表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/83

011話 お母様になった私(02)

(どちらも何も、(わらわ)はここにおる。おぬしと同じく妾の中じゃ。まあ、この身体が妾の身体なのじゃから当然じゃろう)


 い、言われてみればそうですが……。

 それなら一言そう言っていただきたかったです……。


「お母様の御身体を(もてあそ)んですみませんでした……」


 私は頭の中で土下座をしてお母様に謝罪しました。


(よい。(わらわ)の身体を預けるのじゃ。恥ずかしがっても仕方ない。隅々まで確認して委細を把握するがよい。それよりおぬしも疲れたであろう。今日は早々に休め。妾も寝るゆえ)


「あ、あのお母様とはいつでもお話しできるのでしょうか?」


(いや、(わらわ)も四六時中意識があるわけではない。何せ妾も倒れて死にかけたところじゃからな。ふだんは眠り、何かあればその時だけ起きる。それ故、些事についてはおぬしが良しなに対応せねばならん。頼んだぞ)


 そう言われるとお母様は眠りにつかれようとされました。


 私は全く眠くありませんでしたが、夜も更けていましたのでお母様の仰る通り今日は寝た方が良さそうだと思いました。


 そこで豪奢な天蓋付きベッドのフカフカ具合を確かめようと思いましたが、その時───不意に部屋の扉がノックされました。


 とても小さなノックで、恐る恐るといった感じでした。

 一瞬、気のせいかとも思いましたが、確かに扉の前に誰かがいるようでした。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