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世界征服を始めました。  作者: 袋烏
第3章 真の悪編
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斬姫

[][][]

聖光教会 ルアーノ支部 門



「何が起きているんだ。」


黒い炎で燃えるルアーノ街を見ながら門番長が言う。


門の前には“白い悪魔”がいるが門が固く閉まっている為、開く事はない。


「あのズバさん、あれは何なんですか?」


俺の隣にいるノーマが“白い悪魔”を指差して聞いてくる。


「あれは“白い悪魔”だ。」


「えっ! 男爵の城を襲ったあの?」


「ああ‥、アイツ等に噛まれるとアイツ等の仲間入りになるらしい…」


「そんな…もうすぐタルナと結婚するのに…」


ああそういえばノーマは幼なじみがいて婚約していたな…


ノーマは槍を強く握りしめているが足はガクガクと恐怖によって震えている。


「大丈夫だ。この門は男爵の城門より高く、此方から開けない限り奴等は入ってこないさ。」


「そうですね!」


ノーマは安心したようで明るい表情になる。



その時だった。




ゆっくりと門が開き始める。



「誰だ!? 門を開けるバカはっ!!」


門番長が怒鳴り門を開ける装置がある所を見る。



装置の周りにはバラバラになった兵士の死体があり、装置には黒いフードを着て顔を包帯で隠した男が装置を動かしていた。



「マーガ、インしま〜す。」


男は楽しそうに言い、開いた門から白い波が入って来た。





[][][]



「ツイン!?」


突然現れた黒い鎧の女はツインテールの右腕を切り落として、紅い水を浴びていた。


「…キャハ。」


(黒い鎧の女)は短く笑う。

顔は兜で見えないが狂気に満ちた笑顔をしているように感じた。

ツインテールは意識を失ったようで崩れる。


それを合図に残りの可憐聖歌隊4人が(黒い鎧の女)へ向かう。


まず槍を持つサイドテールが突きを放つ、槍は(黒い鎧の女)の腹を狙ったが(黒い鎧の女)は身体をそらし槍を避けて“縦に真っ二つ”にしてからサイドテールの左腕を斬りとばした。


「うあぁぁぁっ!!」


剣を持つショートが横一線に剣を振るった。


しかし、(黒い鎧の女)は片刃の剣を持っていない手で“それ”を受け止める。


「え…?」

「キャハ♪」


ショートは両腕を切り落とされる。


「光よ讃えよ!」


ロングヘアが歌い始めて籠手を振る。


すると(黒い鎧の女)は宙に浮かび飛ばされる。


(黒い鎧の女)は兵舎にぶつかり建物がガラガラと崩れ、(黒い鎧の女)は瓦礫の下敷きとなって埋まった。


「やったか!!」


私はつい口にだしてしまった。


「キャハハ♪」


笑い声がすると瓦礫が吹き飛び中から(黒い鎧の女)が現れ、ロングヘアへ向かって走り出す。


「無駄よ!」


ロングヘアが籠手を振るう。

それと同時に(黒い鎧の女)が片刃の剣を振った。


「なっ!?」


ロングヘアは驚きバランスを崩した。

(黒い鎧の女)は離れた所で剣を振るっただけだが何が起きた?


(黒い鎧の女)は死んだ兵士の剣を足で蹴り、剣をロングヘアへ飛ばす。


すると、ロングヘアの前に盾を持つポニーテールが立ち盾を構える。


剣は“見えない壁”に当たり地面に落ちる。



「大丈夫、ロング?」


「ええ大丈夫よ。だけど“糸”を斬られたわ…」


「戦える?」


「攻撃範囲が半分になったけど戦えるわ。あなたの“絶対防御”で奴を近づけないでいくわよ。」


そうか、ロングヘアの武器は糸だったのか。


ポニーテールは盾を構えて歌を歌い始める。


(黒い鎧の女)は片刃の剣で斬りつけるが見えない壁により、彼女達に刃は届かない。


隙をついてロングヘアが糸を(黒い鎧の女)へ向けるが(黒い鎧の女)は綺麗に避ける。


(黒い鎧の女)は攻撃が届かない位置に立ち止まる。



「……。」



諦めたのか…?



次の瞬間、(黒い鎧の女)は確かにこう言った。













「来い…“ラエティティア”」


(黒い鎧の女)の背後の影から“災厄の歌姫”が2体現れる。


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