。
そして、1週間後…
「「「すげぇ…」」」
掲示板に貼られたテストの順位を見て斎藤達が惚けていた。確かに、斎藤達はいい成績を取っていると思う。
「才雅、お前一位じゃないか!!」
「しかも満点って…」
「同率で伏見達も一位だし…」
「驚くのそこ!?自分の成績見なよ!!」
「俺は59位だったよ!!そんな事がどうでもよくなる物を見たんだから仕方ねぇだろ!!」
「そうだ!俺の63位が霞んで見えるわ!!」
「51位なのに有り難みが湧かんわ!!」
「そんなもんかなぁ?自分で努力した結果が出たんだから素直に喜べばいいのに。」
「いいじゃない、圭人。そんなことより、海だよ、海♪圭人、サンオイル塗ってね、身体の隅々まで♪」
「スイカ割りの時は二人羽織りで一緒にやろうね♪」
「圭人はもちろん私と同じ部屋だからね♪二泊三日する間、寝かさないんだから♪」
「圭人君、一緒に海に行くの初めてだね♪愛理、楽しみだよ♪」
「才雅、俺はナンパするぞ!!今ならかわいこちゃんをゲット出来る気がする!!」
「俺もだ!!この遥なる自信を持ってすれば成功間違い無い!!」
「彼女を取れなくても、カメラで撮りまくれるから失敗など恐るるに足りん!!」
サンパークの時のテンションに近いモノを出している斎藤達は今からやる気十分だな。
俺も今回の海は愛理ちゃんと友達と来る初めての海だから今から本当に楽しみにしている。
…だけど、斎藤達に一つだけ切り出せない話しがある。
それは…
「あそこ、プライベートビーチなんだけどなぁ…」




