捕らわれ詐欺師のスクールライフ
意気込んだところで、江夏巡査にいくつか確認しとくか
「江夏さん、潜入するまえに確認いい?」
「いいよ」
俺は自分の腕に見覚えのない白い腕時計を江夏巡査に見せながら
「この腕時計はなんなの?仮出所祝いにプレゼントではないよね?まぁ、予想はつくけどね」
たぶんGPS腕時計なんだろーな!いやだなー!逃げたいなー。トホホ
「仮出所祝い?なめないでね!」
すいませーーん
江夏巡査は小悪魔な笑顔で
「あなたが逃げたときに、捕まえれるようにその時計にはGPSがついてるのよ!」
うわぁーーん!やっぱりーーー!!
「ちなみに取り外しは出来ないし、防水仕様にもなってるから、お風呂も大丈夫よ」
お気遣いありがとうございます。ペコリ
「無理に外そうとしたら、毒針があなたを襲います」
な、なるほど!了解です。怖いけども。俺はとりあえず目から流れる涙を優しく拭き、逃げないこと、外さないことをきめた
「了解。それと、何故警察の上の連中は今回の依頼を了承したの?」
それがわかんないな。今回の依頼で仮にうまくいったとして、リターンを得るのは依頼人の社長、お嬢様、俺なんだよな。警察は逆にデメリットが多いんだよな。犯罪者と司法取引をしてまでその社長に力を貸す理由はなんだ?
「わかんないのよ。私にも教えてくれなくて」
なんか匂うけど、あまりつつくとやばいかもな。俺はとりあえず自分のミッションに集中した方が身の為だな。触らぬ神に祟りなしだ。
「なるほどね。最後に今回の依頼人と依頼人のお嬢様は誰?」
一番知りたい情報だな。今回の依頼はお嬢様を生徒会長にさせること。できれば各界でもそれなりに地位のある方のお嬢様だとありがたい。
選挙は簡単にいうと人気者や、地位のある者が当選しやすい。クラスの委員長を選ぶならまだいいが、学校全体の選挙になると大勢の生徒が投票をすることになる。特に天命学園は各界の世継ぎ達の集まる学校で、肩書や地位が大きければ大きいほど、有利に運べる。人間は内面ではなく、外面で判断しがちな生き物だからね。………本当に吐き気がする
「今回の依頼人は青沢涼様、そして、お嬢様は青沢彩夏様よ」
「マジかよ!よりによってあの青沢財閥かよ」
「さすがね」
「外食産業を主に、不動産、IT等でも様々な分野で日本経済を支えた大企業。ただ、青沢財閥は複数の役員が大きな不祥事を起こし株価は大暴落し、今や終わった大企業とされてる」
つまりは俺からしたら最悪の依頼人だよ!ちくしょーー!!
「その終わった大企業のお嬢様を天命学園の生徒会長にするのがあなたのミッションよ」
「ちなみにお嬢様は俺の事知ってるの?」
「知らないし、自分が生徒会長になるなんて夢にも思ってないでしょーね」
まずはお嬢様をやる気にさせないといけない所からか。
「それと生徒会選挙は10月にあるわ」
「はい?今が5月だから………はい?」
「青沢彩夏様は現在高校2年生で、10月の選挙で負けたらチャンスがないわ。3年生は生徒会選挙に出れないの」
一年間の任期だから、2年生でなったら3年生の10月までが任期期間だからか。たしかに3年で立候補しても意味はないな。
その前にいうの遅くね!!このデカパイ巡査!
「まいったね」
「逃げる?」
デカパイが!!いつかモミモミしたるからな。
「逃げるわけないでしょーが」
俺はこのチャンスを逃せない。本当にムカつくが選択肢は1つだ。なら………
「やってやるよ。詐欺師心堂夜見様が青沢彩夏を生徒会長にしてやる」




