闇の音楽 2
ときどき考えるんだ
圧し潰す胸を
ずっとこらえるあなたのうたも
樹々を鳴らす風の舞踏のうたも
闇の音楽なんだろうなって
あるものは膨らみ
あるものは破裂し
振り返ってみれば
ただやさしい時計にゆりうごかされる
風船なのかもしれないね
この希望さえ傷を負った朝に
こうもけなげにうたをうたっているのは
ただのため息のつもりなのか
そうでないのかも
もはやわたしには
わからない
そうしてあなたのその頬が
照れてしまってそうして笑って
そうしていとしいうたになる
のかどうかも
わたしにはとうてい
わらないことなんだ
そうしてだからこそそれが
それが一番いとしい
闇の音楽なのかもしれないね