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エピローグ『魔王』


 僕フィルクが、村で復興の支援を行っていると、ニルナ様が帰還されました。


「フィルク、ただいま帰りました!」


 ニルナ様は、いつも通り元気いっぱいです。

 それに、今回は機嫌も良さそうです。


「お帰りなさいニルナ様、この国の王はどうでしたか?」


「私が聖剣をかしてあげたというのに、弱かったですね。楽勝でした。フィルク、そんなことより、聞いてくださいよ。女王のお友達ができたんですよ」


「女王のお友達……? もしかしてリュミエールさんですか?」


 僕は少し驚いた顔でニルナ様を見つめました。


「はい。その通りです」


「ニルナ様とお友達なんて、結構肝の座った方だったんですね」


 お転婆というには、過激すぎるニルナ様とお友達になれる方というのは逸材です。


「しかもですね、そのリュミエールさん、私にお菓子を作ってくれたんですよ! すっごく美味しくて、また遊びに行きたいです!」


「随分と仲良くなられたんですね」


 ニルナ様は嬉しそうに頷きました。その姿を見ていると、ついこちらまで嬉しくなってしまいます。魔王として世界を恐怖に陥れる存在のニルナ様ですが、心はだれよりも純粋です。


「もっと他の国の方とも、仲良くなりたいです!」


 復興支援も一区切り、そろそろ移動する時期です。


「そうですね。せっかくの新婚旅行ですからね。他の国とも親交を深めましょうか」


「はい! 私は魔王として、みんなと交流をしていきたいと思います」


「魔王としてですね」


 世の中には正義だけでは、救えない人々がいっぱいいる。

 それどころか、正義の名のもとに殺されてしまう人々だっている。


 そんな人々の願いから魔王は生まれる。

 降りかかる不幸すら祝福し、身に宿す絶望を糧に、悪意でもって悪意を駆逐する。


 それが、魔王の使命。


「そうです! もっとお友達を増やして、世界を明るくしましょう!」


 ニルナ様の笑顔は、暗い夜道を照らす灯火のように輝いています。その微笑みに導かれるように、僕たちはまた新たな未来を紡ぐために歩み始めました。

最後までお読みいただき、誠にありがとうございました!

楽しんでいただけた方は、

ぜひ広告下の評価【☆☆☆☆☆】を【★★★★★】にしていただけると嬉しいです。

感想をお聞かせいただけると励みになります。


今回の作品は『聖剣と悪の血統者』シリーズ 

シャルディア編になります。


ニルナを中心にした物語は以下のタイトルでもお楽しみいただけます。

『英霊様は勇者の体を乗っ取りました』

『聖剣魔王~嫌いな勇者は殲滅です~』


タイトル上のシリーズからからすぐにアクセスできます。


また、他の主人公を描いた物語も執筆しております。

ぜひ、そちらも読んでいただけると嬉しいです!

どうぞよろしくお願いいたします!

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― 新着の感想 ―
 あの国が増長した理由がわかりますね。何度も繰り返して、(王家にとって)良い結果のルートだけを選んでいたら……まぁ、増長しますね。  彼女が無知であった理由も、そこらかな、と推察しました。何も知らせな…
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