俺は神など信じない!!
PVが10000を越えてました。
驚きです。
「ほう、これだけの証拠を出されてもリア充ではないと言うその理由を聞こうか。」
「ヒリア様必要ありません!!今すぐ御法度野郎に裁きを!!」
「「「御法度野郎に裁きを!!」」」
「まぁ、待て。この状況で逃げられる訳もないのだ。理由を聞いてからでも遅くはない。」
周りの信者達は渋々命令に従っていた。
「理由はなんだ、才雅圭人。」
「…先ずはおまえ達のリア充の定義を聞きたい。俺の中ではリア充とはリアル(現実)の生活が充実している人間を指す言葉だ。違うか?」
「違わない。」
「じゃあ、何で俺がリア充だと思うんだ?」
「リア充は恋人や友人に恵まれていたり、サークル活動や飲み会、コンパに参加出来る者。オタク以外の趣味を楽しんでいる者を主に指す。お前はさっきの報告にあった通り、幼なじみ達と仲良くやっている。リア充以外の何だと言うのだ。」
「そこが間違っている。それはおまえ達から見てそう思うだけで俺からしたら違う。俺の生活はまだ充実していない。」
「ほぅ、我々の教えに近しいことを言うのだな。」
「教え?」
「そうだ。我々ヒリアの教えの中でリア充になったと認められるには皆の了承と自分が充実しているかと言う自覚が無ければ認められない。我々の中にも恋人がいたり友人がいる者もいる。だが自分自身が今の生活に充実していないと思っていたら真のリア充足り得ない。」
「ならどうしてだ!別に雪や雷華、美波は見ての通りめちゃくちゃ可愛いって訳じゃない。クラスの中では可愛い方に入っても学年や学校で見たら中くらいのレベルだぞ。一番可愛い奴を侍らしているならともかく何で…」
「甘い!!」
いきなり後ろから叫び声がした。
「貴様の幼なじみ達は確かに一番可愛い訳じゃない。だがお前に見せる笑顔は学校一可愛いと呼ばれる生徒会長、2年D組の風雅院愛理の笑顔を上回っている!!彼女をストーキングしている俺が言うのだから間違いない!!!」
…自分でストーカーだとカミングアウトしちゃったよ、こいつ…
流石、よく訓練された変態だ。
「…まだ教えを理解できていない者がいるな。教充部屋に連れて行け。」
「はっ!!」
ストーカー野郎はあえなく御用になった。
「すまない。まだ我々の中にも教えが理解できていない未熟な信者は多くてね。女性にモテてリア充になりたい者には女性に対して紳士でいることを教えているのだがね。」
ヒリアはやれやれといった感じでため息をついた。
「話しを戻そう。彼女がいてもリア充じゃない者は我々の中にもいる。だがお前は悪しきリア充だ。複数の女子を侍らかしているのにリア充であることを自覚していない。
充実させようとする意識が見えない。無自覚で努力をしないリア充こそ質の悪い者はいない。」
「違う、俺は!!」
話そうとする俺の言葉をかき消すように信者達の「リア充爆発しろ!!」コールが響く。
「静粛に。」
周りは一斉に静かになった。
「我々の教えではリア充になるのは順番待ちとされている。」
「順番待ち?」
「そうだ。リア充の神はリア充になれる席を一定数しか作らなかった。だから今もリア充になれず苦悩する者達が世界で跋扈している。だがせっかくリア充の席に座れているのにその上であぐらをかいている奴が多い。」
信者達は無言で頷いている。
「だから、そのような悪しきリア充達を非リア充に落とし、開いた席を正しいリア充の下に届けるのが我々の使命!!」
「「「然り!!」」」
「才雅圭人、残念だ。お前は一度非リア充に落ち、我々の下で修行し、正しいリア充になって再び席につくのだ。大丈夫。「ヒリア」は非リア充の味方だ。どんな過去を持っていても我々は温かく迎えよう。」
ヤバい。これは死亡フラグの匂いだ。今更どんなに言ってももう彼らには届かないだろう。
「さぁ、同士諸君!充罪人、才雅圭人に正しいリア充になるための儀式を始めよう!!」
