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俺は旅行中でも油断しない!!~2日目 その1~


「ねぇ、圭人。私達ってずっと一緒にいて、一緒に育ってきて、笑ったり、ケンカしたりしてきたよね?」


「…そうだね。」


「私は圭人のことなら何でも知ってると自負してる。そこの所はどう思う?」


「そうだと思うよ。実際、俺も雪のことなら何でも知ってると思うし。」


「そうだよね。たくさん自分達の想いをぶつけて来たよね。」


「うん、お互いそれを今まで全部受け止めてきたね。」


「私達にはもう口で想いを伝えるのは十分だと思うの。だから、ね、…」


 雪はそっと俺にキスをした。今までしてきたような熱烈なキスではなく、軽く触れるようなキス。



「…後はもう、肉体言語[ボディランゲージ]しか残ってないよね?」





☆★☆★☆★☆★☆


 俺と雪は今『ラブホテル』の一室にいる。


 タクシーから降りた後、気付いた時にはもう既に部屋中にいてかなり混乱したが今は冷静だ。


 なんてったって俺は冷静な男だからな。


「このボタン何かしら?押してみるね♪」


「うぉお!!何だ、ベッドが回ってるぞ!!」


「へ~。このベッド回るんだね、ラブホってすごいね~」


「雪、見てこれ。有線放送だって。ちょっと聞いてみていい?」


「いいよ。何があるの?」


「とりあえず、つけてみよう。」

『羊が999匹。羊が1000匹…もう寝ましたか?まだ起きているのですか?では最初から…羊が1匹。』


「はは、何これ。羊を数える番組何て誰が聴くんだろうね、圭人。」


「俺達が今絶賛聴いてるよ。他には何があるんだろう、別の番組にしてみるね。」


『それでは〈have〉を使った英文を作ってみよう。』


『先生~見て見て。I have a 波布。』


『残念、それは青大将だ。』


「お笑い系の番組だね。しかも最近売れてきた芸人の〈Erectile Dysfunction〉のネタだよ。」


「有線放送ってすごいね、圭人♪」



 なんだかんだでラブホを満喫している俺がいる。


「圭人、冷蔵庫の中スゴいよ。ほら、蜂の巣みたいになってる。」


 冷蔵庫の中を見ると、確かに蜂の巣みたいに区切られて中にいろいろ入っている。


 コーラやお茶などの飲み物、チョコレート等のお菓子、その下の段にはアダルトグッズがたくさんある。


「『バイブ王マンピース』はバイブで『白いアソコの恋人』はローションって分かるけど、この『ぬるぬるパニック』って一体何なんだろうね圭人?」


「箱に入ってるから全く何か分からないね。先に言っとくけど、買わないからね。」


「え~、買ってみようよ圭人。きっと楽しいものだよ。」


「だ~め。よく分からない物には手を出しちゃいけません。」


「ちぇ、つまんないの。冷蔵庫の中身はもういいからお風呂入ろ、圭人。」


「雪、ラブホの中は楽しんだから旅館に帰ろうよ。雷華や美波が心配しちゃうし。」


「…分かった。でもお風呂入ってから帰ろ。汗も流したいし、それならいいでしょ?」


「う~ん…それならいいかな。」


「やった!!早く入ろ、圭人♪」


「じゃあ、お湯溜めてくるから少し待ってて。」


 俺は風呂場に入ってお湯を溜め始めた。風呂場はけっこう広く、壁には大きなビニール製のマットが立て掛けられている。丸い形をした風呂の中には底と側面にジャグジーが取り付けられている。


