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俺は映画をゆっくり見れない!!

『ゴーリ、その行為はコードGに触れている!速やかにG行為をやめるんだ!!』

『あなたがどんなに嫌でも私は…ヤリます!!』

『それでも私は…私とあなたが夢見た理想を求める!!』

『劇場版アニマルソルジャーズ ~G(guilty)を知りH(hate)を覚え、その果てにI(ideal)は在るのか~ 絶賛公開中』





「アニソルの映画かぁ、斉藤達と見に行く…」


「「「私と行くわよ(よ)(のよ)、圭人!!」」」


「…イエッサー……」


 と言う訳で、俺は伊豆から帰ってきた次の日、雪達と映画館に行くことになった。




☆★☆★☆★☆★☆


 旅行から帰ってきてすぐに映画を見に行くとは思わなかったが、今日でゴールデンウィークも終わりだから最後まで遊びきろうと決めて、雪達を引き連れやってきましたニセアキバ。


「ここって『宅間』って言うのか…知らなかった。」


「圭人、この前アイツ等と一緒にここにきたんじゃないの?」


「だって、初めて男友達ができたから舞い上がってて、街の名前まで覚えてなかったんだよ!しかも町の名前と駅名が違うし!!」


「確かに分かりづらいよね。駅名は網宝で街の名前は宅間市とか、勘違いして乗り過ごしちゃうよね。」


「それにしても、すごい街ね。街中が原色過ぎて目がチカチカするわ。」


「俺も今ならそう思う…っと、時間、時間っと。」


 俺は左手首に付けた腕時計を見る。銀色に鈍く輝くボディは少し大きめだが、落ち着いたデザインをしていてすごく俺の好みに合っている。


 時間は10時、まだ映画が始まるまで時間がある。


「どう?気に入ってくれた、私のプレゼント♪」


「ああ、この時計すごくいいよ、雷華。デザインもいいけど、この時計なんか色々機能がついていて面白いんだよ♪」


「でしょ~♪これ粗茶乃水研究所って場所でもらったんだけど、探知機とか麻酔銃とかAMラジオとかそう言うよくわからない機能がいっぱいついてるの。圭人こういうの大好きでしょ?探すの大変だったけど気に入ってくれて嬉しいよ、圭人♪」


 そう言って雷華は嬉しそうに俺の腕に抱きつきながら頬ずりしてくる。


「私のネックレスもいいでしょ、圭人?」


 雪は雷華とは逆の方の俺の腕を取って俺がつけているネックレスをネコみたいに叩いて鳴らす。


「うん、いいよ。この鈴キレイな音がするのに、動いててもそんなに音が気にならないのが気に入ってるよ。」


 銀でできた鈴はチューリップを逆さまにしたようなデザインをしていてとても可愛らしい。



「これブレスベルって言うメーカーのなんだけど、すっごく人気で予約すると5ヶ月待ちって言われたから工場に行って直接交渉してもらってきたんだ。私も手首につけてるんだよ、圭人とオソロ♪」


 チリン、と俺と繋いだ手を揺らし、俺のと比べて少し小さな鈴を鳴らして満足そうに俺の鈴も鳴らす。


「私のあげた靴は履きやすい、圭人?」


「これがある意味一番スゴいよ、美波。履きやすいを通り越して履いてないとしか思えないよ。」


 赤と白のツートンカラーのこの靴、重さも全く感じず少しだけ不安を感じるが慣れれば不安もなくなるだろう。


「それスゴいのよ。私も聞いたことない素材で出来てるらしくて試作品を頂いてきたの。世界で一つだけだから完全に圭人専用シューズよ♪」


「そんなすごいものくれたんだ…みんながくれたプレゼント、高かったでしょ?」


 さっきから聞くと入手するのにかなり困難そうな物をプレゼントしてくれているから、かなり高額なんじゃないかと思う。


「大した金額じゃないし、圭人の為なら安いくらいだったよ♪」


「安いくらいだったから、圭人が気に食わなかったらどうしようかと思ってたくらいだよ。」


「圭人が気に入ってくれたから金額なんて忘れちゃったわ。大した金額じゃなかったのよ、きっと。」


 雪達は本当にそう思ってるんだろうけど、絶対高いな。研究所とか会社の工場とかから直接交渉して譲ってもらうとか普通は出来ないだろうし。


 …雪達の誕生日の時はかなりいいのを買ってあげよう。幸い、1億5100万円もあるんだ。


 よし!!雪達が感動の渦に飲まれるくらいすごいのをプレゼントしてやるぞ!!


