表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『赤毛猫海賊団 カタリナの野望』 ~カタリナ様はワガママ貫き通すってよ~  作者: ひろの
第1章 カタリナ、ついでに弩級戦艦もらっとく  ~ 弩級戦艦 強奪編 ~

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

28/32

第28話 おねーちゃんのこと諦めていい?

カタリナの安否を心配しつつも、サクラモカたちは、まずは身の安全を確保するために、アジトのあるクラーニャ星系へと向かった。


そして一旦、星系要塞の傍にある無人の荒野惑星EE-124Aの山間に全船団を着陸させて、ようやく落ち着いた。


「おねーちゃんを探さなきゃ……。

 こういう場合はどうしたらいいんだろう?

 あ、コタ!コタに聞けばわかるかも?」


サクラモカは思い出したかのように巡洋艦に乗るコタ助手大臣 ルーシーに連絡を取った。


「コタいる?コタに変わって欲しいんだけど。」


「え?コタ様ですか?

 ネコパンチ号に乗っておられたんじゃないんですか?」


ルーシーが怪訝な顔をした。


「いや、コタはネコパンチにはいなかったよ。

 てっきり巡洋艦にいたものかと。

 設置の指示や使い方の説明、手順、実際の現場での操作はコタの指示だったんじゃないの?」


「いえ、準備段階や使い方などは全て事前にコタ様からいただいた指示書通り行っただけです。」


「コタはどこに?

 コタ、最初からこの作戦に合流してなかったってこと?!

 え?まさかコタ……。そんな!?

 私が反物質を使わないって言ったから、まさかコタ……コタ……。」


コタは、最初からこの作戦に合流していなかった。その事実に気づいた瞬間、サクラモカの目には大粒の涙が浮かび、唇を噛みしめながら、激しく肩を震わせた。

ミネも不安そうな顔をしていたが、首を振って冷静にサクラモカを励ました。


「モカ様、大丈夫です。お父さんはきっと無事です。

 あの人、ブラックホールに突き落としても泳いで出てくる気がしますから。」


上目遣いでミネを見つめたサクラモカの目には涙が溜まっていた。


「娘の私が言うんですから大丈夫です。

 それよりもカタリナ様を探さないと。

 あの艦に乗せられているFTLドライブは149年に製造されたタイプです。

 確か計算パターンもわかるので少し時間下さい。

 候補地点を絞り出します。」


サクラモカは涙ながらに頷いた。


「多分ある程度は計算できると思うのですが……。

 無理だったら諦めて良いですか?」


「だめ!!」


「……。冗談ですってば。」





一方、カタリナは。


緊急FTLジャンプでクラーニャ星系にジャンプした後、その負荷で完全に全システムがダウンした。予備ジェネレータが駆動し始めて、空気や水といった最低限度の生存機能を維持することはできるが、運行は難しそうだった。


カタリナとレティシアは一旦、完全に休戦して、状況把握を行っている。


「ン……。ダメっぽい。完全にダウンしてるわ。

 一応、水や空気は作り出せるけど。

 食料とかはあるの?」


「ないよ……。

 だって帰りは弩級戦艦に乗る予定だったから。」


「えぇ!?

 救出されるまでに何日かかるか分かんないんだよ!

 どうすんの!?」


「どうすんのって言われてもどうすんのよ!

 お前って凄い軍人なんでしょ?

