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俺は知らない奴に話しかけられたくない!!

 愛理ちゃんと別れ雪達と教室に戻って再び授業を受けた。


 何度か恐怖郵便が届いたがその度に雪がボールペンを、雷華が画鋲を、美波が定規を投擲し黙らせていった。


 次々とクラスメイトが沈黙していく中、昼休みになった。


「「「「「頂きます。」」」」」


「ちょっと待ったー!!」


「圭人君、愛理が圭人君の為にお弁当作ってきたから食べて♪」


「どれどれ…うん、この卵焼きふわふわでいいね♪でも、欲を言えば卵焼きは甘いやつよりもダシとかの塩味が効いてる方が好みだな。」


「わかった、次からそうするね♪」


「ぽっと出じゃその程度でしょうね。さぁ、圭人。今日は私が作ってきたからたんとお食べ♪」


「ありがとう、美波。…流石、美波だね。俺の好きな味付けをわかってるだけあって、文句ないよ♪」


「ふっふ~ん。」


「ぐぬぬ~…」


「無視するんじゃない!!この俺、近藤武蔵がわざわざ来てやっているのにシカトとはなんだ!!」


「才雅、あれって近藤先輩か?ヒリアでも粛清対象になっているあのクソリア充の?」


「あれが近藤先輩なのか?女子にモテモテで男子からも女子からも嫉妬を向けられているって言ういけ好かん腐れリア充の?」


「しかも嫉妬の目が三度の飯より好きって言うあの変態リア充の?」


「公共の場でコンドームなどと大声で叫んでいる変態など、俺は知らないよ。」


「誰がコンドームと言った!?それに、さっき自己紹介したじゃないか!!」


「すみませんがコンドーム先輩、食事中なので騒がないで頂けませんか?クラスメイト達も迷惑でしょうし。」


「コンドームではない!!近藤武蔵だ!!」


「そういえば、斎藤達にお土産があったんだ。今日は俺の家に遊びにこないか?」


「いいぞ。それにしても才雅の家か…初めて行くな。楽しみだ。」


「俺もOKだ。どんな家なのか気になるし。」


「同じOK。体育祭の写真のデータを持って行くから好きな奴を選んでくれ。」


「俺を無視するな!!なんなんだこいつらは!!」


「圭人君、今日は生徒会で会議があるから一緒に帰れないけど、終わったらすぐ行くからね♪」


「「「ぽっと出は来るな。」」」


「お・れ・を・…無視するなァァァ!!」


 叫ぶ避妊具がいきなり暴れ出し、俺達の弁当がひっくり返ってしまった。


「…おい、何やってんだ避妊具…」


「だから、俺を…」


 俺が全力で振りかぶった拳はあのクソ野郎に当たる寸前に雪達と愛理ちゃんが腕を掴んで止めてしまった。


「…なんで止めた?」


 我ながら冷たい声が出たと思う。そんな声を聞いても、みんなは一切たじろいでいない。



「らしくないよ、圭人。どうしたの?」


「そうだよ、手を出すにしても何時もなら人目が無い所でやるのに。」


「怒ってるのは分かるけど今は落ち着いて、圭人。」


「圭人君、怒るとすごい力だね。これだと愛理だけで止められないから落ち着いて。」


「…は、はは、…ハッタリの上手い奴だな、才雅圭人!!そんな事で俺がビビるとでも「黙れ。」


「「「「圭人(君)…」」」」


 俺は一度深呼吸して、不安そうな顔をしているみんなに出来るだけ不自然にならないように笑みを向ける。


「昼飯がダメになっちゃったから購買に行ってみんなの飯なんか買ってくるよ。」


「才雅、俺達も一緒に行くぞ。一人じゃ持てないだろうしな。」


「悪いね、じゃあ早く行こう。昼休みも長くないしね。」 俺達が廊下に出ようとすると、またあのクソ野郎が叫んできた。


「おい、さっきからシカトしてんじゃねぇ!!こっち向け!!」


「一体何の騒ぎだ!!」


 今更になって騒ぎを聞きつけたのかドテ○ンがやってきた。


「先生、あの先輩がいきなり教室に入ってきて私達に怒鳴り散らしたと思ったらお弁当を台無しにされました。」


「私達、この先輩と話したこともないんですよ、先生。酷くないですか?」


「おい、またお前か近藤!!何回同じような事を繰り返せば反省するんだ!!ちょっと生徒指導室まで来い!!」


「俺は悪くない!!それに俺はそいつに殴られそうになったんですよ!?」


「先生、その先輩に怪我しているところありますか?無いですよね?」


「黙って着いてこい!!それに、知らない奴にいきなり弁当をグチャグチャにされたら誰だって怒るに決まっているだろう!!」


「先生、何かあれば私が証人になります。それに、一部始終見ていたのは私だけじゃないので才雅君が悪くないのはこの教室にいる全ての人が証人になります。」


「わかった。だが、生徒会長でもある風雅院の証言だけで十分だけどな。」


 そう言ってドテチ○はクソ野郎を連れて行った。


「よし、行こうか!!」


