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世界征服を始めました。  作者: 袋烏
第3章 真の悪編
26/60

蹂躙歌

[][][]


それは突然現れた。


ルアーノの街に入るには門番を通る必要がある筈が、そいつ等はまるで“始めからいた”かのように現れて人々を襲い始める。


そいつに噛まれた人間は、まず髪が抜けて肌が白くなり身体が大きくなっていく。

そして、顔は目や鼻が退化していき“白い悪魔(マーガ)”へと変貌する。


白い悪魔(マーガ)は仲間を増やし不気味な声で歌い出す。



…−俺達の道に 村があるぞ どうする?



止まるな 進め 村なんかでは 俺達は止まらない



邪魔するなら 殺せ


村人も 俺達の 仲間入りだ



ギャハハハハハ、ギャハハハハハハハハっ!!



白い悪魔(マーガ)の波は兵舎へと進む。





[][][]


「何故“白い悪魔”がここにいるんだっ!!」


私は叫んだが白い悪魔はお構いなしに襲ってくる。


高貴たる貴族である私がルアーノの隊長として兵舎へ配属になり5年が経つ。


ここでの仕事は聖光教会からの依頼で“魔物を捕獲”したり“怪しい馬車の警護”なんかをして金を貰っていた。

さらに聖光教会の聖歌少女隊の“奉仕活動”を受けたりして最高の場所だと思っていたが、今は目の前にピッグ・レッド男爵の城を落とした“白い悪魔”が襲っている。


逃げようとしたが黒い炎が逃げ道を塞いでしまい逃げ場が無くなった。


平民の兵士達が前衛で戦っているが時間の問題だ…


糞…何故私がこんな目にあわないといけないのだ?


平民の兵士の後ろには貴族の兵士がいるが今にも逃げたいかのように怯えている。


「ええい! 平民共よ戦えっ!!」


私は後退する兵士達へ怒号をあげる。

それでも平民共は後退するので兵士達に“斬る”ように指示をする。


「逃げるな! 逃げるならカマーセ・ペロー男爵の名のもとに“反逆者”として断罪する! 」


そう言うと平民共は再び“白い悪魔”へ向かっていく。



“白い悪魔”の不気味な声でできた歌が聞こえる。



…−俺達の道に 城があるぞ どうする?



止まるな 進め 石の壁なんかで 俺達は 止めれない



邪魔なら 壊せ 王様も俺達の仲間入りだ


ギャハハハハハ ギャハハハハハハハハっ!!




何故…私がこんな目に……



その時だった。



突然、5つの影が現れ白い悪魔が次々と細切れになっていく。


「ギャハっ!! 何だ何だ!!?」


白い悪魔は互いに何が起きたのかを言い合いをする。


5つの影はポーズを決め、



「「「「「我等、“可憐聖歌隊”っ!!」」」」」



と名乗った。


「カマーセ様」


ロングヘアの少女がやってくる。


「ここは私達に任せて後ろから弓で援護射撃をお願いします。」


「分かった…」


私は兵士達を下がらせ弓で応戦し可憐聖歌隊は前衛と共に白い悪魔と戦い始めた。




そこからは此方に風が吹いた。


可憐聖歌隊は歌を歌い剣と槍、弓で不思議な力が付属されたのか白い悪魔どもを次々と倒していく。


私も弓で援護射撃をして白い悪魔へ放つ。


ちっ!! 平民に当たったか…貴様がそこにいるのが悪いっ!!





勝てる…


どんどんと白い悪魔が細切れになっていく。

攻撃がきてもポニーテールの盾が“見えない壁”で防ぎ、防御不可のサイドテールの槍とショートの剣が白い悪魔を圧倒する。


「決めるよっ!!」


弓を持つツインテールが歌い弓を引き、

そして矢が放たれる。






ツインテールの右腕と共に…




見るとツインテールの側に黒い鎧を着た女が立っており、右手にはツインテールの右腕を切り落とした片刃の剣を握っており。

ツインテールの右肩から吹き出る血の飛沫を浴びている。





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