 ラブホってけっこう贅沢な作りしてるんだな~と思いながらお風呂に湯を溜める。


「圭人、何してるの?身体を洗うんだから早く脱いでよ。」


 いつの間にか雪が風呂場に入ってきていた。もちろん、全裸で。


「まだぜんぜんお湯溜まってないよ、雪。」


「いいの、お湯が溜まるまで身体洗って上げるから。ほら、脱いで圭人。」


 と言いながら俺を裸に剥いていく雪。


「わかった、わかったから自分で脱がせて…て、もう裸だし!!」


「ほら、この上にうつ伏せになって。」


 そう言いながら雪はビニールマットを床に敷いてぽんぽんと叩いてそこに寝るように促す。


「よいしょっと。で、寝転びながら背中を流すの?」


「そうだよ。それに今日はこれを使って洗って上げるから。」


 雪が手に持っているのはさっき冷蔵庫でみた『白いアソコの恋人』なるローションだった。


「確か、テレビで見た時こんな感じで混ぜてたよね?」


 雪は桶の中にローションとお湯を入れて、手から投げたクラッカーの中身みたいな奴を回収する某小力のように両手をクルクル回して混ぜていく。


「なんか手慣れてるのは気のせいなのか…?」


「き、気のせいだよ、圭人。べ、別に圭人とお風呂で遊ぶ為に練習したりとかしてないんだからね!!」


「何故にツンデレ!?」


「ほら、洗うからじっとしてて。」


 雪は混ぜ終わったローションを俺にかけて、そのまま乗っかって背中を滑っていく。


 お湯で温められたローションと雪の柔らかい胸やら肌やらが合わさってかなり気持ちいい、気持ちいいのだが…


「かなり手慣れてるよね、雪…」


「そ、そんなことないよ。べ、別に圭人の為に一生懸命マットプレイを勉強したわけじゃないんだからね!!」


「だからなんでツンデレ!?」


「背中が終わったから仰向けになって。」


「ツンデレの件についてはとりあえず置いといて、滑るからちょっと待ってて。」


 つるつる滑るマットの上をうまく転がって仰向けになると俺のジョニーは北斗なラオウのように一片の悔いも無いが如く天に向かって雄々しく荒ぶっていた。


「…そうね、圭人のジョニーも天に帰る時が来たのね…」


「いや、まだ活躍したことないのに帰ってもらっちゃ困るよ!!」


「大丈夫、私に任せて圭人!!」


 雪はそう言いながら残りのローションを俺に全部かけてまたもや俺の上を滑り出した。しかも今回はジョニーが引っかかるせいか必要以上にジョニーを責め立ててくる。


「ちょっ、ちょっと待って雪!!このままだと、」


「さぁ、天に帰りなさい、ジョニー!!」


「ヤバッ、ちょっ、待っ…!!アッー!!!!」



☆★☆★☆★☆★☆



「意外にジョニーは早打ちのガンマンだったんだね、圭人♪」


「うぅ…これは違うんだよ…いつも強制的に溜めさせられてるからなんだよ…」


 お湯が溜まったお風呂に浸かりながら 体育座りで涙を流す俺こと圭人君。そして背中にぴったりくっついて上機嫌な白いアソコの恋人マスター雪。


「まさか3回も出して量が全く変わらないなんてジョニーは精剛だよ♪」


「違うんだよ、雪!!俺は決して三擦り半では!!…」


「あ、お風呂にテレビなんてあるんだね。ちょっと見てみようか、圭人♪」


「雪、俺の話しを聞いて「アァ~ン、ジュッテ~ム~」何で外人の喘ぎ声が!!」



「これ洋物だね。それにしてもお尻に突っ込むなんて…」


「雪!!女の子がAVなんて見ちゃダメだよ!!」


「圭人、今ならAV見てもいいけどヌイたら怒るからね!!」


「さっきまでツンデレだったのにもはやただキレてるだけ!!一体どうしたんだよ雪!!」


 そんなこんなありつつ身体についたローションをしっかり落としつつ、今度は俺が雪の身体を洗って上げた。身体を洗っていると雪はさっきの洋物の外人みたいに喘ぎよがっていた。やられたらやり返すのは当然だよね♪


「圭人、いつの間にあんな上手になったの?私イキまくりだったよ♪」


 お風呂から上がりバスローブに着替えベッドに座ってジュースを飲んでいると俺の膝を枕にして少しトロ~ンとした目をした雪が嬉しそうに尋ねてくる。


 うん。ここは雪に倣ってこう切り返そう。


「べっ別に雪の為に勉強したわけじゃないんだからね!!」


「……」


 あ、あれ?外しちゃったかな…俯いてぷるぷる震えてるけど不愉快だったかな?流石に全力のドヤ顔は引いちゃった?


