ここにいるよ
大きく
口をあけて
肺にたくさんの
空気を送り込み
喉を震わし
身体を揺らし
涙は
流れている
そのままで
冷たく
熱く
頬を濡らさせ
ただ広く
青い空へ
音を
声を
ボクラを
届けるために
知らせるために
ここにはいない誰かへ
めちゃくちゃな音
綺麗とはいえない声
洗練されていない歌詞
道行く人は
音に気付いても
上にいる
ボクラに気付かず
通り過ぎる
それでも
構わない
この広い世界で
ボクラが存在できるのは
とっても
小さな場所で
小さな場所の中
もっとちっぽけなボクラ
だから
せめて
この歌だけは
大きく
高く
広がるように
世界を
包み込むように
ボクラが
いることを
いたことを
誰かに