第2話
「……暗い」
完全に日が暮れてしまった。
暗くて周りも良く見えない。
なんとか明るくできないかな?
『魔法を使えばいいのではないでしょうか?』
「どんな魔法?」
『光の初級魔法はどうでしょう』
光魔法!?
それって乙女ゲームのヒロインしか使えないあの!?
『エメルさんは使えるはずなんですが』
「えっ!?」
私、光魔法使えるの!?
『そうですね。まずは属性を知らないとですね……』
エアから説明を受ける。
この世界には「水」「火」「風」「土」「光」「闇」の六属性がある。
「水」「火」「風」「土」魔法は使える人が多いが、「光」「闇」魔法は使える人が少なく、光魔法が使える人なんかはすごく優遇してもらえるんだとか。
つまり光魔法が使える=チヤホヤしてもらえる……!?
『いい事ばかりじゃありませんよ。光魔法が使えるなんて人に知れたら、死ぬまでこき使われますよ』
「え、優遇されてるんじゃ……」
『表向きだけですね』
え、怖い。
チヤホヤされたかったのに。
『まずは適性検査ですね。適性検査は教会で受けなければいけません』
「教会?」
『教会で適性検査を受けてもいいですが、それだと人に光魔法が使えることがバレてしまいますから……』
バレたくない!