我々が知る世界
「この世界は君たちの物だ。そこの草花もあそこの太陽だって水も君の物だ。だからよく考えるんだよ。すべてが君の物なんだ責任も君の物なんだ。あそこの鹿も君次第では今死んでしまうし、君が鹿を最強にだってできる。大切にしなさい。」
「そうね、私からは特にいう事もないけど。どんな生物にも感情はあるんです。私たちにも感情はあるのでもねフィーとクレ、私たちがしてはいけないと思ったら二人が私たちのことを嫌いになろうとも止めさせてもらうわ。それだけはしっかり覚えといてね。」
家族が小学校入学の時、子供に声をかけこうあれと諭す親のように。
またおもちゃを渡すかのように。
時間がいくら経とうとも子供たちは子供のまま、夫婦は夫婦のまま。
ただ世界は変わる緑が増えた、文明が誕生した、生命が突然変異した、魔法が発展した、生命が科学を利用した、生命が神々を理解した。
新たな神が生まれた。合計8柱。世界も8つ
人々は神の数を知らない。世界の数も知らない。
五つ目の柱には老人が
六つ目の柱には好青年が
「ご主人、私にも主人のための茶葉を作る世界を一つ作らして下さい」
「うん、いいよ。そしていつの間に僕は君の主人になったのかな?いいかげんやめてくれないか。みんな同じじゃないか。少し早く生まれただけだよ。僕が。」
「ご謙遜を」
青年がまぶしい目線をクレアヌスに送り続ける。
「クラアヌス。私にはプロムの言っていることが理解できないわ。」
「儂は何も言ってないがの。そうだ、ちとかわいい女子を作るための世界を分けてくれんかの」
「ははぁ。いいじゃないかムステルそれも自由だし行き過ぎたことをしたら、、、その時考えよう。」
「ほほ。怖いの~」
「ご老人、私よりも早く主たちの前にご顕現しておきながら何たる体たらくですか。あきれてしまいますよ。少しは、主人の為を思い行動してはいかがです?」
「お前さんも変わらんのお、グランヴィニスよ。遠慮せず。クレアヌスのことを父さんと呼んでしまえばいいとおもうがのう」
「なっなんのこと。まぁ、あなたも我々の家族だ、帰ってきたら呼んでください。挨拶をしに来ますので」
「二人とも元気でね。プロムは僕の言葉わすれないでね」
「グランも帰ってきたら連絡をよこしなさい。ふふっそれも変かもしれないわね。私たちにはわかるし。元気でね」
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神は自由である。
一柱は主人と崇める主のために世界を作る
一柱はただただ自分の欲望のために
神々の世界はそこの住民にとっては狭すぎるのか。
神々の世界が我々が考えるような世界なのかはわからない。
ただ我々はその世界を見ることはできないなぜなら。
人は生まれた時から人
精霊は生まれた時から精霊
ドラゴンは生まれた時からドラゴン
神もまた生まれた時から神なのである。
神に父や母の概念はない。
神が縛られるものそれは始まりの神の一と二と己自身
神は自分の言葉に縛られる。
6柱に格はなく発生した時の差と経験の差によって実力に差が出る。
始まりの神は動じない。
始まりの神は怠惰である。
始まりの神は勤勉である。
始まりの神は我々しか認識していなない。
始まれの神が作った世界を我々は始まりの地と呼んでいる。
我々が住まう世界こそが始まりの地である。
ただ我々ですら、始まりの神を見たことはない。
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「私は強い世界を作りたいわ。お父様、世界を作るお手つだいをお願いしてもいいですか?」
「かまわないよ。それよりも僕は君たちのお父さんではないよ。確かに君たちと僕達では少し格に違いがあるかもしれない。でもね、心では君たちと同格でいたいいんだ僕は。」
「でも、仕方ないことでもあると思うわよ。だってフェイラー達は生まれた時には私たちはいたんですもの。ひな鳥が初めて見る物を親だと思うように、そこもまた自由ではなくて?」
「それを言われたら、僕は何も言えないよ。僕は僕に自由を重んじる神としての枷をかけているのだから。」
「ええ、知っていますわお父様。お母様もありがとうございます。」
「最初は神が現世に降りてもいいけど。生命体が生まれて知識を持つようになったら戻ってきなさい。そこからは彼らの自由を尊重するんだ。やりすぎたら。君を二度と降りれなくすからね」
「はい。承知しています。」
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神々には神格がある。
