表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ご主人様に愛される拘束奴隷  作者: 有原優


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

12/24

第一二話 脱出

 その頃、ラージャスとアルセイドの戦いは熾烈を極めていた。

 互いに一歩も引かない剣でのぶつかり合い。

 事実、強さではアルセイドの方が上だ。だが、後に敵の援軍が来る可能性がある現状、アルセイドとしては早く決着をつけたい。それに、ニナのことも心配なのだから。

 そのためアルセイドは焦っていた。そのため、最初から本気で首を狙っていく。

 ラージャスもそれを防ぎながらなんとか隙を探ろうとする。


 結果、アルセイドがラージャスの腹を斬り、戦いは終わった。

 首をンwら鵜と見せかけて、最後は腹を斬ったのだ。

 アルセイドとしては首を斬り咲こうとしたのだが、ラージャスが思ったよりも首を必死で守っていたことから生まれた作戦だ。


「ぐぅ、さすがはアルセイド。最強の剣士か。だが、この間にも国は落ちる。そうなればさすがのお前も終わりだ」

「……俺にはニナがいればそれだけでいい」


 そう、淡々と言い、ラージャスの首を落とした。


 そして、アルセイドは建物の中に戻る。





 SIDEニナ



「くそ」


 メイリスが呟く。そこにはたくさんの敵が襲来してきた。援軍なのだろう。

 ご主人さまがいない以上、メイリスが頼みの綱だ。だけど、そんなメイリスも段々と消耗していっている。


 私も戦えればいいのだが、この両手を縛る手枷がなかったとしても、私は戦えない。



 無力だ。みんな頑張ってるのに、私は何もできない。

 せめてこの両手の枷さえなかったら、弓矢とかでも撃てるのに。

 いや、無理だ。

 あまりにもテクニックが足りていない。

 筋力も足りていない。


 ただ、ご主人様の命令で、無力な私を守られてしまっている。戦力的な意味で守る価値のない私を。


 ただ座ってみているだけの自分が嫌になる。

 そんな時、前衛の兵士たちが斬られた。見ると、ご主人様だった。


「はあはあ」


 ご主人様を見る。


「待たせたな。ラージャスの首はとった。死にたくないものはここから立ち去れ!!!」


 そう、ご主人様が叫ぶとすぐさま、敵兵は退却していった。



「ふう」


 ご主人様はその場に座る。見ると、傷口から血がどんどんと出ていた。


「メイリス、傷の手当てをしろ」

「はい!!」


 メイリスは傷の手当てをする。


「それで……」


 傷の手当てを受けているご主人様が口を開く。


「これからの話をしよう。まもなく、王宮に敵の軍が入っていくだろう。そうなったら、もう国は敵の、グリスとランドの支配下にはいる。そうなったときの俺の立場は危ういものとなる。よって俺は数名だけ連れて国外逃亡を図る。メイリス、ニナ、シルノ、キュエ、以上の4名で、国外逃亡を図る。向かうのは、ラスニラ王国。そこで、逃亡生活を送る。ほかの奴隷は開放する」


 そう、淡々と告げるご主人様。待って、それじゃあ、私たちは外れぐじじゃん。解放されないじゃん。

 まあ、お気に入りなのだから仕方ないのかもしれないけど。


 はあ、まだこの拘束からは外されないのか。つらいなあ。


「そういうわけで。俺はここから経つ。わかったな」


 そういって、馬とお金と食料を持って、私たちは国外へと向かうことになった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