「ちょっと待って、圭人君。…タカラヅカ、圭人君の為に昼食8人分持ってきて。頼んだわよ。」

「わざわざタカラヅカさんを使わなくても俺が買ってくるよ、愛理ちゃん。」


「構わないわよ、圭人君。タカラヅカならすぐに来るわよ。数分だけ待ってて。」


「数分って…そんなに早くこれないでしょ。」





~3分後~


「只今到着しました、お嬢様!!」


「早すぎだよ!!どうなってんの!?」


「圭人様、元々私はここの学校の一室を借りて待機してますのですぐに駆けつけられるのです。」


「そうだったんですか…とりあえず、ありがとうございます。お陰で助かりました。」


「いえいえ、お嬢様と圭人様の為なら、いかなる事でもやります。」


「…圭人、この女なんか気に入らないから殺っちゃっていい?」


「ダメだよ、雪。せっかくご飯持ってきてくれたんだから感謝しないと。」


「…ところで、圭人様は何故その者達と一緒にいるのですか?」


「「「ヒィィィィ!!!」」」


「斎藤達は友達だから一緒にご飯食ってたんだけど、どうして?」


「そうですか…圭人様、差し出がましい事ですが、ちゃんとご友人は選ばれた方がよろしいかと思います。」


「タカラヅカさん。友人を貶める発言は頂けないですね。…その根拠は?」


「その者達は「「「ウワァァァ!!!」」」


「どうしたんだ?何かあったのか?」


「いや、何でもない!!」撮しようと屋敷に侵「何でもないんだ、才雅!!」度も何度もしつこ「お前にはまだ早い!!」キュリーのトラップ「「「何でこの人話すの止めないんだ!!」」」


「もういいですよ、タカラヅカさん。分かりましたから。」


「御理解頂けて幸いです。」


「だけど、斎藤達は俺の友人だと言うことは変わりません。」


「「「才雅ぁ…」」」


「…そうですか。差し出がましい事を言ってしまい申し訳ありません、圭人様。」


「…ですが、斎藤達がやったことが正当化された訳ではありません。ここは俺の顔に免じて…」


 斎藤達が悪いことをしたとしても俺は斎藤達を弁護するし頭だって下げられる。


 俺の…初めての友達だから…







「…半殺しで許してやってください!!」


「「「才雅ァァァァァ!!!」」」





☆★☆★☆★☆★☆


 斎藤達は軽く天に召されかけてるが、それ以外はタカラヅカさんが用意してくれたご飯を食べて(雪達は釈然としていないが)穏やかな昼休みを終えた。


 午後の授業になると怪文書を投げてくる奴はいなくなった代わりに俺を睨みつける目線が増えたが、雪達が消しゴムのカスを固めて作ったねりケシを眼球に狙撃さり次々に撃沈していった。


 今の所、テストに出るらしいけど見えてないアイツらしいはテスト大丈夫かな?


 と、心にも無い事を考えても仕方がないので授業に集中する。


 クラスの過半数の男子の視力が奪われた頃、ようやく授業は終わり下校の時間になった。


「じゃあ斎藤達は家に帰ってからうちに来るって事でいい?」


「OKだ、すぐ行くから待っててくれ!!」


 そう言って斎藤達は先に帰って行った。


「俺達も帰ろっか。」


「「「うん♪」」」


 校門までの道を雪達と和やかに進んでいると前の方に仁王立ちしている奴とその周りに複数の女子がいる。


 もちろん、知り合いでも何でも無いのでスルー。



「またシカトかぁー!!」


「あなた達、先輩が話しかけてるんだから返事くらいしなさいよ!!」


「だってさ、君も大変だね。」


「え、俺?」


 近くにいた恐らく別のクラスの奴であろう男子の肩を叩き同情する俺。


 だが、俺は立ち止まらない。


 なぜなら、今日は初めて男の友達を家にあげるから!!


 すぐに帰っておもてなしの準備をせねばならないから時間が余りない。急がねば!!


「そいつじゃない!!お前だ、才雅圭人!!」


「帰りにコンビニでお菓子を買っていこう。好きなの買っていいからね。」


 後ろからガヤガヤ聞こえるが下校時間にガヤッてるのは普通の事だから気にせず進む。


「それにしても、今日は圭人を不埒な目で見る男子が多かったよ。」


「まさかうちのクラスの男子の大半がホモだとは思わなかったね。」


「圭人は確かにカッコ良くて、それでいて可愛さもあるけど男をあんな餓えた目で見てるんだから、いかがわしい奴らよね。」


「無視するんじゃ、ウッ…」


「きゃーっ!!近藤君、どうしたの!?」


「いきなり倒れちゃったけど、これって救急車必要なんじゃないの!?」


 少しうるさかったから、雷華がくれた腕時計の機能の麻酔銃で静かになると思ったが、更にうるさくなっている。


 まぁ、いい。俺は忙しいんだ。


 俺は後ろを振り向く事なく歩き続ける。


 今日はきっと楽しい日になるという確信を胸に、少し早足で家に帰った。

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