先代魔王の剣
「なんだ?」
ノアールは不思議そうに剣を見る。
Dr.ルーナも興味ありげに見て口を開く。
「おかしいな…何回も刺激した時は起きなかったのに?」
「ルーナ君、それはどういうことだ?」
「いや、コト村から見つかって私の手元に来た時に、起動させようと最上位魔術で刺激したんだが何も起きなかったんだ。だから、“そのまま”お前に渡した。」
「なんだと!?」
おいおい…手を抜くなよ。
「そりゃあ、封印はしたさ…しかし、封印をすると『混沌を呼ぶ』の能力が発動しないて、分かるとお前は“発動できるようにしろ”と言ったんだ。
だから、“発動ができる状態でお前に渡した”。」
鼓動する剣を指指しながらDr.ルーナは解説を続ける。
「私は言ったぞ。“封印すると必ず能力が使えない”と、しかしお前は“ドラゴンに人間の子どもを育てろと言う”」
“ドラゴンに人間の子どもを育てろと言う”はこの世界の諺で“不可能な事を可能にしろと強要する”意味ね〜
「使えない奴め!」
ノアールは怒鳴り剣を床に投げ捨てた。
痛い…
突然剣から“女性”の声がした。
声がして剣は命が宿ったようにグネグネと動きだす。ちょっと気持ち悪いと感じました。
混沌を呼ぶはまるで蛇のように動きだし剣先をDr.ルーナへ向ける。
『引』
「なっ!!?」
突然、Dr.ルーナは浮かび上がり混沌を呼ぶへ向けて引き寄せられる。
「とりあえず、やらせないよ〜」
僕は暗黒玉を作り混沌を呼ぶとの距離を縮める。
『斥』
またか!?
僕は“押し出される力”によって吹き飛ばされ、Dr.ルーナは剣に“串刺し”になってしまった。
「ガフ…」
彼女は吐血し自分の胸に刺さった混沌を呼ぶを見る。
すると混沌を呼ぶは黒く光わはなちDr.ルーナを包んでいく。
「何が起きているんだ…」
ノアールが呟く。
まぁ、予想はつくけどいきなり“ボス戦”か〜
邪魔しようにも吹き飛ばされるし無理だな。ていうかDr.ルーナを仲間にしようと思っていたのに人生上手くいかないものだ…
Dr.ルーナの知識なら僕の怪物達を強化できると思ったのに。
「私…は……蘇っ…た………」
光が収まって現れたのはDr.ルーナだが彼女の白い肌は褐色になり、金色だった髪は黒髪になり腰までのびている。
目は白い部分が黒く瞳は紅くなり、頭には二本の角が生えており魔族の特徴がDr.ルーナについている。
「…。」
彼女は僕とノアールを交互に見…いや観察している。
「はぁ…」
そして、ため息を吐いて口を開く。
「目覚めてみれば、忌々しい聖光教会の人間と“我が君”の模倣者が視界に入るとは…」
鋭い視線を僕へ向ける。次の瞬間、彼女から“圧倒的な殺気”が放たれた。
「我が君の模倣など万死に値する。」
そう言って彼女は右手を手刀に構え黒い光を纏いだす。
「おいおい、僕は偶然ガラス玉でこの力を手に入れたんだよ。君の“我が君”は誰か知らないけど真似した覚えはない!」
「フン…貴様如きに名前を聞かせるのは癪にさわるが…いいだろう、光栄に思え。」
何様だコイツ、ムカつくな…
あれ、ノアールの奴は何処に行った?
「我が名は“ヴィクトリア”かつて我が君である“魔王…マガラ様”の忠実なる僕であり、我が君の“最強の剣”だ。」
ヴィクトリアはそう名乗った。




