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始まりの物語  作者: 人生とは
住民達
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魔王の日々1



「ティア、ねえティア早く起きなよ。もう朝だよ。起きてからでもぐうたらできるでしょ。ねぇ早くして!起きろっていてるの!。聞こえない耳なら要らないよね。」


「怖いことを言わないでくれよ。起きてるよ。それにイラの言っていることは正しいかもしれない。いや正しいと言い切れるけど。僕的にはずっと寝ているのが父さんに作られた僕の在り方としてあっていると思うんだ。だからさ、二度寝させてもらうよ。」


「あっそれと、グラティアが僕の名前だよ。イラ」


「知ってるわよ。それと起きないとそのベットを貴方ごとこうするわよ」


拳を強く握りしめた様子のイラは、近くに合った椅子に拳を叩きつけた。すると椅子は拳で殴りつけたとは思えないような壊れ方、いや崩れ方をした。椅子はイラの拳によって生まれた風圧にで粉塵となって舞ってしまった。

それを見てから動いたのかは分からないほどの速さでグラティアは今壊れた椅子と同じような物に座っていて、またイラを怒らせる気があるとしか思えないように


「イラ、朝からどうしたんだいそんなに怒ってさ。ほら聞いてあげるよ。何ならお茶も僕が淹れてあげようか?」


するとイラは起こった様子などなくむしろ呆れたように


「あぁ、頼むよ飛び切りおいしいものを頼む。最初からそう動いてくれればいいのに」


「それはごめんだね」


「はぁ、、」


「それより、皆はどこに行ったのさ。特にスペアも居ないなんて珍しいじゃないか。あいつは僕達に買い物に行かして。家で本を読んでいることが多いだろ。」


言い終えたころにお茶を入れ終えたようすでイラの手前まで奇麗な装飾のされたコップを差し出す。

先ほどイラが壊した椅子も、質素のように見えるがそれは外観だけで座ると立ち上がりたくない、もう歩きたくないと思うほどの座り心地を感じさせる椅子でどちらもおいそれと買えるような椅子ではない。ただしそんなものをただ一人のために壊せることからお金には困ってない、それどころかとても裕福である。


「もしかして忘れたの。今日は昇格試験日でしょ。寝すぎて記憶能力も夢の中において来たんじゃない?」


「ああ!それか、でもそれにしては静かだね君しか居ないなんて。前の試験の時は皆で僕を担いで行ってたじゃないか。もしかして僕は見捨てられたの!?」


呆れたことを隠すことをやめたイラは大きなため息をついて


「もう運ぶのはめんどくさくなったからリーチが能力を使って私達を現地で呼ぶことになったの。見捨てるなんてことがある訳ないでしょ。私たちは家族よ。それにあなたの知力は私たちの中で群を抜いているわ。」


嬉しそうにグラティアは笑う。ただし嬉しそうにとはいってもいつも目は笑っているように閉じているうえに大概の時は笑うか寂しそうにしているか寝ているかなので笑うことが珍しいわけではない


「じゃあそろそろだね。みんななら予定より早く現地につくだろうし。それとイラあっちについたら即戦闘態勢をとった方がいいよ。多分だけどそこにもう今日のターゲットがいるはずだ。」


「わかったわ」


光が二人を包み込んだかと思うとすぐさま景色が変わりそこが冒険者組合の入り口だとという事がわかる。それもそのはず、この地域には組合と呼ばれるものがいくつもあり入り口の上には冒険者組合や、経営者組合、騎士組合と大きく書かれていることが一般的であるからだ。さらには学校という制度も進んでいて識字率も100%でわからない人はまだ学校に通っていない赤子だけである。


周りの光が消えると、グラティアはあたりを見渡して、


「イラ、あそこ見てよ。上だよこっちを見ている人がいるだろう。あれが今回の試験のターゲットかもしれない殺し屋だ。捕まえてきて」


「分かった。」


返事をしたイラは明らかに常人ではないとわかる脚力を発揮してその人物目掛けて飛ぶ。ジャンプしただけにも関わらず飛ぶと表現してしまうのは。イラがいたはずの足元を見るだけでも大概の人は理解できるだろう。なぜなら、奇麗に整備されていたはずの足元にはクレーターというには小さいが。大きくまちっがている訳ではないほどの凹みができているからだ。