「圭人、急にガッツポーズしてどうしたの?」


「なんでもないよ。とりあえず、映画館に入ってチケットだけでも買っちゃおう。」


「「「はーい♪」」」




☆★☆★☆★☆★☆


 映画館に入ってチケットを買ったが、まだ時間に余裕が合ったので近くのファーストフード店でお茶をしながら待つことにした。


「圭人、映画版のアニソルはどんな話しなの?」


「さっきパンフレット買ったからあらすじ部分だけ見てみるよ。」


 俺はパンフレットを取り出し最初のページを開く。


「なになに、『いつものように厳しい訓練に励むゴーリ達の前に現れた全身黒タイツの謎の敵ハメルン・デスにより為す術もなくやられ、ゴーリの恋人で隊長のマラベアー・D・Tが連れ去られてしまった。ゴーリは恋人を助ける為、コードGに触れてしまう禁断のアニマルモードを使ってハメルン・デスを追う。ハメルン・デスとは果たして誰なのか?そして、ゴーリは恋人を救うことは出来るのか!?』だって。」


「ハメルン・デスってホル・モン・ガッチじゃないの?」


「1期に出たゴーリが初めてアニマルモードになった時にフルボッコにされてゴミステーションに捨てられた奴?」


「私は2期に出てたアニマルソルジャーズの裏切り者、サイノ・ファッカーだと思うわ。」


「答え合わせは映画を見ながらにしようか。そろそろ時間だしね。」


 そう言って俺は立ち上がって店を出る。


「待って、圭人!!」


「私の手を繋がないで歩くのはダメだよ圭人!!」


「次は私が手を繋ぐんだから!!」


 …予想通りだが、雪達が大きな声で喋るから周りのヲタ系兄さん方の視線がさっきよりもハンパないっす…





☆★☆★☆★☆★☆


 映画館に入り、飲み物とポップコーン等の食べ物を買って座席についた。


 厳正なるあみだくじの結果、右が美波、左が雷華、その隣に雪と言う席順になった。


「納得いかないわ!どうして私が圭人の隣じゃないの!!」


「あみだくじで決まったんだから文句言っちゃダメだよ、雪。」


「圭人の言う通りだよ。いつまでもグチグチ言ってても何も変わらないんだよ、雪。」


「子供じゃないんだから決まったことには従いなさい、雪。」


「ぐぬぬ~…」


「ほら、始まるから席に座りなきゃ。…映画終わったらなんか買ってあげるから。」


 雪の頭を撫でながら耳元で雪にだけ聞こえるように言う。


 大金を手に入れたのはいいが、物で釣ろうとしてしまうのは良くないな。反省しないと。


「本当!!約束だよ♪」


 …こんな簡単に釣れちゃったら物で釣ろうとするのが確実に癖になるな。


 毎月20万円しか使っちゃダメって自分ルールを決めないと!!


