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腐った世界に明日の希望を  作者: しましま
第1章 チカラを使う時
4/4

僕の心は

「あんたなんて、産まなきゃ良かった!!もううんざり…私はもうイヤ…バイバイ。」いつからだろう…涙が出なくなったのは、いつからだろう…悲しいと、辛いと思えなくなったのは…

僕の家は典型的な一般家庭のハズだった。お父さんはいないけど、お母さんは一生懸命働いてくれて、多少の不自由はあっても充実した生活をしてたはずだ。ある日、お母さんが帰ってきて癇癪を起こした。なんでも、会社の上司と意見がぶつかって罵り合いになったんだとか。

お母さんは、「もう、あの会社には入れない…別の仕事を探さなきゃ…」と言って会社を退職し、今はバイトをしながら求人サイトで仕事を探している。そこから、崩壊は始まっていたんだと、今なら分かる。学校から帰ると、お母さんは家にいなかった。夜遅くに酔っ払って帰ってきた。バイトの人と相性が悪いと愚痴っていた。次の日も同じ生活が続いて、少しお母さんとの間にどんよりした空気が生まれた気がした。

それから数日たった日、お母さんは僕を殴った。「あんたさえいなければお父さんもいて、今頃は幸せだっただろうなぁ、なんであんたなんて産んじゃったんだろう…」

そこからの毎日、お母さんは毎日僕を殴ったり蹴ったりした。どうしたらいいか分からなくて、

「やめて…やめてお母さん!痛いよ!やめて!」

それだけを必死に叫んでいた記憶がある。

その次の日、家に児童相談所の人が来た。近所の人から通報があったらしい。警察が昨日来たらしいが、僕が寝ている間にお母さんが追い返したらしい。児童相談所の人は僕を見て、

「酷い傷…辛かったでしょう。こっちにおいで。」と言った。お母さんは何も言わなかった。

僕はその日、生まれ住んだ思い出の家とお別れする事になった。

それからしばらくして、お母さんが訪ねて来た。面談で言った言葉が冒頭のセリフだ。

僕はなんの事か分からなかった。

数日たったある日、児童相談所の人に、「お母さんが自殺したらしいわ。こんなに小さいのに、辛いわね…」と言われた。その時、僕の心にヒビが入った音がした。

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今回はいじめっ子のリーダー格の子の過去前半です。暗い話になってすいません。次回も暗い話になります。

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