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異世界魔王の日常に技術革新を起こしてもよいだろうか  作者: おかゆまさき
第1章 異世界適応編 とりあえず異世界“魔王”の日常に技術革新を起こしてもよいだろうか
27/61

26話 ここでひとまず俺のスキルをすっきり整理してもよいだろうか




ここまでのあらすじ。



フィスト家のみなさんに、改めて「ご武運を!」って言われた!



というわけで、



《# まずこれが、今の富士雄、フォースタス・フィストのステータスです!》



『十二斂魔王トーナメント』Cブロック二回戦のため、コロシアムというか、

スタジアムへ向かう通路を歩きながら、俺はモッチーの報告を聞く。



 ■ ■ ■ ■

 名前:  フォースタス・フィスト

 真命:  米村 富士雄

 種族:  人間

 クラス: 魔王


 スキル:

『パパ・ママおしえてスカウター』由来スキル:【情報化視界】【強化索敵】【天の声】

         

『なんでもMYひゃっか』由来スキル:【大百科(エンサイクロペディア)】(【情報化視界】とリンク済み)


『だいまほうつかいステッキ』由来スキル:【大魔力ブースト】


 魔王特性スキル:【心魂契約】 


 おもちゃの女神 モモチャ由来スキル:【玩具創造(トイ・ファクター)


 アランドラ・トアロ由来スキル:【精密魔力知覚】


 ヨーハン・フィスト由来スキル:【本領封印】(未発動)



 デミスキル:

【情報化視界】由来デミスキル:【魔族ステータス看破】【視覚化マスコット】

              :【魔素知覚】【魔素契約樹知覚】               

              :【スキル看破】【スキル構成樹知覚】


【精密魔力知覚】由来デミスキル :【未来視:二秒先の世界】


 富士雄オリジナルデミスキル:【封果チェンバー】


 【玩具創造】由来デミスキル:【再構成(リライト)】 【復元(レストア)】 【増産(マスプロダクト)】 【融合(ユニティ)】 

 

 

魔族ステータス:


 〔戦〕  27000


 〔謀〕  12000


 〔非〕    202


 ■ ■ ■ ■



「あのー、モッチー」


《# 私かなり頑張りましたよねっ? お礼にいい子いい子してもいいんですよ? 富士雄っ》



 俺は【情報化視界】内のねんどろい◯モッチーの頭をナデナデシテさしあげながら、聞く。



「なんで【未来視】とか【本領封印】が、俺のスキルに入っているの? 

 モッチーのはわかるんだけど、アランドラとかヨーハン由来ってなにッ!?

 というか【未来視】が【未来視:2秒後の世界】っていうデミスキル扱いになってるよ!?」


《# わ、わかりません! まさか、奪っちゃったんですか?》


「奪ってない奪ってない! ないよな!?」



俺は前を歩くヨーハンを見るが、よかった! ちゃんと胸のところに【本領封印】ある!



「俺にそういう奪う系のスキルはないから! 逆にモッチーが説明してくれよっ」



俺は【情報化視界】の中でころころと転がるねんどろ◯どモッチーを指先でぷにぷにしながら、



《# 正直言って、こちらの異世界に来てからの富士雄さんは、神である私の予想を超えていまして、

  〔戦〕も〔謀〕も〔非〕も上がっていますし、

   す、す、素敵すぎて、もう……もう私、ど、どうしていいかぁ……//////》

  


自分でも考える。



ぱっと思いつくのは、こういうことだ。



「俺、双子が使った魔術、その【魔素契約樹(プロトマ・グラム)】を、見ただけで再現できたよな……」


《# はいっ、富士雄さんは、なんていうか、やっぱり、才能、あるんだと思うんです……》


「いや、あの【魔素契約樹(プロトマ・グラム)】ってのが素晴らしいんだ。

 アレを見てると、俺も負けてらんねぇって思う。

 おもちゃ作りに、なんていうか、すごく参考に……って、話題が逸れてるな。

 ……話を戻せばだ、スキルを生み出す【スキル構成樹(ストラクチャ)】なんだが……」



俺は、アランドラが両眼に装着していた、メガネ……というより、仮面状の樹形図を

玩具創造(トイ・ファクター)】で手のひらの上に作り出し、



「……な? 作り方は【魔素契約樹(プロトマ・グラム)】とおんなじだ。

 これを使えば、これと同じスキルを、俺でも使えるようになるってことじゃ……」


《# 理屈は、通ってる気がしますが……すごくないですか? それって……》


「一件は百聞にしかず。せっかくだから、この新しいのを使ってみるか!」


《# トーナメントの前に【本領封印】はやめましょう! 効果が未知すぎます!》


「【未来視】の方をだよッ! 俺のステータスだと、【精密魔力知覚】が本命スキルで、

 デミスキルで【未来視:二秒後の世界】になってっけどな!」



 俺はさっそく、まずは【情報化視界】関連のスキルを一旦全部オフにして、

 視界をノーマル視界に戻し、

 それから片手でくいっと、アランドラの【精密魔力知覚】を装着する。



「うーわっ」



 するとどうだろう、前を歩くヨーハンの背中。


老執事のボディが、まるで保健体育の教科書に載っているような、

皮膚を剥いで全身の筋肉だけを浮き上がらせたように見えるのだ。



その筋繊維は、緻密な流線グリッドで構成されていて、そこに蛍光オレンジの液体っぽいのが流れている。


おそらく、そのオレンジの液体が、知覚化された魔力だ。



「なるほど!」



蛍光オレンジ部分、つまり魔力には光の強弱があって、ヨーハンがまさに動き出さんとしている場所が、

ひときわ明るく光る。


執事のおじいちゃんが、右足を前に出そうとすれば、その一瞬前から右足が、動く方向へとオレンジ色に輝く。


普通、光は動いた後に、残光として残る。

車の赤いテールランプが尾を引くみたいに。


魔力はその逆。余光というか、予測光? が、動き出そうとする方向に伸びるのだ。



「これはわかりやすい!」



たぶん、デミスキルの【未来視】は、本命スキルの【精密魔力知覚】を

さらに鋭敏化するスキルの一種なのだろう。


アランドラは、このスキルで2秒先の世界を見ていたのだ。



「おわッ!」



魔力を直接視覚でとらえる俺のオレンジ視界の中に、突然の予兆。


2秒後、俺の目の前に女性らしき――


 

「ハーァアイっ!」



俺は視界を【精密魔力知覚】→通常視界→【情報化視界】に切り替える。


っていうか、もしかしてこの【未来視】、【情報化視界】のデミスキル【強化索敵】と組み合わせたら、

すごいんじゃないか……?



ともかく、

通常視界の段階で、ソイツの正体はわかっていた。



「おまえは……っ」


「覚えててくれたんデスカ? そう! 『鬼火のティーパイレン』閣下直属! 

 実況のフランベルジュデェース! フランって呼んでくだサーイ!」


「お、おお……」



近くで見ると、胸がでかい……!!


勇者到着まで あと 49時間25分01秒


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