表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
27/83

027話 グランダム・サタン・アスタロッド(07)

(なんじゃ? 何をする気だっ?)


(大丈夫です。お母様。少しグランダムさんのお疲れをほぐすだけです)


 そういって私はタオルをお湯に浸しました。


「な、なんだ。ネフェル。何をする気だ?」


 グランダムさんも戸惑っておられるようですが、私は彼の背中を押して椅子に座るよう促しました。

 グランダムさんは素直に椅子に座られました。


「顔を上げて天井を向いてください」


 そういうとグランダムさんは怪訝そうにしながらもお顔を天井に向けて下さいました。


「では目を閉じてください───じゃなくて、目を閉じるのじゃ」


 グランダムさんが観念して目を閉じると、私はグランダムさんのお顔にお湯で温めたタオルを被せました。


「───!?? ───!!!? ネ、ネフェル! なんだこれは!?」


「ホットタオルです。みたところグランダムさんの肩こりは()()()()()()()のようです。温かいタオルで目元をほぐし、リラックスされれば肩の凝りもほぐれますよ」


 グランダムさんはホットタオルが初めてだったようで、最初は居心地が悪そうにされてましたが、すぐにホットタオルの効果に気づかれたようです。


「ぐ……ぅう~……。な、なるほど。これは確かに心地よいやもしれぬ」


 私は拳を握って小さくガッツポーズをしました。

 グランダムさんがホットタオルを気に入ってくれたのが嬉しかったのです。


「さらにここをこうグリグリとすると、もっと気持ちいいですよ」


 そういって私は優しくグランダムさんのこめかみをマッサージしました。


「お……おお……。頭がしびれる様だ。確かにこれは心地よい」


 グランダムさんは身体から力が抜け、溶けるように椅子に沈まれました。


 こめかみのマッサージが終わると、私はグランダムさんの肩を揉みました。


「ほら。だいぶ凝りが解消してますよ」


 グランダムさんの肩をひと揉みした私は強張っていた肩がほぐれていることがすぐにわかりました。


 ───が、次の瞬間、グランダムさんが椅子から飛び起きました。


「ネ、ネフェル……! 今、何をした……!?」


 グランダムさんは目を見開き、とても驚かれている様子でした。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
ホットタオルするは肩もみするわでコレは惚れる
ホットタオル気持ちいいですよね。 私は肩こりはないのですが、目を温めるのは好きです。 さて。3人の王子様と魔王様…これから心優とどう関わっていくのか楽しみです。 素敵なお話を読ませていただきありがと…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