 なんかちょちょっと修理できないの?」


「無理言うな!」


その途端、ガクッと揺れてネコパンチ号が動き始めた。


「何、何?」


二人は狼狽する。

どうやら近くにある無人の荒野惑星EE-124Aの引力により、引き寄せられて落下しているようだった。


そう、ここはサクラモカ達が隠れている荒野惑星の周辺宙域だった。

ネコパンチ号はEE-124Aに落下する直前にレティシアの操作でパラシュートを開くことに成功し、なんとか不時着することが出来た。

だが、その衝撃で色々な部分がはじけ飛び、自力飛行は絶望的になった。


「ふぅ・・・死ぬかと思った。生きてはいるけど・・絶望か。」


レティシアが外の空気を分析する。

毒素が強い気体で満たされ、気温も50度近くありそうだった。


「外には出られそうにないね。助け……来るかな?」


レティシアが不安そうにつぶやく。


「多分、私の仲間が探してくれてるとは思うけど。

 しっかし、エアコンが故障したからか、暑いね。」


カタリナは服を脱いで下着だけになった。


「お前も脱いだら?死ぬよ?」


仕方なく服を脱いでレティシアも下着姿になった。

一番広い部屋で向かい合って座った。


「お前、名前なんだっけ?」


「レティシア・フォン・シュヴァルツ。

 レティで良いわ。みんなからそう呼ばれてる。」


「レティって貴族?」


「そうよ!私はシュヴァルツ伯爵家の長女!

 私自身も子爵なのよ!

 言っておくけど准将は伯爵家だから任命されたわけじゃないからね!!」


「知ってる。お前、強いもんね。

 実力がある対賊将官って珍しいよね。」


強いと言われて少し照れるレティ。


「ま、まぁね!あんたも相当強いわ。

 もう一桁懸賞金高くてもいいんじゃない?」


こちらも褒められてニンマリする。


パンパンにはちきれんばかりのブラをつけたカタリナと、絶壁の胸にカップ付きキャミソールを着たレティシア。

カタリナがレティの絶壁に目をやった。目ざとく気づいて睨みつけるレティ。


「なによ!?」


「お前、カップ付きキャミソール派かよ。」


「うっさい、ワイヤーもホックもないし、締め付け感もないからちょうど良いんだぞ!

 それにちゃんとカップがバストラインを自然にきれいに見せてくれる。」


「いいなぁ、羨ましいわ。私もそういう楽したいわ。」


「………良い度胸だ!お前は絶対に捕まえて縛り首にしてやる!」


「………。」

「………。」


馬鹿らしくなって二人同時に黙る。


「なんかお腹減ったな。このまま死ぬのかな?」


二人して貴重な水を大事そうに飲んだ。


2日目

「……助け来るかな?お前の仲間はお前を探さないの?」


「無理でしょう。

 海賊襲撃時に行方不明だとは思われてるだろうけど状況があれだったから。

 それよりあんたの仲間は?」


「探してるとは思うけど・・手がかりがないからな。」


「海賊なんて薄情な奴らだろう?

 すぐに諦めるんじゃないか?」


「それはない……ないはず……ないと思う……ないといいなぁ……あったらどうしよう!?」


「不安な顔すんなよ!こっちまで不安になるわ!」


3日目

「お腹空いたな…。なんか気がまぎれることしないか?しりとりしよう。」


「はぁ……?また、子供扱いする気か?」


「じゃあ、しりとりの「り」。レティ、お前からだ。」


「り……り……りんご」


ぱてぃーん(平手) ぷへぇ……。


「食べ物の話すんな!お腹空くだろう!!」


「痛い!!

 ………?

 なんだ、カタリナ、お前、理不尽すぎるだろ!!」


4日目


「……大福見つけた……。」


「あぎゃあああ……やめろ、レティ寝ぼけるな!

 それ私のおっぱいだ!!噛むな、痛い!!」


「……。あ、ごめん…。

 でも……滅茶苦茶柔らかくて美味しそう……はむっ!」


「いてて……だから噛むな!!」


「ぺっぺ…汗臭っ…おぇえええ…。」


「おい!!待て!殴るぞ!

 ちぇっ!お前の絶壁じゃ仕返し出来ねえじゃ……ぶへぇ」


「殴る……!

