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太陽と月と星

1.太陽と月と星


ある日、イロリは空を眺めている時、ふと思いました。

星と月と太陽のうちで、どれが一番偉いのだろう。


すると、星たちがざわざわと騒ぎだしました。

それは、星に決まっているじゃないか、見てみろ、大空の隅から隅まで、どこまでも輝いているではないか。

その上、北極星ときたら、昔から砂漠や海を旅する人達の羅針盤となっているのだ。

どうだ、分かっただろう、星が一番偉いに決まっているじゃないか。


すると、太陽がカランカランと笑い出しました。

それは、太陽に決まっているじゃないか、そもそも俺様がいないと朝が来ないのだぞ。

俺様が現れると、月も星もその輝きを失ってしまうのだ。

そして俺様の慈愛の籠った暖かさによって、草花も動物も育まれるのだ。

だから、太陽が一番偉いに決まっているじゃないか。


すると、月がにっこりとほほ笑んでいいました。

それは、月に決まっているではないか、春のおぼろ月夜には美しい花が匂い、秋の望月には人間たちは昔から、ロマンチックな気分に浸り、数々の恋の歌を詠んできたのだ。

それに、この月が太陽の光を遮れば、皆既日食を起こして、地球を真っ暗にすることも出来るのだ。

だから、月が一番偉いに決まっているじゃないか。


すると、そこに地球が割り込んできて、声を張り上げて言います。

何を言っているのだ、地球が一番偉いに決まっているじゃないか。

そもそも、植物も動物もそして人間どもも、地球という大地の恵みがあるからこそ生きられるのだ。

それに、地球が太陽の光を遮れば、皆既月食を起こして、白い月を、真っ赤にすることが出来るのだ。

だから、地球が一番偉いに決まっているではないか。


それから、太陽と月と星と地球は、お互いに自分が一番偉いのだと口々に騒がしく叫んで収拾がつかなくなってしまいました。


「うるさい、いったい誰が本当に一番偉いのだ」

イロリはプンと怒りました


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