「「「「おおおぉー!!!!」」」」 信者達が叫びながらゆっくりと俺に近づいてくる。
何をされるかわからないが万事休すだ…
と、諦めた所で扉が勢いよく開かれた。
「「「お待ち下さい、ヒリア様!!!」」」
現れたのはお揃いの黒いローブを着た3人組だった。
「おぉ、遅いじゃないか、プリーストオブスリー!!おまえ達の呪詛でこいつを粛清してやれ!!」
「ヒリア様。どうかこの男の話しを最後まで聞いてやって下さい。お願いします。」
「なぜだ?おまえ達は昔から一番悪しきリア充を憎んでいたではないか。」
昔からこんな団体があったのか…
てかプリーストオブスリーってまさか…
「なぜならその男はリア充では無いからです。」
「何、だと…?」
周りの信者達は絶句していた。
「なぜそうと言える。」
「我々は彼の友人です。彼の事は少ないですが知っています。だから彼がリア充ではないと言えるのです。」
「言って見よ。その理由を。」
「その理由、彼に直接聞いて下さい。」
そう言って彼らは下がっていった。
俺の横を通る際に俺は彼らにありがとうと言った。
彼らは俺に親指を立てて、返してくれた。
「では、答えて見ろ、才雅圭人。」
「…2年前、俺の通う中学校であった事件は知ってるか?」
「2年前?」
「分からなくても無理もない。まだ未成年ということで報道管制が引かれていたからな。
事件の発端はおまえ達から見たらリア充な男とその周りの女子達との痴話喧嘩だ。男の方をMと言っとこうか。女子の方はSとKとでも言っとこう。Mはプレイボーイで色んな女子をひっかえとっかえにしていた。付き合っているKがいるのに特にSに手を出していた。ある時Sに飽きて本気でKを大事にしようと思いSに別れを告げようとした。付き合っている訳じゃなかったが彼なりにけじめをつけたかったんだと思う。だがそれを嫌がったSは猛反発した。半ば強引に別れを告げたMはその日の夜に…」
ゴクリと唾を飲む音が一斉に聞こえた。
「nice boat」
「「「「「嫌ー!!!」」」」」
部屋に叫び声が反響していた。
「…になることは無かったが彼は20針縫う大怪我を負った。」
ふ~と安心の息を吐いた音が聞こえる。
「…その話しがなんだと言うのだ?」
「俺にもその危険性があるという話しだ。」
「…俄かには信じられんな。」
「…俺には今まで友達が出来なかった。3人が俺を離さなかったから。エロ本やAVも持てず布団で暴発するのも日常茶飯事だ。しかも俺は彼女達に手を出していない。そう、童貞だ。」
「「「「なっなんだってー!?」」」」
驚愕の声がこだました。
「自家発電無しとかあり得ねぇよ…」
「AVもエロ本もないだなんて…」
「やつは魔法使いになるつもりか!?」「静粛に!!」
強い声で信者達を静かにさせるヒリア。
「…そして最近あったビッチ佐藤事件の犯人はたぶん彼女達だ。」
「…なぜそう思う?」
「佐藤は前日、俺に直接ラブレターらしき物を送ってた。それを彼女達は見ていた。彼女達にとって邪魔者な彼女を排除したんだろうな。」
「そこまでやるか普通…」
「愛が…重すぎる!!」
「よくnice boatされなかったもんだ…」
「そんな俺が…リア充だと、思いますか?」
辺りがしーんと静まり返った。
誰も答えられない。
この状況を誰も羨ましく思っていない証拠だ。
「…どうやら誤解していたようだ。君は誰よりも非リア充だったのだな…すまなかった。」
「わかってもらえて幸いです。」
「どうだろう。君も『ヒリア』に入らないか?」
「ありがたい申し出ですが遠慮します。ここに入ったら雪達に潰されちゃうでしょうし、何より決めていますから。」
「何を決めてるんだい?」
「それは…」
バーン!と扉を開けた音がして見てみると、雪達がいた。
…なんて最悪なタイミングで出て来るんだ!!丸く収まったはずだったのに!!
