俺は旅行中でも油断しない!!~2日目 その4~
【昨日も思ったが俺は本当に風見鶏な奴だ。】
「圭人…愛してるよ、わん。」
【雷華に迫られて受け入れようとしている。今は雷華しか見えていない。見ることしか考えられない。】
「圭人のジョニーはやる気満々だね、わん。私のエミリーも準備出来てるから、わん。」
【こうやって実体験するとわかる。どんなに複数の女の子を平等に愛せると言っても絶対に偏りはでる。】
「雷華、今は普通に話していいよ。話しずらそうだし。」
【今だってそうだ。俺は雪も雷華も美波も愛してるが今は雷華しか見えていない。雪や美波の事も愛してる筈なのに。】
「ありがとう、圭人。私は圭人が好き、大好き、愛してる。…でも言葉は使えば使うほど安っぽくなってくね。こんなにも好きって気持ちを伝えたいのに…」
【あぁ、そうだ。伝えたい気持ちがたくさんあるのにみんなに届けたい気持ちは結局割り振られる。】
「だから、私を抱いてほしい。身体を合わせて、心を重ねて、私の全てを感じてほしい。」
【だから、俺は一人を決める。中途半端な思いをその時の気分で適当に注がないように、俺の全身全霊を注げるように。】
「私を、あげる。」
パンツを降ろした雷華は俺のジョニーを出しエミリーに軽く押し当ててゆっくりと腰を降ろして…
「「ゴラァアアアア!!」」
「えっ、何、森の妖精!?」
俺の上にいた雷華は弾き飛ばされてコロコロと転がっていく。あっ、なんか可愛いかも…
「やってくれたわね、雷華。まさか船から降りるとは思わなかったわ。」
「お陰様でまだ寒い海の中を泳いで戻ることになったわよ。」
現れたのは森の妖精ではなくべちゃ濡れになっている雪と美波だった。
「どうやってここがわかったの!?発信機は全部外したのに!!」
「最初から雷華が行く場所は調べがついてたからね。泳ぎ切った後、速攻でタクシーに乗ってここまで来たわ。」
「山の中を走ってたら途中で熊と猪と鹿に出くわしたけど全部仕留めてやったわ。」
野生生物を仕留めとかどんな女子高生なんだ、このお二人さんは!!とは思わないよ。だって雪と美波だからね。
「さて、圭人。ここは恋愛成就と子宝を授けてくれるありがた~い社なんだよね。」
「御参りしたいけどお賽銭箱がないから変わりのモノを奉納しなきゃいけない訳よね?」
「OK、2人とも。とりあえず服を着替えようか。」
「「パンパン」」
「いや、話しを聞こうねお二人さん?」
「「頂きます。」」
「いや、手を合わせるのはいいとしてなんで頂きますなの!?何を頂こうと言うの!?やめて、食べないでー!!」
もちろん、問答無用で飛びかかってきた雪と美波。もちろん雷華も飛びかかってきてもう収集がつかん!!
一つ言えるのはここの社の神様はきっと「いちゃつくなら余所でやれ!!」と言ってると思う。
☆★☆★☆★☆★☆
荒ぶる雪達を何とか宥めて旅館に戻ってきた。
そもそも海を泳いで戻ってきた雪と美波はこのままだと風邪を引きかねない。
旅館に入るとまたもやあのクソババァで「娘を濡らして帰ってくるなんていい趣味してますなぁ、ゲッヘー!!」とか言ってラリってるので後でブルゴリ君を派遣しようと心に決めて部屋に戻った。
「で、どうしてこうなった?」
今の状況を説明すると布団の中に入っている俺(パン一)に両サイドにいる雪と美波(全裸)が抱きついている。
「だって濡れちゃったから寒いんだもん。身体が冷えた時は人肌で暖めるのが基本だよ?」
「圭人は温かいなぁ~。…でもまた濡れちゃったかも…」
「うぅー!!私も入れてわん!!」
「ダメよ、雷華は濡れてないじゃない。」
「ペットはケージにでも入ってなさい。」
「わ゛う゛ー!!!」
「雪も美波ももういいでしょ?ここは旅館なんだから温泉に入れば温まるでしょうに。俺も一緒に入るから早く着替えよう?てか着替えてる途中で布団に引き込まれたから膝にチョリソが出来ちゃったよ!!」
「チョリソって何?」
「多分すり傷の事を言っているのよ。圭人は時々何にでも適当に名前をつけることあるし。」
「確かに、昔、川俣さん家の犬のコロちゃんのことをビブリオって呼んでたわん。」
「いいから着替えて行くよ三人とも!!」
「「「は~い(わん)」」」
返事だけは一丁前な3人を着替えさせ予約していた家族風呂に向かった。
☆★☆★☆★☆★☆
「ビンゴ大会?」
温泉から上がり、風呂上がりのコーヒー牛乳を飲んでいると館内放送で1階ホールでビンゴ大会が開かれるそうだ。特に何かする予定は無かったので行ってみることになった。
「はい、072号室ですね。人数分4枚です。」
ビンゴカードを貰って雪達に配っていく。
「ねぇ、せっかくだ誰が先に上がれるか勝負しない?1位が一人一人に命令出来るってルールで。」
「いいね~、受けて立つわん!!」
「私が先に上がって王者の傲慢っぷりを魅せてあげるわ!!」
「俺は嫌なんだけどなぁ~…」
ほぼ強制的に決まった勝負に巻き込まれうなだれていると、ビンゴ大会が始まった。
「おかしい…全部開いてるのにビンゴにならない…」
今、10投目になるが見事なリーチ地獄だ。トリプルリーチなのになぜ当たらない!!