「ティアまた。イラを怒らしたの?ダメだよちゃんとしなきゃ僕だってイラの分もご飯を食べたいけど我慢しているんだから。大人として作られたんだからティアもしかっりしてよね。」


グラティアは困ったように説明をしだす。


「いや違うんだよ。前回此処に来た時に過去の試験について調べたんだけど、どうも今回の試験には人型のターゲットが多くてね。それと話題性のある犯罪者が使われるんだ。だから色々考えたんだよ。それはもう朝イラに起こされてることに気づかないほどにね。多分あれが今日の試験のターゲットだよ。それに間違っていてもあいつにかかっている賞金額は今日買われた椅子を買っても余りが出るし丁度いいと思ってね。」


「てことは起きなかったティアに怒ったイラが椅子を壊したってところで。また怒らしたのね。イラかわいそう」


「そう言わないでくれよ。インダイア。」


そうこう話していると。騒ぎに気付いた組合の人間が扉を開けて出てきた。


「おいおい、なんだなんだ。この騒ぎは、誰でもいいから詳しく話してくれ。」


組合の人間がそう言って辺りを見渡すと。ふてぶてしい態度のスペアが前に出る。

ため息をついた後


「リア話してやってっくれ。この脳みそまで筋肉でできてそうなバカに」


まるで自分が説明してやろうと出てきたスペアの発言を聞いた野次馬と組合の人間は驚きを隠せていないが。それよりもその後に普通に話す筋肉に驚いた。


「なんだお前たちか、それよりも俺にはバイズという名前があるんだよ。とりあえず何があったか教えてくれないか。」


まるでそんなことも聞いていなかったとでもいうようにスペアは質問をする。


「いや待て、今日の試験から話せ」


そんな言葉を聞いても起こった様子はなくすぐに質問に答える。


「今回の試験は、凶悪犯罪者の確保です。名前は不明だ」


普通なら無視をされたら起こるだろう、でもリアの能力、洗脳をもってすれば大丈夫。

だけどやめたほうがいい。なぜならこの筋肉、かなり強いから。


「ねぇリアそれだけにしてあげてよ。君の能力は多用していいものじゃない。ここぞって使うのが効果的なんだ」


少し不満そうにリアは返事をする


「は~い。わかりましたぁ」


目が覚めたバイズは怒ったように。


「俺に能力を使うなと何度言ったらわかるんだ。そのうちランクを降格させるぞ。これで洗脳の後に俺に記憶がなくなっていてみろ冗談抜きでお前たちはランクが下がるぞ。」


「それとなんだ試験内容がどうした?これから説明する予定だったぞ。」


すると遠くかすごい勢いで走ってきているイラが大きな声で何かしゃべっている。

だんだん近ずいてきて意味が理解できるようになると。


「捕まえたよー。あとこいつ結構早かった。名前は不明だって。自分でわからないって言っているけど。面白いよね。どういうことなの?ティア。何度聞いても私の名目は不明だっていうんだけど。」


バイズはこれはどういうことだと説いたげに頭をかいた後


「試験は変更する。唐突な変更で悪いな。そして今回の試験をクリアすればランクを最上位の黒のプレートにする。受けるか受けないかを。今決めてくれ。」


そして試験内容の変更やその筋肉の強大さからこのバイズという人物がただ物ではないことが分かり。さらに組合に詳しいものには。この男が冒険者組合の会長であることがわかるだろう。

なぜなら普通の生物にはリアが能力を解こうともそのあとすぐにそう能力が完全に解けることはなく最低でも24時間はリアのことを忘れれなくなってしまいリアの傀儡になってしまうのだが。その余波をこれっぽっちも感じさせないのだからただ物ではないだろう。


_______________________________________

冒険者組合のランクは、緑、黄、青、赤、紫、銀、金、黒。と続いているよ。


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