 無駄な力使わせるな。チクショウ、お腹減るだろうが!」


「殴ってから、”殴る”って予告すんなよ!」


5日目


「ここでこんな奴と死ぬのか……はぁぁぁ」


レティが大きなため息を吐いた。


そんな時ハッチが開く音が聞こえて宇宙服を着こんだサクラモカやミネ達が入って来た。


「思ったより近くに居たね。」


ミネの冷静な声を聴いてカタリナが泣きそうな顔で飛びついた。


「ちょ……ちょっと汗臭いです!」


レティは驚きつつ武器を探すが手元にはなく、そのまま黙って特殊なロープでぐるぐる巻きにされた。


「さて帰りましょうか。」


サクラモカが少しホッとした顔でつぶやいた。


「この子はどうするんですか?」


ミネの一言にレティは身を固くした。不安で目が曇る。


「連れて行くよ。どこかの星でおろしてあげよう。

 悪い子じゃなさそう。」


カタリナの一言でレティもホッとして力が抜け、涙目になった。


「助かったあ・・・・。」


・・・

・・


残念ながらネコパンチ号はここに捨て置くことにした。

迎えに来たキュイラス号に乗り換える。


「おねーちゃん、お気に入りの真っ赤なネコパンチ号との永遠の別れだけど……感慨深くないの?」


「え?ネコパンチだよ?……別にいい。」


非感動的な別れと共にネコパンチ号、ここに眠る。


キュイラス号に乗り移った一行は、海洋惑星クラーニャに向かっていた。


カタリナは食事をとりつつ、ぐるぐる巻きのレティも団員に「あーん」してもらいながら食事をとっていた。


「おっ…美味しい……。

 お腹空いてなかったとしても、これ、絶対美味しい奴!」


「恐縮です。」


レティが感動気味の称賛に対して、ミネがすました顔で答える。


「ところで……コタを見ないけど。」


カタリナが疑問を投げかけた。同時にサクラモカの顔が曇って俯く。

簡潔にミネが説明を行った。


カタリナも神妙な顔をしたけど、すぐに通常に戻った。


「コタを探しに行く………と言いたいところだけど多分無理。

 コタは自分でヒョッコリ戻ってくるさ。

 それを待つしかない。

 コタはこれくらいじゃ死なないよ。

 ブラックホールに突き落としても泳いで出てくる気がするしね。」


能天気な姉を見て少しだけサクラモカも落ち着いた。


「それ、誰かも言ってた。」


「よし、じゃあ、レティを解放したらアジトに戻ろう!凱旋だ!」

挿絵(By みてみん)

…ここまでお読みいただき、ありがとうございます。海賊対策本部参謀、レティシア・フォン・シュヴァルツ准将です!


…はぁぁぁ。とんでもない事態に巻き込まれてしまいました。

まさか、こんな場所で、あんな馬鹿げた海賊と遭難するなんて。

…しかも、胸の大きさでマウント取ってくるなんて!垂れてしまえ!!


…しかし、正直なところ、助かったのは事実です。

あのまま遭難していたら、きっと干からびて死んでいたでしょう。

私のキャリアも、これで終わりだったはずです。

彼らが私を助けに来てくれたのは、本当に驚きでした。

海賊なんて、冷酷で非情な連中だと思っていたのに…。

いや、待て、まだ油断はできません。

油断はできませんが、助けられたのは、事実です。


…あいつらは…、正直、わけがわかりません。

特にカタリナ、あいつは一体、何を考えているんだ…!

まあ、私のほうが強いんですけどね!もちろん、私の実力、まだ10%も出していませんから!


さて、私はこれからどうなるのでしょうか?


【海賊対策本部参謀レティシアより、不本意ながらの報告】


海賊の情けに絆されてはならない! 私は軍人、准将です!


しかし、どうやら私の今後の運命は、この馬鹿げた海賊団の動向と、**この物語の「面白さ」**に左右されるようです。


もし、この物語が多くの読者に「面白い」と判断されれば、 海軍本部も無視できない事態となり、私の救出が早まる可能性も考えられます!


不本意ながら、この物語への 「ブックマーク」や「評価」 で、 私のキャリア続行を支援してください!


(もし感想をいただけたら…えっと…。20%の実力を見せて差し上げます。あのデカパイ魔王を一瞬で倒せますよ?絶対、私の方が強いんだから!)


では、次話でお会いしましょう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