「リーチ!!」
美波が高らかにリーチ宣言をした。
「さぁ、次でビンゴが出るのでしょうか?11投目…Bの8!!」
「ビンゴ!!」
美波がビンゴを宣言してそのままステージに上がっていった。。
「負けたかぁ~…クソッ!!どうしてまたビンゴにならないんだ!!」
「ビンゴになった可愛いお嬢さんにはカップルで行く北海道七泊八日の旅を贈呈させていただきます。可愛いお嬢さんは誰と一緒に行きますか?」
お決まりの言葉を投げかける司会者に対し、美波は俺を見てにこやかに笑って…てっ、この展開は!!
「そこにいるフィアンセと一緒に行きます♪」
「「「「おおおー!!」」」」
「何とフィアンセがいるそうです!!私はフィアンセ何て言葉、生で初めて聞きました!!」
会場は盛り上り熱気が上がるが俺の両隣だけ冷気が吹き荒れている気がする…
「いやー、ありがとうございました!!気を取り直して次に行きましょう!!」
全員が前を向いて集中し始めると雪と雷華は俺の両腕に腕を絡ませてきた。戻ってきた美波はイラッ☆とした顔で睨んでいる。それはいいとして、なんかブツブツ言ってるよこの2人!!
「何言ってるのあの金髪豚野郎、何がフィアンセよ。私の圭人に対して馴れ馴れ、ビンゴ!!」
「私の圭人があんなゲロカスのフィアンセな訳ないわん。やっぱり後で殺、ビンゴ!!」
ブツブツ言ってても聞こえてたようで2人ともビンゴしたようだ。
「なぜ、なぜ当たらないんだ!!…」 あまりの理不尽に拳を震わせてるとステージに雪と雷華が上がってジャンケンをしている。グーとパーで雪が勝ったようだ。
「勝ったお嬢さんには美味しいご飯も炊けてパンも作れる炊飯器ゴパンダ君を負けたお嬢さんには写真も動画も撮れる一眼レフでお馴染みSHADOWを贈呈します。勝ったお嬢さんはこの炊飯器で彼氏に美味しいご飯でも作ってあげるのかな?」
ヒューヒューと周りがはやし立てる中、雪は俺を見て優しく微笑みを浮かべる。いや、わかってるけどね!これ、入学式の時の自己紹介のやつだよね!!
「はい、そこにいる私の大切な旦那様に美味しいご飯を作ってあげようと思ってます♪」
「「「「おおおー!!…お?」」」」
今の雪の一言に盛り上がろうとした会場中に疑問符が流れる。
「あっ、あれ?あの人はさっきのお嬢さんのフィ「私の旦那様です。間違えないでください。」そ、そうですか!すみませんでした!!」
会場が俄かにどよめき始める。
「え~、気を取り直して負けた方のお嬢さん、そのカメラで誰と一緒に写りたいですか?やっぱり彼氏かな?」
少しぎこちないがやんややんやと観客がはやし立てる中、雷華は明るく俺に笑いかける。なんでまたこんなことするの!やめてよ、針のムシロになっちゃうよ!!…おい、誰だ今ア○シンドになっちゃうよとか言ったやつ、出て来い!!
「はい、そこにいる私のご主人様と一緒に写って思い出をたくさん作りたいです。…あと、(未来のに出来るであろう)お腹の中の子供とも一緒に…きゃ♪」
「「「「リア充爆発しろ!!」」」」
ひっー!!俺雷華との子供は作ってないよ!!
「…こほんっ!!とりあえず、リア充は特務機関の人達に暗殺されればいいとして、続いて行きます!!」
会場が殺気に包まれてその矛先が俺に向いているのは絶対気のせいじゃないよ、これ!!
「圭人、今のどう言うこと?」
雪と雷華がステージに上がった後、すぐさま俺に腕を組んできた美波は…もう、怖いよ!説明するのも憚られるほど怖い目をしてるよ!!
「待ってよ、俺がまだ童貞なの知ってるでしょうに!!」
美波に釈明しようとしてると雪と雷華が戻ってきた。
「そうでしょうとも。雷華は嘘を吐かないと圭人を振り向かせられないなんて流石ヘタレアバズレンジャードドメね。」
「私はあんた達よりも圭人と深く繋がったのわん。今日ので子供が出来ていても不思議じゃないわん。」
激しく火花を散らす3人。
誰か、何とかして!!
「はい、おめでとうございます。え~次の番号は、Bの4番です。ビンゴはいますか~次のビンゴの人は7等でスペシャル商品ですよ~」
Bの4ってビンゴじゃん!!
「ビンゴ!!」
「「「「チッ!!」」」」
この魔の三角海域から逃れられるなら多少の殺気は許容範囲内だ!!
「チッ…7等は何が入ってるかわからないスペシャル商品です!!早く持ってけクソリア充さん♪」
押し付けられるように持たされた商品を持って俺は逃げるように会場から抜け出した。
部屋に戻って布団の上に倒れるように寝転がる。
「疲れた~…」
「圭人、すぐに布団に入るだなんて…今夜は寝かせないわよ♪」
「圭人、今度はちゃんと子供を作るわん♪」
「今夜はフィーバーね♪」
「ホント頼むよ三人とも…そう言えばこれって何だったんだろう。開けてみるか。」
子供っぽい包装紙だしきっとオモチャだろうと高をくくるって開けてみた。
「これは…ぬるぬるパニックじゃないか!!てかぬるぬるパニックって一体何なんだよ!!これ入れたの絶対あのババァだろ!!」
「圭人、これ使って今夜は遊びましょう?」
「せっかくもらったんだから使わないと、わん。」
「そうそう。それはオモチャなんだから遊ぶのに使わないとね♪」
ぬるぬるパニックで遊ぶのは決定事項らしいです。
…本当に何なんだこれは?