「…圭人~♪♪♪」


「うわっ!!」


 ぷるぷるしていた雪が急に俺を押し倒して目をキラキラさせていた。


「嬉しい♪『私』の為に頑張ってくれてありがとう♪もう嬉しすぎて私のマーガレットも号泣してるよ圭人♪」



「雪の娘さんてマーガレットって言うんだ!!初めて知った、ンン!」


 雪はすごく嬉しかったのか唇どころか顔中キスしまくってくる。まるで尻尾を振って甘えてくる子犬のようで若干発作が出掛かっている。


 そろそろヤバいな~と思っていると雪はキスを止めて俺を見つめてこう言った。


「圭人、聞いて欲しいんだけど…」






☆★☆★☆★☆★☆



【もう、いいんじゃないか?】


 雪はゆっくりとバスローブを脱いでいく。


【雪のことは愛してるし何も問題ないじゃないのか?】


 俺のバスローブも脱がされていく。



【雷華や美波も愛してるけどこれ以上の我慢は本当に必要なのか?】


 雪は笑みを浮かべながら俺の上に跨がる。


【ずっと、ずっと、悩んで悩んで悩み続けたけど…】


 雪は俺のジョニーを優しく掴んでマーガレットに宛がう。

【もう決めていいんじゃないか?】


「圭人、私を…」


【俺は雪を…】


「選んで「「ちょっと待ったー!!」」


 扉を蹴り開けて勢い良く飛び込んできた雷華と美波はその勢いを殺さず雪に飛びかかっていった。

「雪!!流石に今回の抜け駆けは看過出来ないわん!!」


「かなり危なかったけど間に合ってホント良かったわ。」


「あんた達、どうしてここがわかったの!?」


「圭人の財布に入っているコンドームの中に発信機を仕込んでたんだわん!!」


「ついでにコンドームに穴も開けといたわ!!」


「えぇー!!いつの間に仕込んでたんだよ、てか穴開けちゃったらコンドームの意味ないじゃん!!」


「あるわよ。私とヤル時に生じゃなくても子供が出来るじゃない。大事な事だから何回も言わなくてもわかるわよね、圭人?」


「わかる訳あるか!!」


 しっかり避妊したのに子供ができた日にはリアルに目玉が1cmくらい飛び出るわ!!


 美波、恐ろしい子!!


「やっぱり大事な事は2回言わなきゃダメなのかしら?それにしても圭人。雪相手には避妊しようとしないなんてどういうこと?」


「そうだわん!!しっかり説明して欲しいんだわん!!」


「えーとだねぇ…」


 マズい、雪の色香にやられてもう雪を選ぼうと思ったとは言えない…


「さぁ、白状するわん!!」


「私が納得いく答えを出せるわよね、圭人?」


 ど、どうしよう。何を言っても聞いてくれないと思うのはきっと気のせいじゃない。


「「圭人!!」」


 えぇーい!!もうどうにでもなれ!!


「これは肉体言語[ボディランゲージ]だ!!」


「「……」」


 うわ~、また全力でドヤ顔しなが言っちゃったよ…


 これはもう終わったな…


「「圭人♪♪♪」」


 諦めかけてると雷華と美波急に飛び込んできた。


「おぉー!!なに、どうしたの!!」


「圭人、肉体言語[ボディランゲージ]ってことは身体と身体で語り合うことだから、私のエミリーと圭人のジョニーをお見合いさせるべきだわん!!」


「ジョニーと合体したいってシルヴィアが言ってるからしっかり身体と身体で語り合いましょう、圭人♪」


「ダメ!!まだ入れてないんだから私が先!!」


「何を言ってるわん。もう12時過ぎたんだから私の番だわん。さっさと2人は引っ込めわん。」


「引っ込むのはあんたの方よ。雌犬は黙ってそこら辺の野良犬と交尾してればいいのよ。」


「何を~!!わう゛ー!!」


「圭人……あっ…」


「雪!!ドサクサに紛れて何してるわん!!」


「危なかったわ、今の先っぽまで入ってたわよ。」


「雷華、美波、圭人は私を選ぶんだから邪魔しないで!!」


「そんな訳あるはずないわん、夢見がちなメンヘラ処女はこれだからいやわん。」


「聞いた圭人?あの雌犬、雄犬と交尾したことあるらしいわよ。あんな中古より処女のシルヴィアの方が断然良いわよ?」


「何よ!!」

「そっちこそ何よ!!」

「わう゛ー!!」


 3人が激しくじゃれ合う中、俺は少し反省していた。


 3人から選ぶと言っといて結局その場の勢いだけで決めようとしたのは流石にダメだ。ダメすぎる 。


 3人の評価は俺の中で同列1位だからこそしっかりと見極めなくてはいけないのに…


 …逆か。同列だからこそ少しの誘惑で傾いてしまうんだな。


 でも、まだ時間はいっぱいある。それこそ旅行は始まったばかりなんだから。


 今の俺はちょっとの風で向きを変えてしまう風見鶏かもしれない。けど、それでも俺は絶対に結論を出してみせる。


 俺はそう心に誓った。










 でもね、ほんのちょっっっっっとだけ、雪を選んで処女を奪いたかったのはここだけの内緒だ。

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