21話 唐突だが、モッチーとの温泉回的なモノをここで一発挟んでもよいだろうか(2)
※本日二話更新です。ご注意を…!(こちら2/2)
前回までのあらすじ。
温泉に裸のモッチー登場!
俺とおもちゃの女神は、互いに見つめ合い――
「いえ、富士雄。どうぞ、来てください……っ」
身体を離そうとした俺の両腕をつかんで、モッチーが抱きついてくる。
「…………、も、も……モッチー……ッ!!」
「ひゃ、ふぁぁんっ、ふ、富士雄、そんな、きゅうにぃ――……っ」
★R18規制 ★R18規制 ★R18規制 ★
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R18規制が発動中につき、代替企画として、
『スカウターでわかるおもちゃの女神であるモモチャの時間経過ステータス』
を掲載します。
『スカウターでわかるおもちゃの女神であるモモチャの時間経過ステータス』
●3分後
歓喜メーター
□□□□
リミットブレイク回数×1
●5分後
歓喜メーター
□□□□□□
リミットブレイク回数×3
●10分後
歓喜メーター
□□□□□□□□□□□□
リミットブレイク回数×5
●15分後
歓喜メーター
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リミットブレイク回数×6
●30分後
歓喜メーター
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リミットブレイク回数×11
●50分後
歓喜メーター
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リミットブレイク回数×26
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★R18規制 解除★R18規制 解除★R18規制 解除★
「ほ……本心でいいます、富士雄……。ん……は、はぁ、富士雄は、け、獣です……っ」
暖かく、なめらかな石の床の上で、モッチーはぴくぴく、うつ伏せでうにうにしていた。
「今更ですけど、はずかしいです……。わたし、これでも神なのに、こんな……っ、
く……はっ、……す、すいません、お、お水を、一杯ください……」
俺はコップに汲んだ冷たいお水をモッチーに渡す。
女神はこくこくとそれを飲み干した。
ほてったモッチーの全身から、すぅっと赤みがひいてゆく。
「ってゆうか、なんで富士雄はさっきから無言で私を見つめるばかりなんですかっ!?
は……恥ずかしいですっ!」
「だって、かわいくて」
「もううううううううっ////////////!!」
せっかく引いた赤みがモッチーの全身に戻ってくる。
「いえ、嬉しいですけどっ。……全身、富士雄に味付けしてもらった気分ですし……vvvっ」
女神は上半身を起こして、俺にくっついて、小さな声で、
「でも、私をまるで知育玩具のように弄ぶのは、よくないと思いますっ。
いくら、私がおもちゃの女神でも、限界というものが……っ」
「じゃあ、次からは手加減する」
「そ、そういう意味じゃっ……っ!」
モッチーは再び真っ赤だった。不死鳥か?
「ふ、ふ、ふ、富士雄っ! そういえば、富士雄はなにか、
私に相談があったと思うのですが……っ!!」
「……あれ? なんだったっけ……」
「もう……っ」
俺はモッチーに手を引かれ、再び湯船の中に移動する。
ちゃぷちゃぷと、俺は女神と向かい合い、
「たしか、富士雄が今日、取得したスキルや、双子に習った魔術の整理です」
「それなんだが、そのまえに」
俺はモッチーが目の前に居てくれる安心感から、ふと、口にしていた。
「もういちど、俺達の目的を確認しておこう」
「「世界一のおもちゃ屋になる!!」」
示し合わせたわけでもなく、俺とモッチーはハモった。
「……近づいてると思うか? 俺のおもちゃで世界中の子どもに笑顔、進んでる!?」
「そのはずですっ! あの、私、こっそり調べておいたんですが」
モッチーはお湯の表面に指を走らせ、
「十二斂魔王になれば、『十二斂魔王議会』が有する大陸のほぼ半分を支配することができます」
女神が湯面に描いたのは◆(ひしがた)。
どうやらこれが、この魔大陸の大体の形らしい。
モッチーはその縦半分に指でラインを引く。◆は左右2つの三角形に分断される。
「十二家はこちらの半分。この三角形を、だいたいの感じで十二分割して支配しているのですが……」
モッチーは俺から見て左半分の色を変え、もう片一方、左の頂点を指でつつく。
すると、そこにぱっとクレーターのような穴が空き、
「ちょっと形が崩れているこっちがわ、魔族では聖域とされているこちらの領土を十二斂魔王は1人で支配します。
その聖域内にあるこの『街』は唯一、十二家の魔族たちがどんなしがらみも持ち込んではならない、
『魔族特区』とされているみたいですね」
「おおお……なんかかっこいいね」
「まあ、聖域とは言っても不可侵とかそういうのじゃないんですが、
十二斂魔王は、勇者を退けたその後も終身的に、大陸のほぼ半分であるこちら側の領土を統治、
掌握する権限をもちますし、
同時に十二家の魔王をすべて退けての戴冠ですから、その家は国力、武徳、影響力という意味でも、
一挙に十二家の盟主たりえる地位を不動のものにすることができます」
「……なるほど、それは十二家の魔王が争奪戦を繰り広げるのも納得できるな」
話し合いじゃ無理だわ……。
「さらに十二斂魔王は、攻め込んでくる勇者への一切の処遇を自由に決める権利も持っているので、
富士雄が十二斂魔王になって、これからやってくる勇者さんを説得すれば、
新たな首都で、すばやくおもちゃ屋開業できるはずです!」
「それだな……。首都に、俺のおもちゃ屋かぁ……!」
「富士雄が手に入れたスキルや魔術は、どれもおもちゃづくりに役立ちそうなものばかりですし!
ああ……っ、富士雄のお店にどんなおもちゃが並ぶか、想像するだけでぇ……っ」
「そーなんだよっ! やっぱりモッチーわかる!?」
「はい……っ! 富士雄の夢、『全ての子供が俺のおもちゃで笑顔になる世界』が楽しみです……!
特に魔術です……っ! 応用自在なあの魔術と【玩具創造】が合わさることで、
こんな温泉が出来上がるなんて、私、考えたこともありませんでした……!」
「いや……まだまだ俺は自分の力を使いこなせてない。でも、だからこそ、すごいわくわくしてる。
おもちゃづくりの拠点……、首都のおもちゃ屋を手にいれるためにも、
なるしかないな! ……十二斂魔王ッ!!」
「はい……っ!」
俺とモッチーは、改めて手を握り合う。
「あの、それで、十二斂魔王に関して、一つ、お話ししておいた方がいいと思うことが、ありまして」
「ん? なに……?」
「あの、ええと、その前に、富士雄は……」
モッチーがもじもじしてる。
顔が、また赤く染まって、
「富士雄は、その……わたしでいいんですか?」
次回、モモチャの告白!
明日も2話更新です。
勇者到着まで あと 60時間48分33秒
◇ ◇
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