俺は楽してなんかない!!
エペ山さんの事件のせいで俺は全校生徒に謎の少女として広まってしまった。
しかも斎藤達は俺の女装写真を『ヒリア』の奴らやいろんな奴に売りまくって更に知名度は上がるし雪達は写メを携帯の待ち受けにするから周りの女子が誰なのかしつこく聞く度に「さぁ~誰かしらね。」と言ってチラッと俺の方を見るから女子達は勘違いして俺に詰め寄るし。
まぁ、俺の女装だとバレていないからいいけど…
それはさて置き。
うちの学校はゴールデンウィーク前に体育祭がある。受験に集中したい秋頃に三年生が体育祭で怪我をすることを避け、尚且つ一年生は新しいクラスに慣れ、団結を深めるのにちょうど良いのだ。
と言うことで今クラスでは誰が何に出るか決めている途中である。
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「それじゃあこの中でやりたい種目がある人は手をあげて下さい。」
今教壇に立っているのは委員長の長島さんだ。真面目そうで如何にも委員長ですって感じの女の子だ。
種目は100m走、借り物競争、騎馬戦、尻尾取り、選抜リレー、玉転がし、パン食い競争だ。
他にも父兄によるの借り物競争や各クラスが作る看板、応援合戦等もありそれらもポイントになる。
ちなみにA、C、E組が紅組、B、D、F組が白組だ。
「はい、俺借り物競争に出たいです。」
こういうのは早いもん勝ちだし借り物競争なら運だから負けても仕方ないよね。
「じゃあ才雅君ね。他には…」
「「「私も借り物競争に出ます!!」」」
やはりきたか、雪達。
他にも手をあげようとしていた人達も手を引っ込めるほどの迫力で押さえ込んでしまった。
「じゃ、じゃあ伏見さん、水鳥さん、唯前さんも借り物競争ね。他にはいませんか…いないので借り物競争はこの4人で決まりです。」
みんな流石に雪達のオーラを感じてビクビクしている。
ふ、こんなんでビビりやがって!!(ブルブル)
とりあえず最低一個は出ればいいから後は傍観者でも決め込もう。
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「いいなぁ、才雅。借り物競争なんて一番楽なの選びやがって。俺なんて騎馬戦だぜ?」
「俺なんて、100m走だぞ?インドア派には苦痛でしかないぜ。」
「パン食い競争は出る方じゃなくて撮る方で出たかった…」
伊東よ、女子がパンを食べようとジャンプする所を撮りたい巨乳好きなお前にはさぞ悔しかろうに…
代わりに写真を撮ってやりたいがそれをするとカメラと俺の寿命が無くなる危険性あるから諦めてくれ…
「雷華は100mも出るんだな。」
「仕方ないけど私が一番、クラスで足が速いから。」
「頑張れよ、雷華。一番ゲットだ!!」
「一番になったらご褒美ちょうだいね、圭人♪」
「圭人、私もパン食い競争一番になるからご褒美ね!!」
「私は借り物競争しか出ないけど今ご褒美貰っちゃおうかしら♪」
「美波、いつでもどこでも発情するなって言ってるでしょ!!」
「楽しみだなぁ♪一番になったら圭人の初めて貰えるんだから頑張っちゃうよね♪」
「待って、そんな約束はしていないよ雷華!!」
「全く、雷華も美波も圭人のこと考えないんだから…圭人、安心して。私は2人のような無茶な事は言わないから。ただちょっとこの書類に名前とハンコを押してくれるだけでいいから…」
「婚姻届にハンコなんか押せるか!!しかもまだ無理だし!!」
「大丈夫。日付は3年後の圭人の誕生日の5月5日にしてあるから。」
「そういう問題じゃないんだよ、雪。ちゃんと選ぶって約束したでしょ?」
「だから約束としてこの書類にハンコを…」
「だからまだ選んでないでしょ!!」
「何言ってるの圭人?前から言ってるけど圭人が私を選ぶのは『運命』なんだから。ハンコ押すのが速いか、私を抱くのが遅いかの違いしかないの。」
「…無茶苦茶言ってるな伏見の奴…」
「…あんな事を平然と言えるんだから女ってのは怖いな…」
「…発言がストーカーよりも質が悪い…」
そんなことを小声で話し合ってないで止めてくれ!!
「雪はそうやって回りくどい事をやってればいいのよ。その間に圭人の体も心も私の物にしちゃうんだから、ねっ、圭人♪」
「雷華なんかじゃ満足できないでしょ、圭人?私なら思う存分満足させれるわよ。試しに保健室に行きましょうか?」
雪達はエスカレートするし、逃げようにも左腕に雪、右腕に美波が腕を絡めてるし、膝の上に雷華が乗ってるから身動きも取れないし、周りの視線は痛いし…
こうして痛い痛い日々を過ごしながら体育祭本番を迎えることになったのだが、やはり今回も俺の見解は甘かった…
まさかそこまで飛び火するとは思わないよね…




