触れられるたび、月は満ちる。 神であることは、拒めないということだった。
目覚めた先で、
女は“太陽の神”と呼ばれた。
日本で普通に暮らしていた大学生・浅倉陽奈は、
理由も説明もないまま、
世界の天候を支える存在として召喚される。
四つの月の国。
それぞれを治める月の神は、
三か月に一度、十二日間だけ、
太陽のもとを訪れる。
力を受け取るために必要なのは、
触れること。
手でも、唇でも、
もっと深いところでも。
太陽は拒まない。
平等であることが、役割だから。
体育会系で熱を宿す南月の神・炎嵐。
冷静で義務を優先する西月の神・白衡。
距離の近い甘えん坊、東月の神・月璃。
そして、何も求めない北月の神・冥月。
触れられるたび、身体は軽くなり、
力は巡る。
けれど、心だけが問い続ける。
――この儀式は、本当に必要なのか。
――私は、神として扱われているのか。
月に触れられ、
満ちるたび、
太陽は少しずつ、
人であることを失っていく。
これは、
与えることを運命づけられた女神が、
“触れられる意味”を知る物語。
女は“太陽の神”と呼ばれた。
日本で普通に暮らしていた大学生・浅倉陽奈は、
理由も説明もないまま、
世界の天候を支える存在として召喚される。
四つの月の国。
それぞれを治める月の神は、
三か月に一度、十二日間だけ、
太陽のもとを訪れる。
力を受け取るために必要なのは、
触れること。
手でも、唇でも、
もっと深いところでも。
太陽は拒まない。
平等であることが、役割だから。
体育会系で熱を宿す南月の神・炎嵐。
冷静で義務を優先する西月の神・白衡。
距離の近い甘えん坊、東月の神・月璃。
そして、何も求めない北月の神・冥月。
触れられるたび、身体は軽くなり、
力は巡る。
けれど、心だけが問い続ける。
――この儀式は、本当に必要なのか。
――私は、神として扱われているのか。
月に触れられ、
満ちるたび、
太陽は少しずつ、
人であることを失っていく。
これは、
与えることを運命づけられた女神が、
“触れられる意味”を知る物語。
南月編
プロローグ
2025/12/29 11:03
第1話 目覚めは、朝でも夜でもなく
2025/12/29 11:04
第2話 南の月は、近すぎる
2025/12/29 11:10
第3話 月光の下で
2025/12/29 11:11
第4話 満ちる前の、静けさ
2025/12/29 11:12
第5話 庭に降りる音
2025/12/29 17:00