「「「圭人、助けに来たよ!!」」」
「…あ~みんな。丸く収まったから。大丈夫だから帰ろ?」
「アイツが親玉のようね。親玉から先に始末しましょう。」
「仮面引っ剥がしてネットにアップしてあげる!!」
「その後裸に剥いて屋上に吊して晒し者だね♪」
ダメだ!!話しを聞いてない!!
3人とも一斉にヒリアの下に走った。
信者達が止めようとするがキッと睨まれただけで動けなくなっている。
あの話した後じゃ誰だって怖いだろうな…
「くっ、やめろ!!」
いつの間にかヒリアが被っていた仮面とローブを剥がそうとして。
「そ~れ!!」
美波が思いっきり仮面とローブを剥がしてしまった。
出てきたのは超がつくほど綺麗な女の子だった。
…見覚えがあるような無いような…
「ふ、風雅院愛理だ!!」
信者の1人が名前を告げた。
そう言えば入学式の時、生徒会長として話してたな。
「何であなたがここのリーダーを?」
「…あなたと同じよ。私はリア充なんかじゃない。どんなに頑張ってもお金持ちだから当たり前、可愛いから当たり前、天才だから当たり前…私の努力はいつだって当たり前にされてた。」
俺も雪達も信者達も黙ってヒリアこと風雅院愛理の話しを聞いていた。
「ある日ネットを見た時私みたいな人をリア充だと書かれていた。…とんでもないと思ったわ。私は全く現実の生活が充実してないのにリア充と呼ばれるなんて…。さらに英語で私の名前を書いたとき確信したわ。Airi・H。逆に読むとHiria。皮肉よね。リア充と呼ばれた私は非リアだったなんてね。だから、決めたの。私は非リア充を纏めて必ずリア充にさせると!私がなれなくてもなる手助けをしたらいつか私にも手が届くと思ったから…」
…そうか。彼女も俺と一緒だったのか…
「話しは終わった?なら、続きをしましょう。」
「圭人を連れ去るような奴は許せないからね。」
「さぁ、裸で吊される覚悟は出来たかな?」
「待ってくれ、みんな!!」
俺はできる限りの大きな声で叫んだ。
「何、圭人?」
「みんな、その人だけは許してくれないか?」
「ダメだよ、圭人!!圭人に悪いこと使用とした奴を懲らしめないと!!」「俺はまだ何もされてない。だから大丈夫だよ。」
「ダメ。こういう輩はつけあがるから。」
俺の話しを全く聞く気が無いのか手を止めない3人。
「いいから、聞け!!」
3人がビクッとなって手を止めて驚愕した顔を見せる。
俺だってみんなに声を荒げたくはないけど、ここはちゃんと言うべきところだ。
「その人がいなくなればここの信者達の心の拠り所が無くなってしまう。」
「そんなのどうだっていいわ。」
「よくない!!心の拠り所は誰にだって必要なんだ!!」
「そいつらの心の拠り所なんか無くてもいいのよ。」
「俺の心の拠り所はおまえ達だ!!」
「「「え?」」」
「心の拠り所が無くなれば誰だって途方に暮れる。先も見えなくなる。俺だってそうだ。雪や雷華、美波がいたからやってこれた。だから彼らの拠り所を取らないでやって欲しい。」
「でも…圭人が…」
「みんながどうしてそんなに俺に依存するのか当ててあげようか?父さん達のことが関係あるんだろ?」
3人は驚いた顔を見せる。
…やっぱりか…
「はっきり言っとくよ。雪、雷華、美波。俺は君達が好きだ、愛している。だから俺はみんなから逃げない。斎藤達に話しかけたのだって友達を作ってもちゃんとみんなを見てると知ってほしかったからなんだ。」
3人はいたたまれない顔をしているが言わなくてはいけない。逃げないと、ちゃんと向き合うと決めているから。
「俺は父さんと違う!!だから3人の中からちゃんと1人を決める。それがどんなに辛くてもちゃんと決めるから。だから安心して一緒にいてほしい。1人を決めるその時まで一緒にいてほしいんだ。」
「圭人、誤解しないで!お父さんは…」
「雷華。待って。」
何か話そうとした雷華を雪が止める。