「圭人は雪に甘過ぎだよ!!」


「そうよ、公平じゃないわ!!」


「雷華と美波にも何か買ってあげるから…」


 …お金は人をダメにしてしまうのは、本当の事だったんだな…


 俺は16歳にしてそれを痛感した。





☆★☆★☆★☆★☆


『ハーメハメハメ!!アニマルソルジャーズなんぞ、ただのビッチな集団に過ぎんのだよ!!』

『強い…でも、負けるわけにはいかないわ!!』『ゴーリ、よせ!!奴は私がビッチーズ・スィート・フォームになっても歯が立たなかったんだぞ!!』

『アニマルモードSE、ガハッ!!…隊長、何を…』

『ゴーリ、ここは俺に任せておけ…』

『た、隊長…』





 序盤から激しい戦闘シーンだな。やっぱり映画版は画像の綺麗さが段違いだよ。


「はい、圭人♪」


「ありがとう。」


 ジュルジュル、ふぅー。





『グハァ!!』

『隊長!!』

『ほぅ、なかなかいいイチモツ…じゃなかった、一撃だったぞ。お前は特別に私のペットにしてやろう、光栄に思え!!』

『マラベアー!!』





「はい、圭人♪」 


「ありがとう、美波。」

 ポリポリ、ポリポリ…ゴックン





『マラベアー…』

『ゴーリ、すごく落ち込んでるね…』

『負けた挙げ句、隊長まで連れ去られたんだから仕方ないわよ。』

『敵の居場所がわかったわよ!!』

『どこにいるの!!』

『ダメよ、ゴーリ。あなた怪我が治って無いじゃない。それに今行っても返り討ちに合うだけよ。』

『じゃあ、どうすればいいのよ!!』





 う~ん、怪我をしている所までエロいとは…流石、マニソルクオリティ。


「…圭人…んんっ…」


 雷華に首を左に向けられたので目だけ画面に向ける。





『…一つだけ方法があるわ。』

『どうすればいいの?教えて、メッサ!!』

『禁断のアニマルモードGを使う。』

『あれはGコードに引っかかるから無理なのでは無いのか!?』

『Gコードはソルジャーズの【自意】識を奪ってしまうから禁止にされていただけだ。コードを外せば誰でもしようが出来る…らしい。』





 新しいアニマルモードか、今の最強のモードで巨大ロボット並みにデカくなるから次は星よりもデカくなるんじゃないか?


「圭人…いいよ…」


 美波に右手を取られて、何やら柔らかい感触がするが今は映画に集中だ。





『私…やります!!隊長を助ける為に!!』

『ゴーリ、無茶だ!!元に戻れなくなったらどうするんだ!!』

『それでも…それでも私はヤります!!』

『では、ドクターAFの研究所に行くんだ。彼ならコードを外せる筈だ。』

『…みんな、ごめんね。私、行ってくる!!』

『ゴーリィィィィ!!』





 なかなか佳境に入ってきてるな。


 さぁ、早く俺に新モードを見せてくれ!!


「失礼するね、圭人♪」


「雪、何で俺の膝の上に座るんだよ!!映画が見えないじゃないか!!」


「大丈夫、ちゃんと見えるような位置にいるから♪」


「雪、映画見てるんだから大人しく自分の席に座りなよ。圭人も邪魔に思ってるんだから。」


「そうよ、圭人が映画見たがってるんだから邪魔するんだったら帰った方がいいわ。」


「とにかく、前が見えないからどっちかに寄ってよ!!」


「いや!私はここに座るの!!」


『Gコードを外した後、G行為をする際、他者がいることでH行為までイク事が出来るが…』


「あぁ!見えない、見えないから!!」


「いい加減にしなさい、雪!!映画を見に来たのよ、あんたは何をしに来てんのよ!!」


『コードI。それさえ発動出来れば【自意】識を奪われる事はない。…君にはあるかい?自分の根幹となるI(ideal)、理想が…』


「圭人にキスしたり、胸触らせたりしてる癖に偉そうに言わないで!!」


「どうなってんの!?ねぇ、どうなったの!!」


『ハーメハメハメ!!性懲りもなくやってきたな、アニマルソルジャーズ!!』


「圭人が気持ちよく映画を見るために必要な行為だよ!!」


「そうよ、自慰行為を知らないとエッチな事は覚えないし、そこをしっかりしないと愛ある性活は送れないのよ!!」


『ハーメハメハメ…ハメルン・デスサマ、マンセーイ!!』


「気になるのに、気になるのに見えない!!」


「私の圭人なんだから私が圭人の膝に乗ってギシギシアンアンしててもいいじゃない、誰の迷惑にもならないわ!!」


「「「「ウルセーんだよ!!出ていけ、変態リア充共!!!」」」」


「「「ア゛ア゛ン゛!!!」」」


「新モードを、新モードを見せてくれー!!」





☆★☆★☆★☆★☆


「…結局追い出されてしまった…」


「なんて心の狭い奴らなの!!少し声が聞こえたくらいでキレるなんて!!」


「そうだよ!!ジュースを大きな音たてて飲んだわけでも無いのに!!」


「お菓子だって音鳴らないように少しずつ食べてたんだからね!!」


「いや、それ以前の話しだからね!!雪達騒ぎ過ぎだよ!!」


「「「…ごめんなさい、圭人…」」」


 …しょうがない。反省してるようだし許そう。


「今回は罰として…何か美味い物を食べに行こう。もちろん、雪達の奢りでね。それで手打ちだ。映画ならまた見に行けるしね。」


「「「圭人~♪♪♪」」」


 飛び込んできた雪達の頭を苦笑とともに撫でる。


 …俺ってやっぱり雪達に甘いよなぁ…


 そうは思いながらも、きっと変わらないんだろうなぁ、俺。


 月20万の自分ルールも平気破っちゃうな、こりゃ…










~夜中~



「圭人君、アニマルソルジャーズとか言うアニメ作ってる会社を買収して新作の映画をブルーレイにしてもらったから一緒に見ましょう♪」


「愛理ちゃんは最高だぜ!!」


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