俺は朝から騒ぎたくない!!
ゴールデンウィークが終わり、いつも通り学校に通う日々がまた始まった。
いつも通り朝起きて、昨日アニソル劇場版を遅くまで見ていてそのまま泊まっていった、目の前で寝てる愛理ちゃんになんとなくキスしてから1階に降りる。
「おはよう、母さん、父さん。」
「おはよう、圭人。」
「おはよう、圭人。愛理ちゃんは起きてないの?」
いつも通り、俺の席に座り父さんが牛乳を飲んでいるのを見たので、今日は牛乳を飲むことにした。
「愛理ちゃんはまだ寝てるよ。昨日は久しぶりに一緒に寝たから興奮して服を…」
「圭人、何言ってるのー!!」
いつの間にか愛理ちゃんが降りてきたらしい。顔は真っ赤だ。
「あら、おはよう、愛理ちゃん。昨日はお楽しみだったようね。」
「うぅ……はい…」
「嘘吐いちゃダメだよ、愛理ちゃん。昨日は裸になった後、恥ずかしくなってずっと俺に抱きついてたじゃないか。」
「圭人君、お義父様とお義母様がいる前で!!」
「あらあら、いいのよ、仲がいいのは良いことよ。早く孫の顔を見せて欲しいわ。そうねぇ…圭人、今日は学校休んで愛理ちゃんに仕込んどきなさい。」
「「ブホォォー!!!」」
俺と父さんは飲んでいた牛乳を吹き出し、愛理ちゃんと母さんの顔にかかってしまった。
「「母さん(圭)!!朝から何言ってるの(んだい)!?」」
「圭人君、朝なのに…顔にかけるなんて…」
「あらあら、愛理ちゃんったら発情して。…雅人、私もムラムラしてきたから寝室に行くわよ。愛理ちゃんは好きな所使っていいわよ♪」
「圭、今日は朝からは会議…」
「どうせ、大した内容なんてないんだからいいのよ。それよりも大事な事があるのよ、雅人♪」
有無を言わさぬ母さんに引き摺られて行く父さん。
「圭人、助けてくれ!!」
「俺もそれどころじゃないんだ、父さん!!」
母さんと並行して愛理ちゃんは俺を押し倒してハァハァ言って脱ぎだしてるんだよ!!
しかも、顔にかかった牛乳がなんともエロくてジョニーさんがアニマルモードになって大変なんだよ!!
「圭…」
バタンッ!!
父さんの訴えは無情にも切り捨てられ、虎の巣に連れ去られてしまった。
「こっちもシャレにならないけどねぇ~…」
「圭人君も服脱いで…いや、愛理が脱がせてあげる…」
「ちょっと、待って!!カーテン開けっ放しだから!!ご近所にうちの痴態が広まるから!!」
「いいのよ、痴態なんて何年も前から既にお義母様がご近所に広めてるんだから。」
「なにやってんの母さん!!通りで近所の奥さん達が俺達を見てヒソヒソ言いながら『ンマッ!!』とか言ってたのか!!」
このままだと俺のことまで『ンマッ!!』て言われてしまうじゃないか!!
なんとか逃れようとするが雪達もそうだがこういう時だけ異常な程のパワーをみせるんだよな。
「やっぱり、圭人君は裸が一番似合うわ♪」
「もう全裸にされた!?てか、裸が似合うってなんか響きがイヤだ!!」
「ちょっと恥ずかしいけど…優しくしてね?」
「今更恥ずかしがるとか嘘臭すぎるよ、愛理ちゃん!!せめて最初から恥ずかしがっといてよ!!」
「だって、圭人君が1人を決めないと操は捧げませんみたいな古風なのか草食系なのかイマイチわからないスタンスを取るのがいけないのよ!!だから、肉食的な動きをして圭人君がすんなりと愛理に心酔するようにしてあげてるんだよ!!」
「恥ずかしいなら無理しなくていいのに…」
顔を真っ赤にさせている愛理ちゃんにちょっとハートブレイクされかけている俺は理性を総動員することを余儀無くされている。
恐るべし、ギャップ萌え!!
「圭人君、私、綺麗じゃない?」
うん、口裂け女逆バージョンだな。
この場合はどうすればいいんだ?べっこう飴あげれば満足するかな?
「俺がブス専じゃ無い限り、愛理ちゃんを綺麗じゃないと思うことは確実にないよ。あっ、べっこう飴はいる?」
「べっこう飴の代わりにキスしてくれたら嬉しいな♪」
もちろん、喜んでキスしますとも。
それにしても、あんなに拒絶していた愛理ちゃんを受け入れる所か、今じゃ大切な人だと思ってるんだから人生わからんね。
「んん…ハァ…ねぇ、圭人君。寝室に行かない?」
俺はすっかり愛理ちゃんの色香なのかわからないが、それにやられちゃったみたいでぼーとしたまま手を引かれている。
そういえば、前に雪達を動物に例えたけど愛理ちゃんの場合は花だな。
バラのように見る者を釘付けにし、誰からも愛でられる。
今は俺だけが愛でられると思うと色々と込み上げてくるモノが…
「何をしているのかしら、ぽっと出?」
「全裸でいたいなら外に行きなよ。餓えた男達が歓喜しながら大人にしてくれるよ。」
「てか、人の家で全裸でいるとか有り得ないし。親の顔が…見なくてもわかるか。こんなビッチなぽっと出の親なんだから、さぞやアバズレな母親と短小包茎早漏EDな父親なんでしょうね。」
俺の目の前に絶対零度を身に纏った雪達がいた。
まさか、もうこんな時間だったのか…
裸で寝室に行こうとしている俺と愛理ちゃん。それを今すぐにでも刺し殺さんばかりのnice boat状態の雪達。
この状況、どうする?