「圭人、確かに私達はお父さん達のことがあったから圭人を離さなかった。でもどうかお父さんだけは軽蔑しないで。お父さんは圭人が尊敬出来るお父さんだから。だからちゃんとお父さんと圭人ママに聞いてほしい。
…それからごめんね、圭人。ずっと縛り続けて、、、ごめんね…」
そう言って雪は涙を流した。雷華も美波も泣いてしまった。
俺は3人に近づいて3人を抱いた。
「ごめん、みんな。ちゃんと最初から言っておけばよかったのに変な意地を張って。ごめんな。」
「ごめんね、圭人。」
「ごめんなさい、圭人。」
「ごめん、圭人。」
俺達はずっとお互いに謝り続けた。
意地を張った長い時間の分だけ許してもらうために。
すると周りから歓声があがった。
「おおー!!熱い、熱すぎるぞ、お前らー!!」
「俺が見たアニメや小説の主人公よりも格好良すぎる。」
「俺が描いてきた男の中の男と何ら変わりない。」
「辛い選択をしながらも逃げないと決めた心。そこにシビレる!憧れるぅー!!」
どうやら丸く収まっていると勘違いしてるようだからリア充になれるようにちゃんとリアル(現実)を教えてやるか!
「ところでみんな。俺は風雅院さん『は』許してって言ったよね?」
3人は俺の表情から意図を受け取ってニヤリと笑った。
「そうね。あの女『は』って話しだったよね。」
雪は腰から鞭を取り出した。
「そうだよね、あの女『は』許してあげようね。」
雷華は鉛入りグローブを手にはめ込んだ。
「そうそう♪」
美波はスタンガンをバチバチ鳴らしている。
不穏な空気を感じたのか信者達は凍りついていた。
「俺を冤罪で連れ去ったってことで、まっ痛み分けってことで我慢しましょう。」
3人は一斉に走り出した。
辺りから悲鳴がこだましているが、忘れてはいけない。彼らは…
「もっと、もっと下さい!!」
「ありがとうございます!ありがとうございます!」
「アッー!!」
《よく訓練された変態》なのだ。
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みんなが楽しそうにご褒美をあげている間に扉を開けて外に出る。
どうやらここは学校の裏山らしい。すぐ学校が見える。
ふ~と息を吐くと気に背を預け座る。
すると、ヒリアこと風雅院愛理が隣に座った。
「ありがとう。助けてくれて。」
「いえ、同じような境遇の人を見逃せなかっただけですよ。」
「優しいのね、あなた。あの子達が惚れ込むのも無理ないわ。それともあの子達にそういう風に育てられたのかしら?」
手を口に当てて上品に笑う風雅院さん。
「そうかもしれません。でもいいんです。」
「何で?」
「今の俺で彼女達が好きでいてくれるなら、そう育ててくれた事に感謝したいほどです。それに彼女達も俺好みに育ってくれましたからね。」
俺はニッと風雅院さんに笑いかける。
「…ねぇ『織田がつき、羽柴がこねし、天下餅座りしままに食ふは徳川』って言葉知ってる?」
「知ってますけど、それが何か?」
「この場合、織田があなたのお父さんやお母さんね。羽柴は君の幼なじみ達。」
「徳川は誰ですか?」
風雅院さんはニヤッと笑ってこう言った。
「私よ。」
そのまま俺にキスをする風雅院さん。
慌て離れる俺。
「何やってるんですか!」
「あら、私あなたの事気に入っちゃったみたいだわ。だから美味しいとこ持って行っちゃおうと思って。」
「よした方がいいですよ。俺は決めるって言ったの聞かなかったんですか?」
「そんなの聞かなかったに決まってんじゃない。欲しい物は奪ってでも手に入れなきゃね。」
「…さいですか。まぁ適当に頑張って下さい。」
「そうね『私に[適]したあなたは[当]然私のもの』よね。」
もう、勘弁してくれ…
この後は少し幕間的なものを書こうかと思っています。
見たいキャラの話しがあればリクエストも受け付けます。




