第14話 謎の少年の物語Episode.5
お久しぶりです。ご無沙汰しております。
「おっぱいは揉む物ではない、愛でるものだ」
『宣言する。俺は死ぬ』
・・・・・・・・・・・・Future flag.10・・・・・・・・・・・・
Bは眉間に皺を寄せこちらに向かって走ってきた。
彼は自分をツルッパゲじゃないことを主張しながら腰に巻いてある布の中から短剣をとりだした。
Bの短剣を高く振りかぶる動作と同時に父さんは右側へと飛び出した。
その動作を見逃さなかったBは自らの体をひらりと左回りに回転させ素速く短剣を振り払い父さんの元へと飛ばした。
その短剣は運悪く父さんの左肩に深く突き刺さった。
父さんは夥しいほどの血を撒き散らし、地面に倒れ込み、悶えていた。
その場の禍々しい雰囲気に俺は後ずさりをせざるをえなかった。
「へぇー・・・心を読む力って、動きも読めるの?す゛ごい゛ね゛ぇ゛・・・!」
父さんは今すぐもだえ死にそうな声でそう叫んだ。
苦しそうな父さんを見て、心底気分が悪くなった。
嗚咽して、今すぐにはき出しそうになった時だった。
体から青白い光が四方八方に出た。
『俺は・・・人の能力をコピーする能力を持っている』
自分の体から人の声がした。自分が喋ったのではない。では一体これは誰の声だったのだろう。
不可解な現象に俺は動揺を隠し切れなかった。
「・・・な!!!!!!アイツもマジシャン・・・!?」
4人のマジシャンは驚愕し、声を張り上げ叫んだ
父さんも目を丸くし、俺をじっと見つめ、口を開いた。
「聞いた事がある・・・10万人に1人の割合で生まれる超能力者よりも稀に、普通に過ごしてるだけで能力を手にしてしまう、術者というのを」
「俺も聞いた事あるぜ。訓練して能力を使いこなせるようになるマジシャンと違い、訓練しても能力は絶対に使いこなせないという運任せの能力者のことだろう」
Bはひざをつき、まじまじと俺の顔を見て、瞳孔を開かせていた。
「アイツが術者?信じられない・・・嘘でしょ?」
「術者なんてありえないだろ、アレは伝説だ」
「おかしいだろ、何故このタイミングで・・・!」
「百歩ゆずって本当に術者だったしても、それがどうした」
「俺達は快楽殺人を楽しむだけだからそんなの関係無い」
次々と頭の中にたくさんの声が叩きつけられ、その内その声が文字となって目の前に現われるようになった。
「これが・・・・心を読む能力なのか・・・!頭の中に次々と情報が叩きつけられてきた」
Bは唖然とした表情で言った
「こいつ・・・・俺の能力をコピーしやがった・・・!!!!!!!!」
その後ぼそぼそと皆の心の声が頭の中に叩きつけられてきた。
それに頭を抱えていると
「剛!!聞えるか!!!!!!!」という声がして、周りのぼそぼそとした音を掻き消した。
その声は確かに父さんの声だった。父さんが心を通じて俺に語りかけてきたんだ
父さんは続けて喋り続けた
「お前は『歴史』とはなんだと思う。別にその答えを出さなくても良い。人それぞれ『歴史』というものに対して解釈が違うと言うことは覚えておいて欲しい。
いいか?剛、さっきも言った通り『歴史』は勉強しておいた方が良い。
俺達がこんなひどい目にあってるのにそれを未来の奴らは知らないと考えてみろ、頭に来ないか?さっきは共感できないと言っていたが、これからお前は絶対に『歴史』の大切さを知るだろう。」
父さんはか弱い声で口にした
「宣言する。俺は死ぬ」と。
おひさしぶりです。かなりおかしい仕上がりになっております。