神格とは我々でいう仕事や役職のことである。
一の神格
一、創造
二、陰陽
三、契約
二の神格
一、感情
二、生死
三、変化
我々の知る神格は以上である。
神々の祖は神格で自らを縛った。
全てが手に入る己を味気なく感じたためだ。
二もそれに従った。愛を一に教えるために。
神は我々に名を与えた。ただ己が名を語ることはしなった。
我々は始まりの民であった。そのことを我々は誇りに思っている。
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「君の創造主である。僕の話していることを理解できるかい?できてるようだね。まだ表現しなくていいよ。君には長く生きてもらう。この世界の管理者になってもらうからね。僕が実験をしたいときにその実験ができるように管理してもらうのさ。できるだろ。そう作ったんだから。」
ある日クレアヌスは自らの世界が大きくなり管理が行き届かなくなることを危険視し代行者を作った。
「うううん。」
「頑張らなくていいのに、時間が余るよこのままだと。」
「あう。ぱぱ?」
「頑張ってくれているみたいだし、君に少しだけ知識を与える」
クレアヌスは少女に向けて手をかざした。
「ぱぱ、ありがとう」
「ははははっ!君はその知識をもってしても僕をパパと呼ぶのかい?」
「そうじゃないかしら。あなた」
「そうか、そうか!そうだよ!僕は君のパパだあと10年もしたら君の仲間を作る。それまでは君だけが僕の子供だ。」
「僕は君に名を与える。メイリス。それが君の名だ。僕のことはパパや父さん、父上に属する言葉なら何と呼んでもいいよ。」
「私もママでいいのよメイリス」
「まちなよ。僕の子供だ僕だけの子だ君とは関係がないよ。、、」
少しだけ悩んだふりをしたクレアヌスだがすぐに結論を出した。
「うんやっぱりだめだ。いいかいメイリス君に家族は僕だけだ。彼女は僕の友達だと思ってくれ。」
「はい。パパ」
「えええ、私もママと呼ばれたいわ。いいでしょー」
「だめだよ。君の出番は十年後だよ。その時いろいろな種族を作る。その時に力を貸しておくれ。」
「十年ね。わかりました。それぐらいすぐにたつわ」
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一の子メイリス。我々の主。完璧な一に我々の頂点であるように作られた存在。
我々は一と二の二柱の手によって作られた。メイリスとは兄弟のようで違う存在。
例えるなら、メイリスは世界の頂点。我々は我々の子の頂点。
ただしメイリスは自分勝手にその力を使うことは許されていない。彼女曰く一のなりげない最初の挨拶が神でない彼女をそう縛ったのだとか。
ただし、そんなことがなくても彼女は力を好まない。一の実験場であるこの世界を変えたりはしないそれだけ一のことを愛しているから。
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「十年がたったわ。クレアヌスさあ始めましょう。」
「うんいいよ。だけどこれからはここにいるとき僕のことを名前で呼ぶことを禁じる。いいね」
「二人ともだ。メイリスもだよ。」
「ええ」「はい」
「そうだな。一とでも呼んでくれ。ここでの世界での名は一だ。君は二だ。」
「メイリス見ときなさい。君には。そのうち此処を一人で支えてもらう事になるかもしれないからね」
「はい。パパ」
「と言っても理解できないだろうけどね」
{僕の意識をムステルと共有した。君の神格を僕と共有しておくれ。ありがとう。次は君の考えを聞かせて}
世界には大きく人間種、亜人種、異形種、終焉種の種族がある。
人間種の中には、人間、半ドワーフ、半エルフ、半獣人、そのほか混血は全てこれにあたる。
亜人種はドワーフ、エルフ、獣人、鬼、マーマン、そのほか人間に形が近いもの。
異形種はスライム、知性のある動物、精霊、魚人、そのほか人間の形をしていないもの。
終焉種はスケルトン、レイス、悪魔、そのほか知能ある死者または一の実験結果。
時がたって我々の兄弟がまた誕生した。
「僕の実験に付き合ってくれてありがとう。君たちのために世界を拡張しておいたそこで暮らしてくれ、何か足りなくなったらここまできてメイリスに頼むか、その他種族を頼ってくれ。」
戦争は起きないなぜならこの世界にはメイリスがいる。
戦争が起きる理由がない種族が増える度世界は大きくなる。
戦争を起こさないなぜなら一度我々の父を見ているから。
戦争にしないなぜなら我々は皆家族だから。
ただし我々は頼んだ世界に悪と善の存在を作る事を、平和のために、遊戯のために。