①捕まる覚悟で全裸で逃げる
②申し開き出来ないがひたすら謝る
③開き直って愛理ちゃんと寝室に行く
④思い切って父さん達の寝室に行く
俺は迷わず④を選んだ。
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「朝から騒ぎすぎだよ、みんな…」
「圭人がお父さん達の寝室に飛び込んだせいでしょ。」
「そうだよ、圭人ママなんてお父さんと小作合体してるのに興奮しすぎて圭人とも珍魂合体しようとしてたしね。」
「流石に止めさせてもらったけどね。圭人の童貞を母親に奪われる訳にはいかないからね。」
「あなた達が邪魔しなければ今頃圭人君と一日中励んでいられたのに、本当空気を読まない子達よね。」
「ぽっと出は黙ってなさいよ。第一、なんでぽっと出が圭人の家にいるのよ。」
「ぽっと出はぽっと出らしくあの新興宗教の教えでも学ぶ為にガンダーラにでも行ってればいいんだよ。」
「ぽっと出教祖様は警察に摘発されてブルゴリ君のお世話になればいいのよ。」
またメンチ切り合ってるし。もう少し仲良く出来ないもんかね。
「…才雅、久しぶり。元気してたか?」
「…搾り取られすぎて枯れ果てなかったか?」
「…心なしか頬が痩けてるように見える。」
「久しぶり、3人とも。なんとか絞りかすにならずに済んだよ。…3人ともどうしたんだ?なんかすごく疲れた顔をしてるけど…」
「「「ちょっと、な…」」」
久しぶりに斎藤達に会ったが、何だか目に憂いを帯びているような気がする。
何か、心境の変化でもあったのだろうか?
「そんな事より、才雅、お前休みの間一体何をしたんだ?」
「何をしたって…ただ雪達と伊豆に旅行に行って最終日に映画見に行った位だけど?」
「じゃあ、なんで才雅は風雅院先輩がお前と手を繋いでるのに嫌がらないんだ?」
「それは「それは私達が親公認の許婚同士だからよ。」
「「「「「な、何だってぇー!!!!!!!!」」」」」
愛理ちゃんの声が聞こえた人全員が叫んだんじゃないのかという程の声が校門前で響き渡った。
「有り得ぬ!!あの風雅院愛理様があぬゆうなグゾヤ゛ロ゛ヴドダドゥゥゥゥ!!!」
「ヒリアを緊急召集しろ!!奴はもう許してはいけない!!このような暴挙に出る輩には正義と嫉妬の鉄槌を下さねばならん!!」
「俺がどれだけ、どれだけ愛理さんをストーキングしたと思ってるんだ…どれだけあの部屋に入れられて…どれだけ尻に…アッー!!」
「君は間違っている!!今ならまだ間に合う、今すぐレスリング部に入るんだ!!」
恐るべき嫉妬の嵐に俺は竦み上がってしまいそうになった。
「愛理ちゃん、今は違うでしょ!!今は…」
「「「「「あ、愛理ちゃんだとぉぉ!!!!!」」」」」
ダメだ、何を言っても反応してきやがる!!
今なら『これが…新たなる力!!』とか言っても反応してきそうだ。
「ふざけるな、ぽっと出!!圭人は私のモノなのよ、寝ぼけてんじゃないわよ!!」
「圭人は私の婚約者なの!!他の奴らはMDMAのやりすぎで正常な判断が出来てなさ過ぎなんじゃないの!!」
「圭人は私の夫って生まれた時から決まってんのよ!!どいつもこいつも幻覚見過ぎて碧いうさぎが山梨に逃亡してるのが見えてんじゃないの!?」
もうダメだ、収拾がつかなくなってる!!
周りはどこかの暗黒だったり裏武闘だったりの会場の様に『コ・ロ・セ!!コ・ロ・セ!!』と俺殺コールが鳴り響いているし、斎藤達も余りの嫉妬に呪詛が視覚化し始めている。
雪達は完全武装してるし、愛理ちゃんは黒光りする何か(あれじゃない筈!!ガンとかピストルとかチャカとかじゃ無い筈!!)を持ってるし、気付いたらタカラヅカさんがいて、その手にもブラックサムシングが!!
終いには、なぜか青ツナギ達とマーキュリーとブルゴリ君がレスリングしながら服を引き千切り合っている始末。
この状況、どうする?
①落ち着いて警察に連絡
②全てを諦め無我の境地に入る
③とりあえず、ドテチ○をレスリングしているところに押し込む
④たまたま持っていた猩○右近の仮面を被ってそ~とその場を離脱
よし、③と④に決定だ!!




